おうちでの感覚遊び:よいところと安全のポイント
感覚遊びは「年齢に合った素材を選ぶ」ことから始まります。探る、くり返す、動く、想像する、困ったことを解く。小さな子は、そうした体験を、こたえてくれる人とのあいだで積みかさねて学びます。大人がととのえるのは時間と安全と素材。どうさわるかは子どもが決めます。
感覚遊びのよいところ
感覚遊びでは、手ざわり、音、動き、「こうすると、こうなる」を探れます。でも、どの子もすべての感触をがまんする必要はありません。見ているだけ、スプーンなどの道具を使う、その素材はやめておく、も、りっぱな参加のしかたです。
安全の基本
毒のない、年齢に合った素材を選び、アレルギーと窒息の危険を考え、しっかり見守りましょう。危ないかたちで口に入れたとき、肌や息に症状が出たときは、すぐにやめてください。水、乾いた食材、手づくりの素材も、おもちゃと同じように安全を考える必要があります。
見まもりのポイント
どの素材に手をのばすか、どうさわりはじめるか、どこまで続けるか、さわりかたを変えるか、助けを求めるか、どう伝えるか。感覚の好みは子どもによって大きくちがい、べたべた、ざらざらが苦手な子もいます。最後のステップ「危ないかたちで口に入れたり、肌があれたりしたらやめる」は、命と体を守るためのもの。一回の反応で発達を判定しないようにしましょう。
感覚遊びの4つのルール
- 年齢に合った素材を選ぶ。
- しっかり見守る。
- 遊ぶ範囲をきめる。
- 危ないかたちで口に入れたり、肌があれたりしたらやめる。
正解のある課題ではなく、さわってみたくなる誘いをひとつ。年齢に合った素材を選び、そばでしっかり見守りながら、トレーやたらいのなかで遊びます。子どもが自分で試すのを待ち、無理にさわらせないこと。ちがう遊び方をしても受けとめましょう。
ルールのつながり
素材を選び、見守り、範囲をきめ、危ないサインが出たらすぐやめる。量や種類を増やす前に、子どもの次の思いつきを待ちましょう。
家族でそろえること
祖父母やサポーターとは、「年齢に合った素材」「しっかり見守る」のふたつを必ずそろえておきましょう。使っていい素材のリストを共有しておくと安心です。遊びかたはそれぞれの持ち味でかまいません。
何回か試してから
とくに楽しんだ日や、いやがった日だけで判断せず、ふつうの日に何度か試してみましょう。どの素材にどう反応したか、肌の様子はどうかを、短くメモしておくと役立ちます。
見なおすときは「遊ぶ範囲」がうまく守れたかとくらべます。安心して遊べた素材は残し、管理がたいへんなものは外し、変えるのはひとつずつ。アレルギーや肌、発達に心配があるときは、まず専門家に相談を。
大人がにぎるハンドルは、ここまで
見守るとき、大人が決められるのは、時間、安全、素材、そして自分がちゃんとこたえているかどうか。子どもがどうさわるか、どのくらい夢中になるかは決められません。さわりたくない、同じことをくり返したい、道具だけ使いたい、を受けいれる余地を残し、手を出すのは危険があるときか、受けとめきれないほどのイライラがあるときだけに。
安全をもう一度
窒息、アレルギー、水、転落、ひも、毒性の危険を、その子と実際の素材で確かめましょう。小麦粉、米、豆、寒天などの食材も、おもちゃより安全とはかぎりません。やめどきを見るときも、見守りを注意の連続にしないことが大切です。危険な口の入れかたをしたとき、また息苦しさや肌の症状が出たときは、ただちにやめることが大切です。
ありがちな落とし穴
大人がきれいな作品やきまったさわりかたを求める、感覚遊びの道具を買いそろえる、子どもが試す前に手を出す、苦手な感触を発達のテストにする。こうなると、探る楽しさが消えてしまいます。
成長のサイン
新しいさわりかたを試す、ごっこ遊びに使う、家族を誘う、少し苦手な感触にも道具を使って近づける、あとでまた同じ素材で遊びたがる。そんな姿が育ちのしるしです。くり返しには意味があり、毎回新しい素材を用意する必要はありません。
気になる様子があるとき
遊ぶ力の育ちがゆっくりなまま、できたことが失われた、探ることや注意を分かちあうことがまれ、身近な物をうまく使えない、理解、体の動き、問題を解く力のむずかしさが日々の暮らしに影を落としている。そうした様子があれば、かかりつけの小児科医、地域の保健師さん、発達の専門家に話してみましょう。ひとつの場面だけでなく、いろいろな場面での様子をメモして持っていきましょう。
感覚遊びで大切なこと
めざすのは、どんな感触も平気な子でも、完ぺきな遊びでもありません。年齢に合った素材を選ぶところから始め、つながりと安全を守り、長い目で見まもりましょう。どの家にもあてはまる話には限りがあるので、迷ったらその子を見てくれる専門家へ。
ポイント: まずは「年齢に合った素材を選ぶ」。背のびせずに続けて、ときどきふり返ってみましょう。
American Academy of Pediatrics, The power of play
WHO, Guidelines on physical activity, sedentary behaviour and sleep for children under five