幼児の寝る前のルーティン、シンプルに毎晩同じに
「もう1冊!」「お水!」「トイレ!」。寝る前の時間がどんどん長くなり、毎晩へとへと。寝かしつけの悩みの裏には、うちの子は寝るのが苦手なのでは、自分のやりかたがまずいのでは、という心配があることが多いものです。まずは、子どもの今の力、寝る時間がその子に求めていること、安全の心配を分けて考え、家族が無理なく毎晩くり返せる対応を1つ選びましょう。
ひと言でいうと
寝る前のルーティンは、活動から眠りへと、なじみのある階段をおりていくようなものです。たいていは、同じ順番の静かなステップが3つか4つあるほうが、子どもがいやがるたびにふくらんでいく長い儀式より続けやすいものです。ルーティンは眠りを助けますが、体の準備ができる前に、無理に眠らせることはできません。
実際には
今の睡眠のパターンから、現実的な寝る時間を選び、明かりを落として、歯みがきやパジャマといったお世話と、短いふれあいの儀式をします。絵本や歌の数など、最後の線引きは始める前に決めておきましょう。何日も寝つくまでに長くかかるなら、ステップを足すのではなく、お昼寝、起きる時間、体の不快感、寝る環境を見直します。
はじめに見ておきたいこと
ふだんの夜をいくつか見てみましょう。寝る前に何があったか、子どもがどう伝えたか、大人がどうこたえたか、落ち着くまでどれくらいかかったか。眠気、体調、音、人の多さ、預け先の変化にも気を配ります。1晩の大変さやほかの子とのくらべっこより、いろいろな夜を通したパターンのほうが、多くを教えてくれます。
毎晩の4つのステップ
- 切りかえの前に予告する。
- 明かりを落とし、刺激を減らす。
- 落ち着くふれあいの儀式を1つか2つ。
- 毎晩、同じ短いことばで終わる。
これは寝かしつけの出来をはかるテストではなく、小さな実験です。いちばん効きそうな環境の工夫から始めましょう。「時計の針が8になったらお風呂ね」と予告し、寝室は薄暗く、絵本は2冊、最後は「おやすみ、また明日ね」。必要な線引きは短く伝え、新しい習慣の練習は子どもが落ち着いているときに。
よくある質問
幼児の寝る前のルーティンは、どれくらいの長さがいい?
決まった数字はありません。家族がいつも同じようにくり返せる、短い流れを目指しましょう。
「もっと読んで」と言われたら、絵本をふやしたほうがいい?
気持ちは受けとめながら、「絵本は2冊まで」のように、予測できる上限を決めておいてかまいません。
急にルーティンがうまくいかなくなったら?
病気、旅行、発達の変化、お昼寝の変化で、眠りかたが一時的に変わることがあります。
家族や預け先とそろえる
パートナーや祖父母、保育園のお昼寝の先生とも、同じように気づいて、くり返せる対応を決めておきましょう。たとえば「切りかえの前に予告する」、そして「明かりを落として刺激を減らす」。どれだけ早く寝つくようになるかを約束するのではなく、大人が何をするかを決めます。性格まで同じでなくていいのですが、同じ合図と、同じ大事な線引きがあることが子どもの助けになります。
1週間、ふり返る
保育園の日、忙しい日、家でゆっくりした日をふくむ、ふつうの1週間を選んで寝かしつけをふり返りましょう。書きとめるのは、判断を変えそうなことだけ。きっかけ、子どもが使えた伝えかた、大人のこたえかた、安全、落ち着くまでの時間。子どもを採点したり、細かいことを全部記録したりしなくて大丈夫です。
1週間たったら、寝る前の時間が前より安全に、予測しやすく、子どもが気持ちを伝えやすくなったかを考えます。役に立ったことは残し、誰も続けられないことは簡単にし、変化が見られない、発達全体がまだ気になるというときは、具体的な場面を持って専門家に相談しましょう。
安全と、子どもの気持ち
寝かしつけのあいだも、年齢に合った見守りと安全の線は保ちながら、できる範囲の自立は認めましょう。予想できる危険は環境で防ぎ、もどかしさがあふれる前に手を貸し、恥をかかせる、無理にだきしめさせる、つながりを引っこめることを、しつけの方法にはしないでください。
つまずきやすいこと
- 寝る前の流れを、なぐさめやつながりをもらうために合格しなければならないテストにしてしまう。
- 子どもがいっぱいいっぱいなのに、さらに話しつづける。
- 一度にいくつもの工夫を変える。
- アプリで確かめられるまで、心配を口にしない。
よい変化の見つけかた
寝かしつけの前進は、まず、行動の前にひと呼吸おく、合図がはっきりする、手助けを受け入れる、激しさが小さくなる、落ち着くのが早くなる、といった形で現れることがあります。1〜2週間で方向を見て、今の子どもが使えるより多くのことば、がまん、自立を求めているようなら、やりかたを変えましょう。
相談したいとき
寝る前のことで、けがにつながる、どこでも続く、毎日の暮らしに大きくさしつかえる、聞こえ、コミュニケーション、体の動き、人との関わりの心配やできていたことの消失をともなう、というときは、小児科医、保健師、発達の専門家に相談しましょう。誰かが今すぐ危ない、子どもが急に具合が悪そう、というときは119番など急ぎの窓口へ。
覚えておきたいこと
寝る前のルーティンは、その子の今の力に合わせて。眠りやすい環境を整え、使える流れを見せ、安全の線ははっきり保ち、発達を子どもや親への評価にしないこと。変化、毎日の暮らし、発達全体がまだ心配なら、専門家にみてもらうのが次の一歩です。
ポイント: 寝る前の時間は、いちばん安全で役に立つ次の一歩を選び、毎晩くり返せる形にしましょう。