寝かしつけに何時間もかかる幼児、寝る時間の合わせかた

8時に布団に入って、絵本を読んで、電気を消して。それから「お水」「トイレ」「もう一回お話」。気づけば10時近く。毎晩こうだと、大人の時間はなくなってしまいます。手がかりは「何晩か、実際の眠りを記録する」こと。寝る前の30分だけでなく、お昼寝の終わりと朝の起床を並べてみると、眠気が来る時刻と布団に入る時刻のずれが見えてきます。眠気は命令ではやってきません。

長くかかる理由はいくつかある

寝かしつけが長くかかるのは、寝る時間が今の眠気より早い、お昼寝が遅い、夜の過ごしかたが刺激的、体のどこかが不快、起きているほうが楽しくなる流れになっている、といったことのあらわれかもしれません。大切なのは布団にいる時間の長さより、何晩かを通して、消灯から実際に眠るまでのすき間がどれくらいあるかです。

寝る時間の動かしかた

大変だった一晩のあとで大きく変えるのではなく、時間は少しずつ動かします。いったん寝る時間を遅めにして、確実に寝つける時刻をつくる。そのあとで、朝の起床時刻と穏やかな流れを守りながら、小さな幅で早めていく、というやりかたもあります。

実際の眠りを見てみる

決めた予定と、実際の眠りをくらべてみましょう。ふだんの数日について、寝ついた時刻、朝の起床、お昼寝、昼間の機嫌を記録し、保育園の時間、体調、旅行も書きそえます。小さな幅で早めていくときも、よその家の時刻ではなく、その子の眠りの合計を物差しにします。

寝かしつけを短くする4ステップ

  • 何晩か、実際の眠りを記録する。
  • 最後のお昼寝の時刻を確かめる。
  • 寝る時間を、確実に寝つける時刻の近くにする。
  • 小さな幅で、少しずつ早める。

まずは実際の眠りを記録し、最後のお昼寝が何時に終わっているかを確かめる。この2つから始めると、変化が見え、くり返しやすくなります。時間を動かすときは小さな幅で、朝の起床はなるべくそろえ、寝かしつけ方もお昼寝も寝る時刻も朝の声かけも、同じ夜にまとめて変えないようにしましょう。

ステップのつながり

記録で実際に寝ついている時刻がわかったら、お昼寝の終わりの時刻を確かめます。次に、寝る時間を確実に寝つける時刻の近くに置き、最後に、小さな幅で早めていきます。そのあいだ、夜のほかの流れはなるべく同じに保ちましょう。

家族で足並みをそろえる

最初の2つ、実際の眠りの記録と、お昼寝の終わりの時刻は、保育園の先生や家族とも共有しておきましょう。せりふまでそろえなくても、子どもがいつもの流れとわかれば十分です。受診の目安になる息づかい、痛み、昼間の様子も話し合っておきます。

何晩か重ねてふり返る

記録は、ふつうの夜を何回か重ねてこそ役に立ちます。たまたますぐ寝た夜や、とても長引いた夜だけで決めないこと。書くのは、どんな日だったか、子どもがどうだったか、家族の夜はどうだったか、の三つくらいで足ります。

ふり返るときは、寝る時間が確実に寝つける時刻に合ってきたかを見ます。安全で、わかりやすくなった工夫は残し、続けられないことは簡単にし、変えるのは一度に1つ。体調、安全、発達で気になることがあれば、そちらを先に専門家に相談します。

大人に決められること

お昼寝の時刻を確かめることは、大人にできます。照明、物音、合図、布団に入る時刻も、大人が整えられます。ただし、眠りを命令することはできません。眠れない子を叱らず、眠りやすい条件を整えましょう。どの子にもぴったりの時刻表があるとは限りません。

安全と、子どもの気持ち

少しずつ早めるときも、安全な範囲で。早く寝かせたいからといって、必要な眠りを削らないこと。処方されていない睡眠のための薬は使わず、時間を変えて昼間にひどく眠そうになったら元に戻しましょう。呼吸の様子、痛み、いつもと違う体の動き、急な大きな変化は、医師にみてもらいます。

よくあるつまずき

お昼寝も寝る時間も寝かしつけ方も、同じ週にまとめて変えてしまう。体の不調を寝る前のぐずりと思う。疲れがひどくなっているのに同じやり方を続ける。とくに長引いた一晩で決めてしまう。記録をもとにした工夫も、こうしたことで見えにくくなります。

うまくいっているかの目安

1晩ではなく、まる1週間をくらべます。寝つきが楽になった、眠くなるころと消灯が合ってきた、眠りの合計が足りている、昼間の機嫌が保てている。そんな変化があれば前進です。いちばん早い寝る時間より、子どもと家族が安全に続けられる時間が正解です。

記録といっても、時刻、体の症状、昼間への影響の三つで十分です。細かい動きまで書かなくても、長引いた一晩ではなく、ふだんのパターンで判断できます。

受診を考えたいサイン

呼吸が止まっているように見える、毎晩大きないびきをかく、痛みがありそう、体重や身長の伸びが気になる、いつもと違う体の動き、昼間に強い眠気がある、急に大きく変わった。ひとつでも当てはまれば、かかりつけの小児科で相談してみてください。記録は話の助けになりますが、完璧なデータは必要ありません。毎晩の長い寝かしつけで親が疲れきっていることも、相談していい理由です。

覚えておきたいこと

すぐに寝つく夜が毎日来ることを目標にしなくて大丈夫です。実際の眠りを記録するところから始め、寝る前の穏やかさを守りながら、布団に入ってから眠るまでのすき間が縮んでいくかを見ましょう。記録を見ても理由がわからないときは、専門家に相談を。

ポイント: まずは何晩か、実際に寝ついた時刻を記録すること。そこから寝る時刻を合わせ、すき間の変化を見ましょう。

NHS, Night terrors and nightmares

WHO, Guidelines on physical activity, sedentary behaviour and sleep for children under five