長いお休みのあと、ゆるんだ画面の習慣を戻すには

長いお休みには、家のルールを静かに書きかえてしまう力があります。夜ふかし、ゆるい食事、長い移動、予定のない毎日。どれもいつもより画面を招き入れ、ふだんの暮らしが戻るころには、タブレットがいつのまにか定位置についている。一日じゅう画面があると思っている子と向き合っているなら、休み明けに画面の習慣を戻すのは、ごくふつうの仕事です。そして急に取りしまるより、計画をもって進めるほうがずっとスムーズにいきます。

ゆるむのは想定内。こわがらなくていい

まず、自分を責めないでください。お休みのあいだに画面の習慣がゆるむのはふつうのことで、正直に言えば、それがお休みの意味でもあります。お休みは、いつもの決まりをゆるめるためのものですし、長い移動やのんびりした午後に画面が役立つことはよくあります。増えた視聴が、これまでのよい習慣を台なしにするわけではありません。あとで巻きもどせばいいだけです。全部が崩れた証拠ではなく、いつもの家事の一つとして取り組めば、親も子どもも落ち着いていられます。

落ち着いた日に始める

タイミングも大切です。みんなが疲れて調子の出ない、休み明けのばたばたした最初の朝に画面の習慣を戻そうとすると、荒れた道のりになりがちです。できれば、少しリズムが戻ってきて、よく眠れていて、急いでいない日を選んで、いつもの制限を戻しましょう。多少いやがられても受けとめられるくらい家の中が落ち着いているほうが、戻すのはうまくいきます。すぐに始めてごちゃごちゃになるより、少し遅れても穏やかに始めるほうが、うまくいくことが多いのです。

変わることを、はっきり伝える

子どもは、急に変えられるより、前もって名前をつけて伝えられるほうが、ずっとうまく切りかえられます。ルールを戻す前に、何が起きるのかをはっきり、やさしく伝えましょう。「お休みはおしまい。いつもの画面の時間に戻るよ。テレビは外で遊んだあとね」。ふだんの暮らしに戻るから、という理由なら子どもにも納得しやすく、最初の「だめ」が不意打ちにもなりません。絵で描いた一日の流れを壁に戻しておけば、親が何度もくり返さなくても伝わります。

まずは「柱」から戻す

全部をいっぺんに直そうとせず、ほかのすべてがかかっている柱、とくに睡眠と食事を先に戻しましょう。寝る時間をいつもに戻し、画面なしの寝る前の流れを再開し、画面なしの食事に戻す。そうすれば、画面を自然に限ってくれる枠組みが立ちなおります。最初の一歩として、たとえば次のようなことです。

  • 寝る時間と寝る前の流れをいつもに戻し、寝るよりずっと前に画面を消す。
  • 食事と寝室から、画面をまた外に出す。
  • ふだんの一日のリズムを立てなおし、画面がすきまを埋めるのではなく、いつもの時間帯におさまるようにする。
  • 外遊びや手を使う遊びを基本に戻し、画面はおまけにする。

柱が戻れば、残りもたいていついてきます。一日がまた形を取りもどすからです。

画面がいた時間を埋める

お休みの量に慣れた子は、画面が減るとすきまができ、何もない時間はまた「見たい」を招きます。お気に入りのおもちゃを出しておく、かんたんな遊び、公園へのお出かけなど、手軽で楽しそうな代わりを用意して、そのエネルギーの行き先をわかりやすくしておきましょう。最初の10分、親がいっしょに遊びを始めると大きな違いがあります。楽に画面を見られた日々のあとでは、そこがいちばんむずかしいところだからです。すきまを埋めることが、減らした画面を定着させてくれます。

慣れるまでの数日を、穏やかに

何日かは、いつもより多くねだったり、いやがったりするものと覚悟しておきましょう。ゆるいルールが楽しかったのですから、それを守ろうとするのは自然なこと。古い習慣が薄れていく途中で、いったんひどくなったように見えることもあります。あたたかく、ぶれずに。気持ちは受けとめ、制限は守り、途中で折れないようにします。十分に押せばうまくいくと覚えると、次の波が長くなるからです。たいていの子は、やさしく地道にくり返すうちに、1週間ほどでいつものリズムに戻っていきます。

出かける前の日を目指さない

こんな心持ちが役に立ちます。目指すのは、一晩で完璧になることではなく、「まあまあのふつう」を立てなおすこと。戻すのに少し時間がかかっても、最初の1週間がうまくいかなくても大丈夫です。大切なのは方向、つまり画面が少しずつふだんの場所に戻っていくことで、一夜にしてきれいに変わることではありません。急できびしいより、やさしく一貫しているほうが、ほとんどの場合うまくいきます。

もう少しよく見てみたいとき

お休みのあとに画面を巻きもどすのはよくあることで、心配することではありません。でも、子どもの反応が極端でなかなか落ち着かず、戻すのが本当に無理だと感じる、画面だけが子どもを落ち着かせているように見える、睡眠、行動、発達について広い意味で心配がある、というときは、かかりつけの小児科医や地域の保健師に気軽に相談してみましょう。よくある相談で、話すとほっとすることも多いものです。

休み明けに画面の習慣を戻すのは、子育てでくり返しやってくる小さな仕事の一つで、何かがうまくいかなかったしるしではありません。ゆるむのは想定内と思い、落ち着いた日に始め、変わることを伝え、睡眠と食事の柱を先に戻し、すきまを本物の遊びで埋め、数日のいやがる時期をあたたかい一貫性で乗りきる。ほどなく画面はいつもの場所に戻り、お休みは、まだ戦っている習慣ではなく、楽しい思い出になっていきます。

ポイント: 休み明けの立てなおしは、いつもの家事の一つ。睡眠と食事の柱を先に戻し、数日のいやがる時期を、あたたかく、ぶれずに乗りきりましょう。

NHS, Physical activity guidelines for children under 5

AAP HealthyChildren, Family media plan