新生児と上の子、ふたりの寝かしつけをどうする?

上の子に絵本を読んでいる途中で、赤ちゃんが泣きだす。授乳を終えて戻ると、上の子はふてくされている。新生児のいる夜は、そんなことのくり返しです。きょうだいの関係には、愛情も、いらいらも、張りあいも、仲なおりも、ときには数分のうちにぜんぶ入っています。安全と、どちらの子もちゃんとお世話されることを守るのは大人の役目。子どもには、「お兄ちゃんだから」「お姉ちゃんなのに」と役を決めつけられずに、まざった気持ちのままでいられる場所が必要です。出発点は、上の子の寝る前の「いつもの」をひとつ守ることです。

ひと言でいうと

新生児の予測できないお世話は、上の子の寝る前の流れを何度も中断させます。同じ絵本、最後のおやすみのことばなど、見ればわかる「いつもの」を1つか2つ守りましょう。そして、赤ちゃんが泣いたときに、上の子が置いていかれたと感じないよう、どの大人や手伝いの人が代われるかを決めておきます。

実際には

「赤ちゃんが泣いたら、途中で行くことがあるよ」と上の子に前もって伝えておき、中断のあとは短くつながりなおしましょう。赤ちゃんの寝床は、大人とは別の、何も置いていないかたくて平らな場所に。ばたばたの夜で楽だからといって、大人のベッドや上の子の布団で赤ちゃんを寝かせても安全にはなりません。

はじめに見ておきたいこと

上の子が親にどれくらい関われているか、毎日の流れ、眠り、自分でできること、ことば、遊びの変化を見ておきましょう。うまくいっている瞬間にも目を向けます。中断のあとのつながりなおしは、上の子の実際の発達と、つながりを求める気持ちに合わせたものにします。すぐに赤ちゃんをかわいがることや、感謝することを求めるものではありません。

寝かしつけのプラン

  • 上の子の寝る前の「いつもの」を、ひとつは守る。
  • 赤ちゃんが泣いて中断することに、前もって備えておく。
  • 手伝ってくれる大人がいるときは、代わってもらう。
  • 中断のあとは、短くつながりなおす。

まずは「いつもの」を守ることと、中断への備えから。説明は具体的に、安全の線はその場ですぐに。「パジャマはどっちにする?」のような小さな選択肢をわたし、なじみの流れをいくつか残し、見通しのあるつながりの時間をつくりましょう。赤ちゃんへの興味は、抱っこやお手伝いを無理にさせたり、来客の前でお兄ちゃんらしさを見せさせたりせずに、自然に育つのを待ちます。

4つのステップのつながり

最初に守るのは、上の子の「いつもの」。次に、赤ちゃんの中断への備え。そして、手伝いの大人に代わってもらうこと。最後に、中断のあとの短いつながりなおし。危ないことがあれば、まず弱いほうを守り、教えたり仲なおりしたりするのは、みんなの体が落ち着いてからにしましょう。

ほかの大人とそろえておくこと

パートナーや祖父母とは、最初のふたつ、「いつもの」を守ることと中断への備えをそろえておきましょう。みんなが同じことばを使う必要はありませんが、上の子が見ればわかる対応にしておきます。赤ちゃんを守るのは誰か、落ち着いたあとにどんな現実的な仲なおりをするかも、大人どうしで決めておきます。

ためしてみる期間

「いつもの」を守るやりかたは、たまたま楽だった夜や大変だった夜ひとつで判断せず、ふつうの夜を何回か重ねてためしましょう。状況、上の子の反応、家族の夜の回りぐあいを短くメモします。記録が新たなプレッシャーにならないよう、ほんの数行で十分です。

ふり返りでは、手伝いの大人がいた夜といなかった夜をくらべてみましょう。上の子が安心して参加できた工夫は残し、家族が続けられないことはもっとかんたんに。変えるのは一度にひとつだけです。ただし、健康、安全、発達に心配があるときは、まず専門家にみてもらうのが先です。

大人にできることと、できないこと

中断への備えは大人の仕事です。大人は見守り、注意を意識して配分し、上の子の流れを守ることができます。でも、上の子に毎晩赤ちゃんを喜べとか、いつもお兄ちゃんお姉ちゃんらしくあれとは求められません。やきもちや赤ちゃん返りを気持ちの表れとして受けとめることは、相手を傷つける行動を許すこととは違います。

安全と、子どもの尊厳

つながりなおしも、大人の安全の計画の中で。赤ちゃんと小さな子をふたりきりにしない、たたいたり乱暴にさわったりしたらすぐに止める、そして上の子に赤ちゃんを守ったりお世話したりする役目をいつも負わせない。これが土台です。

つまずきやすいこと

せっかく「いつもの」を守ろうとしても、「お兄ちゃんなんだから」とずっと同じ役を押しつける、抱っこやすぐのごめんなさいを無理にさせる、まったく同じにすることだけを公平と呼ぶ、危なさや力の差があって大人が守るべきもめごとを子どもどうしで解決させる、といったことで、くずれてしまうことがあります。

よい変化の見つけかた

中断のあとに上の子が前より早く立ちなおる、言葉で「こっちに来て」と求めてくる、少しのあいだなら親の注意が赤ちゃんに向くのを待てる、プレッシャーなしに赤ちゃんに近づく。そうした様子が前進のしるしです。愛情にむらがあってもかまいません。完璧なきょうだい写真より、安全と育っていく信頼のほうが、ずっと役に立つものさしです。

メモを書くなら、何がきっかけだったか、ふたりの力の差、大人の対応、どう落ち着いたかを。どちらかの子を責める証拠ではなく、家族が使えるパターンを見つけるための記録にしましょう。

もっと支えが必要なとき

けがが続く、ひどくこわがったりつらそうにしたりする、ひきこもったままになる、できていたことができなくなる、眠りや毎日の暮らしが大きく乱れている、大人が安全に対応しきれない、という場合は、小児科医や地域の保健師さんなど専門家に相談しましょう。親が心配だということ自体が、家族が限界になる前にたずねる、じゅうぶんな理由です。

覚えておきたいこと

めざすのは、言うことを完璧に聞く子や、一度もくずれない夜の流れではありません。上の子の「いつもの」をひとつ守るところから始めて、つながりと安全を大切にし、時間をかけて方向を見守りましょう。一般的な助言では、この子に何が起きているのかわからないときは、その子をみてくれる専門家の力を借ります。

ポイント: まずは上の子の寝る前の「いつもの」をひとつ守ることから。続けられる形にして、何が変わったかをふり返りましょう。

American Academy of Pediatrics, Preparing an older child for a new baby

American Academy of Pediatrics, Positive discipline