幼児が固形物でえずくとき、窒息との違いと相談の目安

離乳食を卒業するころになっても、少しかたいお肉や、ごはんのつぶつぶでオエッとなる。毎回のことだと、食事がこわくなりますね。まずは、赤ちゃんと子どもの応急手当を学んでおくことから始めましょう。食べることは、食欲、栄養、口の動き、感覚で学ぶこと、食卓の空気が重なりあってできています。決まった時間に安全でバランスのよい物を出すところまでが大人の仕事で、その先、食べるか、どのくらい食べるかは子どもが決めます。医師からその子に合わせた食事の指示が出ているときは、そちらを優先しましょう。

えずきとは

えずきは、のどを守るための反応で、子どもが新しい食感を学ぶあいだに起こることがあります。ただ、幼児期になってもくり返す、あるいは強いえずきは、口の動きの発達がゆっくりしている、感覚的にとてもいやがっている、飲みこみに問題がある、といったことのサインのこともあります。また、えずきは窒息とは違います。窒息は息の通り道がふさがる状態です。

食事のときに気をつけること

まっすぐすわらせ、食感は少しずつ進め、口の中を見ないまま指でかき出すことはしないでください。何度もせきこむ、のどにつまりかける、飲みこんだあとのゴロゴロした声、痛がる、体重の伸びが悪い、食事がとても長くかかる、食感をなかなか進められない。こうしたときは、食べることの専門家にみてもらいましょう。

はじめに見ておきたいこと

数日分の食事をまとめて、食べられた物と食感、牛乳やおやつの時間、体重、元気さ、水分、食べるときの気持ちを見てみましょう。痛がる、便秘、むせる、のどにつまりかける、飲みこんだあと声がゴロゴロする、発疹、吐く、といったことも記録します。これらは、なじみのない物を警戒するのとは違う種類のサインで、別の対応が必要になります。せきこみ、苦しそうな様子、体重の伸びの悪さがあれば評価を受けるという最後のステップが大切なのは、そのためです。

4つの備え

  • 赤ちゃんと子どもの応急手当を学んでおく。
  • 年齢に合った食感にし、まっすぐすわらせる。
  • そばにいて、ひと口ごとに見守る。
  • せきこみ、苦しそうな様子、体重の伸びの悪さがあれば、評価を受ける。

試すのは小さな範囲で。まず応急手当を知っておき、次に食感とすわる姿勢を整えます。新しいかたさは、いつもの物に少しだけ混ぜるくらいから。大人のコメントは淡々と。満腹やいやがるサインが出たら終わりにし、取引なしで片づけて、次の食事やおやつでまたバランスのよい物を出しましょう。

備えの順番

応急手当を学び、年齢に合った食感とまっすぐな姿勢を整え、ひと口ごとにそばで見守り、せきこみや苦しそうな様子、体重の伸びが気になれば評価を受ける。食事をやめたいときは取引なしで終わりにし、次の決まった時間にまた出します。

預け先と共有したいこと

祖父母や保育園とは、「応急手当を知っておく」「年齢に合った食感とまっすぐな姿勢」の2つをそろえておきましょう。言いかたは違ってもかまいません。すわる場所、のどにつまりやすい物への注意、やめるサイン、食事の終わりかたは、誰がみていても同じにします。

しばらく様子を見る

応急手当を学んで食事にのぞむ習慣は、1回でなく、ふつうの食事を何回か重ねて見ていきましょう。状況、子どもの反応、家族の負担をひと言メモする程度で十分です。記録がプレッシャーにならないようにしましょう。

ふり返りでは、ひと口ごとに見守れているかとも照らし合わせます。安全に、わかりやすく食卓に参加できた工夫は続け、続けにくいことは簡単にし、変えるのは1つずつ。体調、安全、発達の心配があるときは、工夫より先に評価を受けましょう。

大人が整えること

年齢に合った食感とまっすぐな姿勢を用意するのは、大人の側の仕事です。献立、時間、場所、調理、見守りは大人の仕事で、空腹と、口にするかどうかは子どもの体の仕事です。この線引きを守ると圧が減り、体重や痛み、飲みこみの問題もごほうびで隠れずに見えてきます。

安全と、子どもの尊厳

せきこみや苦しそうな様子、体重の伸びが気になれば評価を受ける。それと合わせて、まっすぐすわる、そばで見守る、今の力に合った形とかたさにする、年齢に合った応急手当を知っておく。息がつまったときや重いアレルギー反応のときは、すぐに119番へ。体重、水分、痛み、飲みこみの心配は早めに医療者に相談しましょう。

よくあるつまずき

応急手当を学んでいても、「がんばってもう一口」とせかす、同じ食事で別の物を次々出す、食べた量でごほうびをあげる、えずくのはわざとだと考える。こうしたことで、食事はさらにこわい時間になります。痛み、成長、アレルギー、飲みこみの心配は、説得ではなく評価が必要です。

前に進んでいるサイン

新しい食感に慣れていく途中では、近くの食べものをいやがらない、さわる、新しい食感をなんとか扱える、空腹や満腹を伝えられる、食べる物の幅が広がる、といった変化があります。何週間かかけて見ていきましょう。体重、水分、痛み、アレルギー、飲みこみの安全に心配があれば、待たずに動いてください。

専門家に相談したいとき

体重の増えが止まった、水分がとれず脱水が心配、痛み、くり返すせきこみや窒息しかける様子、飲みこんだあとのゴロゴロ声、アレルギーらしい症状、食べる物の急な減少、食事が成り立たないほどのつらさ。こうしたときは、医師や言語聴覚士など食べることの専門家に相談しましょう。小さな子は食べるときの感覚を説明できません。保護者が心配に思うことが、十分な理由です。

覚えておきたいこと

目標は、えずかずに何でも食べる子でも、完璧な食事でもありません。応急手当を学ぶことから始め、つながりと安全を守り、長い目で変化を見ていきましょう。一般的な情報で答えが出ないときは、その子を直接みてもらいましょう。

ポイント: まずは応急手当を学んでおくことから。無理なく続けて、変化を見ていきましょう。

CDC, Picky eaters and what to do

CDC, Choking hazards

WHO, Complementary feeding guideline