おやつばかりでご飯を食べない幼児、食事のリズムの整えかた
朝ごはんのあとにせんべい、お昼前にボーロ、お昼はほとんど食べず、また夕方にお菓子。いつもなにか口に入っているのに、ご飯の時間になると食べない。そんなときは、食事とおやつの時間帯を決めることから始めましょう。食べることには、食欲、栄養、口の動き、感覚、食卓の雰囲気がかかわっています。大人の役目は、安全でほどよくバランスのとれた物を決まった時間に用意すること。食べるか、どれだけ食べるかは子どもにまかせます。医師に個別の指示をもらっているなら、そちらに従ってください。
ちょこちょこ食べがご飯を遠ざける
少しずつ何度も食べていると、一つひとつのおやつが体によい物でも、おなかがすく感覚がぼやけて、すわって食べる食事が必要なくなってしまいます。幼児は胃が小さいので、食べる機会はある程度こまめに必要です。それでも、わかりやすいリズムがあると、ちょうどよく食欲がやってきます。
リズムの整えかた
食事とおやつの時間を決め、そのあいだは水やお茶にする方向へ、少しずつ移っていきましょう。「台所はもうおしまいね」と前もって伝えるのもよい方法です。ただし、おなかをすかせようと、長すぎるあいだ食べものを出さないのはやめましょう。時間を決めるのは食べることを助けるためで、罰ではありません。
はじめに見ておきたいこと
何日分かをまとめて、食べられた物と食感、牛乳やおやつの時間、体重、元気さ、水分、食べるときの気持ちを見てみましょう。痛み、便秘、せきこみ、つまりかけ、飲みこんだあとのゴロゴロ声、発疹、吐いたことも書きとめておきましょう。こうした様子は、新しい食べものへのふつうの用心とは別に考えるべきサインです。食欲には波があると心得ておくという最後のステップも、ふだんの波と、体調のサインを見分けるためのものです。
リズムをつくる4つのこと
- 食事とおやつの時間帯を、だいたい決める。
- そのあいだは水やお茶にする。
- おやつは袋ごとではなく、バランスを考えて出す。
- 食欲には波があると心得ておく。
一度に全部変えず、小さく試しましょう。まず時間帯を決め、慣れてきたら、そのあいだの飲みものを水やお茶にします。大人のコメントは淡々と。おなかいっぱい、いや、というサインが見えたら切りあげましょう。かけひきなしでお皿を下げ、次の決まった時間にまたバランスのよい物を。
4つのつながり
時間帯を決め、あいだは水やお茶にし、おやつは小皿でバランスよく出し、食欲の波はそういうものだと受けとめる。食べたくないときは取引なしで終わりにし、次の決まった時間にまた出します。
預け先ともそろえて
祖父母の家で、ついお菓子が出てくることもありますね。「時間帯を決める」「あいだは水かお茶」の2つだけでも、先に伝えておきましょう。言いかたは違ってかまいません。どこにすわるか、つまりやすい物をどう扱うか、どのサインでやめるか、どう終えるかは、大人のあいだでそろえましょう。
しばらく続けてみる
時間帯を決める工夫は、1日で判断せず、ふつうの日を何日か重ねて見ていきましょう。状況、子どもの反応、家族の負担をひと言メモするくらいで十分です。記録がプレッシャーにならないように。
ふり返りでは、おやつを袋ごとではなく小皿で出せているかとも比べます。食卓に安全に、わかりやすく加われた工夫は残し、続かないものはもっと簡単にして、変えるのは一度に1つだけ。体調、安全、発達の心配があるときは、先に専門家へ。
大人の役目
あいだの飲みものを水やお茶にするのは、大人の側の役目です。何を出すか、いつどこで食べるか、調理と見守りは大人が決め、食欲と、食べるかどうかは子どもの体が決めます。役割を分けると食卓の圧が減り、体重や痛み、飲みこみの問題もごほうびで隠れずにすみます。
安全のこと
食欲の波を受けとめつつ、まっすぐすわる、そばで見守る、今のかむ力に合った形とかたさにする、年齢に合った応急手当を学んでおく、を続けましょう。歩きながらのおやつは、のどにつまる心配もあります。のどがつまって息ができないときや、ひどいアレルギー反応のときは、ためらわず119番に。体重、水分、痛み、飲みこみの心配は早めに医療者へ。
つまずきやすいところ
時間帯を決めても、ご飯の時間に「あと一口」とせかす、食べないと別の物を次々出す、食べた量でおやつのごほうびを約束する、食べないのは全部わがままだと考える。こうしたことでリズムは崩れがちです。痛み、成長、アレルギー、飲みこみの心配は、説得ではなく受診が必要です。
よい変化
リズムが整ってくると、近くの食べものをいやがらない、さわる、新しい食感に慣れる、「おなかすいた」をはっきり伝える、食べる物が広がる、といった変化が見られます。何週間かで見ていきましょう。体重、水分、痛み、アレルギー、飲みこみの心配があれば、早めに相談を。
相談したいとき
体重が伸びない、脱水っぽい、痛がる、むせることがたびたびある、のどにつまりかける、飲みこんだあとに声がゴロゴロする、アレルギーが疑われる、食べられる物がみるみる減る、食事のたびに強くいやがって食卓にならない。こうしたときは医師や栄養士に相談しましょう。小さな子は自分の体の感覚を言葉にできません。保護者の心配だけで、相談していいのです。
覚えておきたいこと
目標は、毎食きちんと食べる子でも、完璧な時間割でもありません。食事とおやつの時間帯を決めることから始め、つながりと安全を守り、変化を長い目で見ていきましょう。一般的な情報で足りないときは、その子をみてもらいましょう。
ポイント: 食事とおやつの時間帯を決めることから。続けやすくして、変化を見ていきましょう。