子どもの眠りの悩み、小児科に相談したいのはどんなとき?

寝息に耳をすませていたら、いびきがふっと止まって、しばらくしてから大きく息を吸った。毎晩ひどいいびきをかいている。こうした様子に気づくと、病院に行くべきか迷いますよね。手がかりは「眠りと症状の簡単な記録を持っていく」こと。夜の様子だけでなく、昼間の眠気や機嫌も書きそえると、医師に全体が伝わります。家庭の工夫では変えられない眠りの悩みもあることを、覚えておきましょう。

医師にみてもらいたいサイン

寝ているあいだに呼吸が止まる、あえぐような息をする、大きないびきが続く、いつもと違う動きがある、痛み、ひどいかゆみ、成長がよくない、昼間ひどく眠そう、理由のわからない急な変化。こうしたときは医師にみてもらいましょう。親が疲れはてて、安全な世話や運転がむずかしくなっているときも、助けを求めていいのです。

受診のときに持っていくもの

寝る時間、寝ついた時刻、夜中に起きた回数、お昼寝、症状を、簡単にまとめて持っていきましょう。気になる呼吸や動きは、安全にできるなら短い動画にとっておくと役立ちます。市販の見守り機器では、病気がないとは言いきれません。息が苦しそう、顔色が青い、呼びかけに反応しないときは、すぐに119番に電話してください。

まず体のサインを分けて見る

眠りのパターンと、その裏にあるかもしれない体のサインを分けて考えます。寝つきの時刻といっしょに、痛み、熱、呼吸、のどのかわき、おしっこの回数、飲んでいる薬、食欲、昼間の元気さを書きとめましょう。息が苦しそうなときは、流れを整えるより何より、すぐに助けを呼ぶことが先です。ふつうの寝かしつけの工夫では足りないサインだからです。

受診に向けた4ステップ

  • 眠りと症状の簡単な記録を持っていく。
  • いびき、呼吸の止まり、いつもと違う動きを書きとめる。
  • 昼間の機嫌と元気さを伝える。
  • 息が苦しそうなときは、すぐに救急へ。

まずは眠りと症状の記録をつくり、健康面の心配を先に解決します。安心させる対応を減らしたり時間を変えたりするのは、そのあと。いびきや呼吸の止まりを書きとめるのも、子どもが落ち着いて毎晩同じ流れにのれるようになってからで十分です。病気のあいだに増えたお世話も、すぐにやめるべき習慣と考えず、少しずつ減らしていきましょう。

ステップのつながり

簡単な記録をつくり、いびき、呼吸の止まり、いつもと違う動きに気づいたら書きそえます。受診では昼間の機嫌と元気さもあわせて伝え、息が苦しそうなときは迷わず救急へ。夜のほかの流れはなるべく同じに保ちましょう。

家族で記録をそろえる

夜中に見る人が日によって違うなら、最初の2つ、眠りと症状の記録、いびきや呼吸の止まりのメモは、家族でひとつにまとめておきましょう。言いかたまで同じにしなくても大丈夫です。受診を考える目安(呼吸、痛み、昼間の様子)も、家族みんなで知っておきます。

何日か続けて記録する

眠りと症状の記録は、ふつうの日を何回か重ねてこそ役に立ちます。とても静かだった夜や、とても大変だった夜だけで判断しないこと。メモは、状況、子どもの反応、家族の夜への影響程度にとどめ、記録が負担にならないようにしましょう。

ふり返るときは、いびき、呼吸の止まり、いつもと違う動きが、どのくらいの頻度で起きているかを見ます。わかりやすくなった工夫は残し、負担が大きかったことは小さくし、次に変えるのは一度に1つ。体調、安全、発達で気になることがあれば、迷わず専門家にみてもらいましょう。

一貫性だけでは解決しないこと

いびきや呼吸の止まり、いつもと違う動きを書きとめるのは家族にできる役に立つことですが、まだ残っている痛み、呼吸の苦しさ、いつにないのどのかわきは、対応をそろえるだけでは消えません。大人にできるのは、安全に眠れる場をつくり、見たことを簡潔に記録し、まわりの環境をすべて完璧にしてからでなくても、医師にみてもらうことです。

すぐ救急を呼ぶべきとき

息が苦しそうなときは、すぐに助けを呼びましょう。息が苦しそう、顔色が青い、呼びかけに反応しない、ひどい脱水、とても具合が悪そう、というときは、すぐに119番に電話してください。いびきが続く、痛み、強いのどのかわき、おしっこが多い、成長の心配、昼間のひどい眠気は、医師にみてもらう必要があります。

よくあるつまずき

眠りにかかわることを一度にいくつも変える。体の不調を寝る前のぐずりと思う。親子ともにぐったりしているのに、やりかたを変えずにがんばり続ける。とくに大変だった一晩で決めてしまう。記録をとる工夫も、こうしたことで役に立ちにくくなります。

うまくいっているかの目安

眠りが長く、穏やかになったかだけでなく、体調や昼間の様子がよくなってきたかも見ます。症状がかくれたまま、朝なかなか起きない、大人が疲れはてて見守りや仕事、運転が安全にできない。そんな状態なら、流れがうまくいっているとはいえません。

受診用のメモは、時刻、体の症状、昼間への影響の三つで十分です。細かく書かなくても、医師にふだんのパターンが伝わります。

相談をためらわないで

呼吸が止まっているように見える、毎晩大きないびきをかく、痛みがありそう、体重や身長の伸びが気になる、いつもと違う体の動き、昼間に強い眠気がある、急に大きく変わった。こうしたときは、かかりつけの小児科医に相談しましょう。記録は話の助けになりますが、完璧なデータがそろうまで待つ必要はありません。親が疲れきっていることも、それだけで相談していい理由です。

覚えておきたいこと

完璧な記録がそろうのを待つ必要はありません。眠りと症状を簡単に書きとめるところから始め、急ぎのサインには迷わず助けを呼び、医師と相談しながら次の一歩を決めていきましょう。受診はわからない気持ちを計画に変える方法です。

ポイント: 眠りと症状のかんたんなメモを持って、相談へ。息が苦しそうなときは、記録より先に119番を。

NHS, Night terrors and nightmares

WHO, Guidelines on physical activity, sedentary behaviour and sleep for children under five