病気が治ったのに眠りが戻らない、幼児の病みあがりの夜
高い熱が出た数日間は、夜中に何度も起きて、だっこして、水分をとらせて、薬を飲ませて。ようやく元気になったのに、夜だけは病気のときのまま、何度も起きて親を呼ぶ。そんなことはよくあります。まず確かめたいのは「症状が本当に治っているか」。夜だけでなく、昼間の食欲や元気も合わせて見ると、まだ体の問題なのか、習慣の名残なのかが見えてきます。回復のペースは子どもそれぞれです。
病気のあとに眠りが変わるのは自然なこと
病気のあいだは、子どもには安心、水分、薬、見守りが必要なので、眠りが変わるのはよくあることです。強い症状がおさまったあとも、しばらくは親にくっついていたい気持ちが続くことがあります。病気のときに寄りそったからといって、眠りの習慣がずっとこわれてしまうわけではありません。
元に戻していく進めかた
まず、夜に起き続けているのが、痛み、呼吸の苦しさ、ほかのまだ残っている症状のせいではないかを確かめます。そのうえで、昼間のいつもの生活と、寝る前の流れを取りもどし、家族が望むなら、増えた手助けを少しずつ減らしていきます。一晩でもとどおりより、でこぼこの夜がいくつか続くほうが現実的です。
まず体のサインを分けて見る
眠りのパターンと、その裏にあるかもしれない体のサインを分けて考えます。寝つきの時刻といっしょに、痛み、熱、呼吸、のどのかわき、おしっこの回数、飲んでいる薬、食欲、昼間の元気さを書きとめましょう。でこぼこの夜はあるものと考えつつも、症状がふつうの寝かしつけの工夫では足りないことを示しているなら、流れを戻すより受診が先です。
病みあがりの4ステップ
- 症状が本当に治っているかを確かめる。
- まず、昼間のいつもの生活を取りもどす。
- 増えた手助けは、小さな段階で減らす。
- でこぼこの夜が何回か続くものと考える。
まずは症状が本当に治っているかを確かめ、健康面の心配を先に解決します。安心させる対応を減らしたり時間を変えたりするのは、そのあと。昼間の生活を取りもどすのは、子どもが毎日同じ流れにのれるくらい元気になってからにしましょう。病気のあいだのお世話も、すぐにやめるべき習慣と考えず、少しずつ減らしていきます。
ステップのつながり
症状が治ったことを確かめたら、朝起きる時刻、ごはん、外遊びなど、昼間のいつもの生活を取りもどします。それから、増えた手助けを小さな段階で減らし、でこぼこの夜がしばらく続くことを受けとめます。夜のほかの流れはなるべく同じに保ちましょう。
看病した大人どうしで
病気のあいだに寝かしつけを交代していたなら、最初の2つ、症状が治ったかを確かめることと、昼間の生活を取りもどすことは、家族で共有しておきましょう。言いかたまで同じにしなくて大丈夫です。呼吸、痛み、昼間の様子がどうなったら病院に行くかも、もう一度確認しておきます。
何日か続けて見る
症状の確認は、ふつうの日を何回か重ねて行います。たまたま元気だった日や、ぶり返したような日だけで決めないこと。メモは、状況、子どもの反応、家族の夜への影響程度にとどめましょう。
ふり返るときは、増えた手助けを小さな段階で減らせているかを見ます。わかりやすくなったことは続け、負担が大きいことは小さくし、変化は1つずつ足していきます。体調、安全、発達で気になることがあれば、そちらの相談を先にします。
一貫性だけでは解決しないこと
昼間の生活を取りもどすことは家族にできる役に立つ工夫ですが、まだ残っている痛み、呼吸の苦しさ、いつにないのどのかわきは、対応をそろえるだけでは消えません。大人にできるのは、安全に眠れる場をつくり、見たことを簡潔に書きとめ、環境をすべて整えてからでなくても医師にみてもらうことです。
安全のために
気になる症状があるときは、すぐに受診しましょう。息が苦しそう、顔色が青い、呼びかけに反応しない、ひどい脱水、とても具合が悪そう、というときは、すぐに119番に電話してください。いびきが続く、痛み、強いのどのかわき、おしっこが多い、成長の心配、昼間のひどい眠気は、医師にみてもらう必要があります。
よくあるつまずき
眠りにかかわることを一度にいくつも変える。まだ残る体の不調を甘えと思う。疲れがひどくなっているのに同じ方法を続ける。いちばんつらかった夜の印象で、全部を判断してしまう。症状を確かめる工夫も、こうしたことで見えにくくなります。
変化のはかりかた
眠りが長く、穏やかになったかだけでなく、体調や昼間の様子がよくなっているかも見ます。症状がかくれたまま、朝なかなか起きない、看病続きで大人が疲れはて、見守りや仕事、運転が安全にできない。そんな状態なら、流れがうまくいっているとはいえません。
病みあがりのメモは、時刻、体の症状、昼間への影響だけで十分です。細かく書かなくても、ふだんのパターンで判断できます。
相談したいとき
眠っているときに息が止まる、いびきが大きい日が続く、どこかを痛がる、体の育ちが気になる、見なれない動きがある、昼間もぼんやり眠そう、急にがらりと変わった。こうしたときは、かかりつけの小児科医に相談しましょう。記録は話の助けになりますが、そろうまで待つ必要はありません。看病で親がへとへとなことも、相談していい理由です。
覚えておきたいこと
病気の前とまったく同じ夜にすぐ戻らなくても大丈夫です。症状が治ったことを確かめるところから始め、看病のあいだの安心を急に取りあげずに、何週間かで眠りが戻っていくかを見ましょう。気になる症状が残るなら、迷わず小児科へ。
ポイント: まずは本当に治ったかを確かめること。そこから少しずつ手助けを減らし、眠りの戻りかたを見守りましょう。
NHS, Night terrors and nightmares
WHO, Guidelines on physical activity, sedentary behaviour and sleep for children under five