2歳の偏食はなぜ起こる?好き嫌いが増える理由

離乳食のころは何でもよく食べたのに、2歳を過ぎたら急に好き嫌いが増えた。こう感じる保護者はとても多いものです。向き合いかたの出発点は、家族の食事に食べなれた物を1つ入れること。食べることは、食欲、栄養、口の動き、感覚で学ぶこと、食卓の空気が重なりあってできています。安全で栄養のかたよりすぎない食事を決まった時間に出すのが大人、食べるかどうかと量を決めるのが子ども、という分担です。医師から個別の指示がある場合は、それに従ってください。

偏食が増える理由

成長のペースがゆるやかになり、「自分で決めたい」気持ちがふくらみ、知らない食べものに用心深くなる。こうした時期に、選んで食べることが増えるのはよくあることです。先週食べた物を今日いやがっても、また食べられるようになる力を失ったわけではありません。1回の食事では、全体のパターンははかれません。

毎日の向き合いかた

食事とおやつの時間を決め、食べなれた物を1つ入れ、新しい物にはさりげなくふれる機会をつくります。心配が大きくなるのは、食べる物がどんどん減る、体重の伸びや栄養に影響がある、食事のたびに強い苦痛がある、痛みや飲みこみにくさが食べない理由になっている、というときです。

はじめに見ておきたいこと

何日分かの食事を通して、食べられた物と食感、牛乳やおやつの時間、体重、元気さ、水分、食べるときの気持ちを見てみましょう。痛み、便秘、せきこみ、のどにつまりかける、飲みこんだあとのゴロゴロした声、発疹、吐くといったこともメモします。こうした様子は、新しい食べものへのふつうの用心とは別に考えるべきサインです。1食ではなく1週間のパターンで見るという最後のステップは、こうした違いを見分けるのにも役立ちます。

4つのこと

  • 家族の食事に、食べなれた物を1つ入れる。
  • なじみのない物は、ほんの少しだけ出す。
  • 食べた物について、淡々としている。
  • 1食ではなく、1週間のパターンで見る。

小さく始めましょう。まず食べなれた物を1つ入れ、次になじみのない物をひと口分だけ添えます。家族と同じおかずを、子どもの分だけ味つけ前に取り分けるのもよい方法です。大人のコメントは淡々と。満腹やいやがる様子が見えたら、そこで終わりに。交換条件は出さずに片づけて、次の食事やおやつでまたいろいろな物を出しましょう。

4つのつながり

食べなれた物を入れ、なじみのない物は少しだけ、反応は淡々と、そして1週間単位で見る。この流れを続けると、親の気持ちもずいぶん楽になります。食事をやめたいときは取引なしで終わりにし、次の決まった時間にまた出しましょう。

家族や保育園とも

祖父母や保育園とは、「食べなれた物を1つ」「なじみのない物はほんの少し」の2つをそろえておきましょう。言いかたまで同じでなくてかまいません。どこにすわるか、つまりやすい物をどう扱うか、どのサインでやめるか、どう終えるかは、大人のあいだでそろえましょう。

1週間ほど続けて

食べなれた物を1つ入れる工夫は、1日で判断せず、ふつうの食事を何回か重ねて見ていきましょう。メモは、状況と子どもの反応と家族の手間を、ひと言ずつで足ります。記録がプレッシャーにならないように。

ふり返りでは、1週間のパターンがどう動いたかと照らし合わせます。食卓に安全に、わかりやすく加われた工夫は残し、続かないものはもっと簡単にして、変えるのは一度に1つだけ。体調、安全、発達の心配があるときは、先に専門家へ。

大人の担当、子どもの担当

なじみのない物をほんの少し出すのは、大人の側の工夫です。大人の担当は、何をいつどこで出すか、どう調理し見守るか。子どもの担当は、おなかがすいているか、食べるかどうかです。この分担があると食卓の圧が減り、体重や痛み、飲みこみの問題もごほうびで隠れずにすみます。

安全と、子どもの尊厳

1週間単位で見守りながら、まっすぐすわる、そばで見守る、今のかむ力に合った形とかたさにする、年齢に合った応急手当を学んでおく、を続けましょう。窒息やひどいアレルギー反応が疑われたら、調べものはあとにして、すぐ119番へ。体重、水分、痛み、飲みこみについての心配は、ためこまずに早めに相談しましょう。

つまずきやすいこと

食べなれた物を入れていても、「あと一口」とせかす、同じ食事で代わりを次々出す、食べた量でごほうびをあげる、食べないのはわがままだと決めつける。これでは工夫が崩れてしまいます。痛み、成長、アレルギー、飲みこみの心配は、説得ではなく診てもらうことが必要です。

よい変化

偏食の時期を抜けていく途中では、近くの食べものをいやがらない、さわる、新しい食感に慣れる、空腹や満腹を伝えられる、時間をかけて食べる物が広がる、といった変化があります。何週間かで見ていきましょう。体重、水分、痛み、アレルギー、飲みこみのどれかが心配なら、それより早く動きましょう。

相談したいとき

体重が伸びない、脱水っぽい、痛がる、むせることがたびたびある、のどにつまりかける、飲みこんだあとに声がゴロゴロする、アレルギーが疑われる、食べられる物がみるみる減る、食事のたびに強くいやがって食卓にならない。こうしたときは医師や栄養士に相談しましょう。2歳の子はまだ、食べるときの感覚を言葉で説明できません。保護者が心配に思うことは、相談するのに十分な理由です。

最後に

2歳の偏食は、多くの子が通る道です。目標は何でも食べる子ではなく、食べなれた物を1つ入れることから始めて、つながりと安全を守り、長い目で変化を見ること。ふつうの情報では足りないと感じたら、専門家にその子をみてもらいましょう。

ポイント: 食べなれた物を1つ入れることから。1週間単位で、変化を見ていきましょう。

CDC, Picky eaters and what to do

CDC, Choking hazards

WHO, Complementary feeding guideline