ひとり遊びは何分できればいい?2歳前後の目安

最初の一歩は「今の様子を知る」こと。小さな子が学ぶのは、探って、くり返して、体を動かして、想像して、困りごとを解く、そんな体験を、こたえてくれる人といっしょに重ねるなかでです。大人は、時間と安全と、子どもが自分で動かせる物をととのえる係です。何をするか考えて頭を使うのは、子ども自身です。

結論から言うと

ひとり遊びに、だれにでもあてはまる決まった時間はありません。小さな子にとっては、夢中になった数分にも意味があります。同じ子でも、お昼寝のあとになれたおもちゃでなら長く遊べて、にぎやかな初めての場所では短くなることもあります。

実際の目安の考えかた

ネットで見た数字とくらべるのではなく、少しずつの変化と、安全に夢中になれているかを見ましょう。大人はいつでも手が届くところにいて、年齢に合った見守りを続けることが必要です。ひとり遊びとは、危険や下のきょうだいの面倒を2歳くらいの子にまかせることでは、決してありません。

始める前の観察

何に目をひかれるか、どう遊びはじめるか、どこまで続けるか、遊び方を変えるか、助けを求めるか、思いをどう伝えるかを見てみましょう。年齢、ことば、体の動き、感覚の好み、眠り、なれ具合で遊ぶ時間は変わります。最後の手順「きょうだいや友だちとくらべない」は、次を支えるためのもの。一回の遊びや集中の長さで、発達を判定しないようにしましょう。

少しずつのばす4つのコツ

  • 今の様子を知る。
  • 少しずつのばす。
  • 目の届く、安全な遊び場所を使う。
  • きょうだいや友だちとくらべない。

正解のある課題ではなく、誘いをひとつ。まず今どのくらい遊べているかを知り、それから少しずつのばします。子どもが自分で試すのを待ってから、いちばん小さなヒントを。ちがう遊びに移っても受けとめ、大人の目標の時間まで引っぱらず、楽しいうちに終えましょう。

コツのつながり

今の様子を知り、少しずつのばし、目の届く安全な場所で遊ばせ、ほかの子とはくらべない。ひとり遊びの時間をのばそうとする前に、子どもの次の思いつきを待ちましょう。

ほかの大人とそろえること

育児パートナーや祖父母とは、最初のふたつ、「今の様子を知る」と「少しずつのばす」だけそろえておくと、子どもはだれといてもわかりやすいかかわりを受けとれます。全員が同じやりかたである必要はありません。安全のルールはそろえて、遊びかたはそれぞれの持ち味で。

何日か見てから判断する

とくによく遊んだ日や、まったくだめだった日だけで決めず、ふつうの日に何度か様子を見てみましょう。どんな状況だったか、子どもの反応、家族への影響を、負担にならない程度に短くメモしておきます。

見なおすときは「目の届く安全な遊び場所」がうまく働いていたかとくらべてみましょう。安心して遊べたことは残し、続けられないことはシンプルに、変えるのはひとつずつ。健康、安全、発達に心配があるときは、まず専門家の評価を優先してください。

まかせるところ、ととのえるところ

少しずつのばすとき、大人が決められるのは、時間、安全、どんな物を出すか、そして自分がちゃんとこたえているかどうか。子どもの思いつき、集中の長さ、何を学ぶかは決められません。やめたい、同じことをくり返したい、ちがう遊びがしたい、を受けいれる余地を残し、手を出すのは危険があるときか、受けとめきれないほどのイライラがあるときだけにしましょう。

安全と、子どもの尊厳

窒息、アレルギー、水、転落、ひも、毒性の危険を、目の前の子どもと実際の物で確かめましょう。家の物だからといって、おもちゃより安全だとはかぎりません。くらべないことと同じく、見守りを注意の連続にしないことも大切です。危ないかたちで物を口に入れたとき、息や肌に症状が出たときは、すぐにやめてください。

ありがちな落とし穴

大人が遊びの結果をつくろうと口を出す、探るかわりに複雑なおもちゃを買う、子どもが考える前に助けてしまう、一回の遊びや短い集中を発達のテストにする。こうしたことで、ひとり遊びはかえってのびにくくなります。

こんな姿が見えたら

新しい遊び方を試す、ごっこ遊びがしなやかになる、だれかを遊びに誘う、ちょっとした困りごとをがまんできる、あとで同じ遊びにもどってくる。そんな姿が育ちのしるしです。くり返しには意味があり、できるたびに時間をのばしたり、むずかしくしたりする必要はありません。

専門家に相談したいとき

遊びかたがずっと同じところにとどまっている、身につけたことを失ってきた、まわりを探ることや人と注意を分かちあうことが少ない、見なれた物の使いかたがわからない様子がある、理解や動き、考える力のむずかしさが毎日に影響している。そんなときは、ひとりで抱えずに、かかりつけの小児科医や保健師さん、発達の専門家をたよりましょう。家で時間をはかって確かめるより、いくつかの場面の具体的な様子を伝えるほうが役立ちます。

ひとり遊びで覚えておきたいこと

めざすのは、長くひとりで遊べる子でも、完ぺきな毎日でもありません。今の様子を知るところから始め、つながりと安全を守り、長い目で見まもりましょう。ここに書いたことでわからない部分は、お子さま本人を見てもらえる専門家の評価にまかせましょう。

ポイント: まずは「今の様子を知る」ことから。できる範囲で続けて、何が変わったか見てみましょう。

American Academy of Pediatrics, The power of play

WHO, Guidelines on physical activity, sedentary behaviour and sleep for children under five