道具なしでできる、外遊びのアイデア
外遊びは「線の上を歩く、影を追いかける」くらいのことから始められます。こたえてくれる人といっしょに、探って、くり返して、動いて、想像して、困りごとを解く。それが、小さな子の学びかたです。大人がととのえるのは時間と安全と、子どもが自由に使える場所。何をして遊ぶかは子どもが決めます。
道具がなくても、外は遊びでいっぱい
ちがう地面を歩く、落ち葉を集める、影を追いかける、安全な物を運ぶ、自分だけの道順を考える。買った道具がなくても、体を動かし、好奇心をはたらかせられます。子どもの質問や選択が、ふつうの道をいつまでも続く遊びに変えてくれます。
出かける前に
その場所の交通、水辺、天気、植物、動物、日ざし対策を確かめましょう。見守りは、子どもと危険の度合いに合わせて。外での自由はかけがえのないものですが、探るのが安全なままでいられるよう、範囲ははっきりさせておきます。
最初に、様子を見る
何に目をひかれるか、どう遊びはじめ、どこまで続けるか、遊び方を変えるか、助けを求めるか、どう伝えるか。季節、天気、眠り、なれた場所かどうかで、遊びかたは変わります。最後のステップ「音、手ざわり、天気に気づく」は、次のお散歩につなげるためのもの。一回の様子で発達を判定しないようにしましょう。
外遊びの4つのアイデア
- 線の上を歩く、影を追いかける。
- 安全な自然の物だけを集める。
- 範囲をはっきり決めて、おにごっこ。
- 音、手ざわり、天気に気づく。
課題ではなく、誘いをひとつ。歩道の線の上を歩いてみる、自分の影をふんでみる、から始め、次に落ち葉やどんぐり集めへ。子どもが自分で試すのを待ち、助けるならほんの少し。寄り道をしても、それも遊びです。
アイデアの流れ
線や影で遊び、安全な自然の物を集め、「ここからここまで」と決めておにごっこをして、最後に風の音、木の皮のざらざら、雲の形に気づく。新しい遊びを足す前に、子どもの次の思いつきを待ちましょう。
いっしょに見る人と共有する
祖父母やサポーターと外へ出るときも、「線や影の遊び」「安全な物だけ集める」のふたつをそろえておけば、子どもはだれとでも安心して遊べます。交通や水辺のルールは、必ず全員でそろえて。
何回か出かけてから
とくに楽しかった日や、ぐずった日だけで判断せず、ふつうの日に何度か出かけてみましょう。どんな場所で、どう遊んだかを、軽くメモする程度に。
見なおすときは「範囲を決めたおにごっこ」がうまく守れたかとくらべます。安心して遊べたことは残し、続けられないことはシンプルに、変えるのはひとつずつ。体の動きや発達に心配があるときは、まず専門家に相談しましょう。
大人の手の届く範囲
どこへ行くか、範囲、時間、安全、そして自分がちゃんとこたえているかは大人が決められます。でも、子どもが何に夢中になるか、どのくらい続くかは決められません。歩きたくない、同じ道ばかり、ちがう遊び、を受けいれる余地を残し、手を出すのは危険があるときか、受けとめきれないほどのイライラがあるときだけに。
気をつけたいこと
窒息、アレルギー、水、転落、ひも、毒性の危険を、その子と実際の場所や物で確かめましょう。拾った実や葉は口に入れないように。家の物と同じく、自然の物も安全とはかぎりません。音や天気に気づく時間も、見守りを注意の連続にしないことが大切です。口に入れて危険な様子があるとき、息や肌に変化が出たときは、すぐに手を止めましょう。
楽しさが消えるとき
大人が遊び方を決めてしまう、探るかわりに外遊びの道具を買いそろえる、子どもが試す前に助ける、一回の外遊びを発達のテストにする。こうなると、外遊びの自由さが消えてしまいます。
育っているしるし
新しい遊び方を思いつく、ごっこ遊びに外の物を使う、友だちや家族を誘う、ちょっとした困りごとを乗りこえる、前に遊んだ場所にまた行きたがる。そんな姿が育ちのしるしです。同じ道のくり返しにも意味があります。
ひとりで抱えないで
遊びの力がのびていかない、前はできたことができなくなった、何かを探ったり、いっしょに同じものを見たりすることがめったにない、身近な物を思ったように使えない、わかること、体を動かすこと、問題を解くことのむずかしさで暮らしが困っている。そんな様子があれば、保健師さんや小児科医、発達の専門家にお話しください。家で試して証明しようとするより、いくつかの場面の具体的な様子を伝えるほうが役立ちます。
外遊びで大切なこと
めざすのは、毎日公園に行くことでも、完ぺきなお出かけでもありません。線の上を歩く、影を追いかけるところから始め、つながりと安全を守り、長い目で見まもりましょう。こうした一般的な話で答えが出ないときは、その子を見てくれる専門家にたずねてください。
ポイント: まずは「線の上を歩く、影を追いかける」。家族が続けられるやりかたにして、ときどき様子をふり返りましょう。
American Academy of Pediatrics, The power of play
WHO, Guidelines on physical activity, sedentary behaviour and sleep for children under five