食事中の動画やテレビをやめたい、少しずつ減らすには

スマホで動画を流しておくと、口を開けてくれる。だからつい、毎食の習慣に。食事中の画面を減らしたいなら、まずは1回の食事だけ画面なしにしてみるところから。食べることには、食欲、栄養、口の動き、感覚、食卓の雰囲気がかかわります。大人の役目は、安全でほどよくバランスのとれた物を決まった時間に用意すること。食べるか、どれだけ食べるかは子どもにまかせます。ただし、医師から個別の食事の計画をもらっている場合は、それが先です。

画面がしていた役目

画面は、子どもがすわっていられたり、気づかないうちにスプーンを受け入れたりするための合図になっていたのかもしれません。いきなり取りあげると、気がそれていたあいだ見えなかった力や、食べることへの居心地の悪さが表に出てきます。切りかえの時期こそ、プレッシャーの少ない食事と、現実的な期待が大切です。

減らしかた

段階的に減らしましょう。おやつ1回や、食事の一部から始め、画面の代わりにおしゃべりや、食卓での簡単な役目を用意します。しばらく食べる量がいつもと違って見えても、それは自然なこと。画面がなくなったからといって、食べものを持って子どもを追いかけないようにしましょう。

はじめに見ておきたいこと

何日かの食事をまとめて、食べられた物と食感、牛乳やおやつの時間、体重、元気さ、水分、食べるときの気持ちを見てみましょう。痛み、便秘、せきこみ、つまりかけ、飲みこんだあとのゴロゴロ声、発疹、吐いたことも書きとめておきましょう。画面がなくなると、こうしたサインが見えやすくなることもあります。これらは知らない物へのふつうの警戒とは違う対応が必要で、おしゃべりや食卓の役目で子どもと向き合う最後のステップは、その変化に気づく機会にもなります。

4つのステップ

  • まずは1回だけ、画面なしの食事にする。
  • 消す前に、はっきり予告する。
  • 食事の時間は長くしすぎない。
  • 代わりに、おしゃべりや簡単な食卓の役目を用意する。

試すのは小さく。最初は1回の食事だけ画面なしにし、慣れてきたら「この動画が終わったら消して、いただきますね」と予告を加えます。食べた量への大人のコメントは淡々と。満腹やいやがるサインが出たら終わりにして、取引なしで片づけ、次の食事やおやつでまたバランスのよい物を出しましょう。

ステップのつながり

画面なしの食事を1回つくる、消す前に予告する、食事の時間を短めにする、そして画面の代わりにおしゃべりや、おはしを並べるような役目を用意する。途中でやめたいときは取引なしで終わりにし、次の決まった時間にまた食事を出します。

家族や祖父母と

「画面なしの食事を1回から」「消す前に予告」の2つは、祖父母や預け先ともそろえておきましょう。言いかたは人それぞれでかまいません。子どもが同じ流れだと感じられれば十分です。すわる場所、のどにつまりやすい物への注意、やめるサイン、食事の終わりかたは、誰でも同じにします。

しばらく試してみる

画面なしの1回は、たまたまうまくいった日や大荒れの日だけで判断せず、ふつうの日に何回か続けましょう。状況、子どもの反応、家族の負担をひと言メモするくらいで十分です。記録が新しいプレッシャーにならないように。

ふり返りでは、食事の時間を短めにできているかも見てみます。安全に、わかりやすく参加できた工夫は続け、無理のあることは簡単にし、変えるのは1つずつ。体調、安全、発達の心配があれば、工夫より先に専門家へ。

大人にできること

消す前に予告するのは、大人の側の工夫です。出すもの、食べる時間と場所、調理、見守りを決めるのは大人。おなかのすき具合と、食べるかどうかを決めるのは子どもの体です。この分担があると、画面に頼らなくても食卓の圧が減り、体重や痛み、飲みこみの問題も見えやすくなります。

安全のこと

画面の代わりにおしゃべりを楽しみながらも、まっすぐすわる、そばで見守る、今のかむ力に合った形とかたさにする、年齢に合った応急手当を学んでおく、は続けましょう。息がつまったときや重いアレルギー反応のときは119番へ。体重、水分、痛み、飲みこみの心配は早めに医療者に相談を。

つまずきやすいところ

画面を消しても、「あと一口」とせかす、同じ食事で代わりの物を次々出す、食べた量でごほうびの動画を約束する、食べないのは全部わがままだと考える。これでは工夫が崩れてしまいます。痛み、成長、アレルギー、飲みこみの心配は、説得より診てもらうことが必要です。

前に進んでいるサイン

画面なしの食事に慣れていく途中では、近くの食べものをいやがらない、さわる、新しい食感に慣れる、空腹や満腹を自分で伝える、食べる物が少しずつ広がる、といった変化が見られます。1回の食事でなく何週間かで見ていきましょう。体重、水分、痛み、アレルギー、飲みこみの心配があれば、待たずに相談を。

相談したいとき

体重の増えが止まった、水分がとれず脱水が心配、痛み、くり返すせきこみや窒息しかける様子、飲みこんだあとのゴロゴロ声、アレルギーらしい症状、食べる物の急な減少、食事が成り立たないほどのつらさ。こうしたときは医師や栄養の専門家に相談しましょう。小さな子は食べるときの感覚を言えません。保護者の心配だけで、十分な理由になります。

最後に

完璧に画面なしの家庭も、言われたとおりに食べる子も、目標ではありません。画面なしの1回から始めて、つながりと安全を大事にし、長い目で変化を見ていきましょう。一般的な情報で答えが出ないときは、その子をみてもらいましょう。

ポイント: まずは画面なしの食事を1回だけ。続けやすくして、変化を見ていきましょう。

CDC, Picky eaters and what to do

CDC, Choking hazards

WHO, Complementary feeding guideline