きょうだいで画面のルールが違うとき、どうする?

上の子がタブレットを見ているのを下の子が見つけたとたん、声があがります。「ずるい、ぼくも見たい!」。きょうだいで画面のルールが違うと、食事、車での移動、静かな午後が、誰に何が許されているかをめぐる言い争いの連続になりかねません。うれしいことに、年齢による違いはまっとうで、うまく扱えるものです。全部を同じにしようとするのをやめて、納得できる形にしはじめれば、ずっと楽になります。

公平は、同じという意味ではない

子どもを平等に扱いたいという気持ちは、愛情から来るものです。でも、平等とまったく同じは別のことです。3歳と7歳では、寝る時間、食べもの、自由、ほとんどすべてのことで必要なものが違い、画面も例外ではありません。小さい子には、ずっと少ない画面の時間と、やさしい内容が合っています。大きい子は、もう少し多くても大丈夫です。「年がちがうと、ルールもちがうんだよ。大きくなって、寝る時間が遅くなったのと同じだね」とシンプルに説明すると、そうしなければ不公平と感じてしまう違いを、子どもは受け入れやすくなります。

不公平なことをしているわけではありません。一人ひとりに合うものを合わせているのです。それは、どんな場面でも、よい子育てがしていることそのものです。

違いを声に出して認める

子どもは、自分で想像するしかない違いより、はっきり認められた違いのほうが、ずっと受けとめやすいものです。下の子が気づかないことを願うより、はっきり、やさしく伝えましょう。「ふたりは年がちがうから、画面のルールもちがうの。大きくなったら変わっていくよ」。ずっと続く不公平ではなく、時間とともに変わるものとして伝えれば、下の子には、うらむことだけでなく、楽しみにできることができます。

もめるきっかけを減らす

きょうだいの画面のもめごとの多くは、ルールそのものより、近さとタイミングの問題です。いくつかの実際的な工夫で、熱が下がります。

  • できるときは、上の子は下の子から直接見えないところで画面を使う。
  • 同じタイミングで、下の子にも夢中になれる遊びを用意し、ただ見て欲しがるだけにならないようにする。
  • 下の子が疲れている、おなかがすいている、すでにぐずっているときに、上の子が画面を始めないようにする。
  • 上の子にはイヤホンを使ってもらい、音で下の子が引きよせられないようにする。

きっかけを全部なくすことはできませんが、減らすだけで、違いはずっと保ちやすくなります。

いっしょに楽しめるものも

画面の時間がすべて別々で、くらべ合うものである必要はありません。ふたりとも見られる穏やかな番組を、いっしょのお楽しみとして選ぶ時間があると、ぎくしゃくが少しやわらぎます。下の子にとっても本当に自分のものと感じられる画面の時間ができ、張り合いのもとが、ときどきのいっしょの楽しみに変わります。ふたりといっしょに見れば、いちばん小さい子に合った内容を保ちやすくもなります。

下の子の制限は守る

上の子が見ているし、けんかになるより楽だから、と下の子の画面の時間がじわじわ増えてしまいがちです。ここはふんばりどころです。年が小さいほど、制限は大事になります。「お姉ちゃんは年が上だからね」は、下の子も時間がたてば理解できる理由です。いちばん下の子が上の子の画面の習慣に引っぱりあげられるのは、家族の画面の時間が静かにふくらんでいく、よくある道すじの一つ。だからこそ、守る価値があります。

上の子を味方に

上のきょうだいは、問題ではなく、解決の一部になれます。弟や妹はまだそんなに見られないことをやさしく説明して、手伝いを頼んでみましょう。「それ、自分の部屋で見てくれる?弟がつらくなっちゃうから」。下の子の近くにいないで、と求めるより、ずっとうまくいくことが多いものです。子どもは、少し責任を任されると、とくにそれをきちんと認めてもらえると、たいていそれにこたえてくれます。

「ずるい」が出たら、穏やかに

どんなにうまく準備しても、「ずるい」は聞こえてきます。毎回新しく議論するのではなく、短く、あたたかく、同じようにこたえましょう。気持ちを受けとめ、理由を一度だけ伝え、次へ進みます。「そうだよね、自分も見たいよね。年がちがうと、画面のルールもちがうの。こっちに来て、これ手伝って」。長い言いわけは言い争いに火をつけがちです。穏やかなくり返しなら、自然と落ち着いていきます。

相談したいとき

年齢によってルールが違うのはまったくふつうのことで、心配することはめったにありません。でも、精いっぱい工夫しても、きょうだいの画面のもめごとがいつも続いてつらい、下の子の発達、睡眠、行動が心配、画面が家の中でいちばんのもめごとの種になっている、というときは、かかりつけの小児科医や地域の保健師に話してみると助けになります。よくある相談で、実際的で安心できるアイデアをもらえることも多いものです。

きょうだいで画面のルールが違うとき、目指すのは違いを消すことではなく、公平で、わかりやすく、もめごとの少ないものにすることです。それぞれの年齢に合わせ、違いをはっきり伝え、きっかけを減らし、下の子の制限をやさしく、でもきっぱりと守る。そうすれば「ずるい」の大合唱はだんだん静かになり、子どもたちは役に立つことを学びます。大切にされることは、いつもまったく同じに扱われることではない、ということを。

ポイント: 年齢に合わせたルールは不公平ではありません。違いをはっきり伝え、下の子の制限を守り、「ずるい」には穏やかで変わらないあたたかさでこたえましょう。

WHO, Guidelines on physical activity, sedentary behaviour and sleep for children under five years of age

AAP HealthyChildren, Media and children