着がえも、ごはんも、お風呂も「いや」。何でもいやがる日の向きあいかた

どこを向いても「いや」が返ってくる日があります。着がえもいや、朝ごはんもいや、靴もいや、お風呂もいや。毎日の流れのすべてをいやがられると、くたくたになりますし、自分のせいだと受けとめてしまいがちです。でもそれはほとんどいつも、何かに目を向ける必要があるサインで、子どもがただ親を困らせようと決めたわけではありません。

「いや」の下にあるものを探す

何でもいやがるのには、たいてい原因があり、それを見つけると何をすべきかが変わります。疲れすぎている、かぜのひきはじめ、おなかがすいている、いっぱいいっぱい、という子は、協力する余力がまったく残っていないので、ほとんど何にでも抵抗します。自分の一日に自分で決められることが何もないと感じている子、きょうだいの誕生、引っ越し、入園など最近の変化で落ち着かない子も同じです。流れを変える前に、何が変わったか、子どもがどう感じているかを考えてみましょう。いやがるのは症状で、本当の解決は、休み、食べ物、安心であることがよくあります。

力くらべを小さくする

何でもいやがられると、すぐに意地くらべになりがちで、戦いに勝者はまずいません。押せば押すほど、多くの子はさらに意地をはります。いやがりの一部は、自分で決めたいという気持ちだからです。ぬけだす道は、たいていプレッシャーを上げることではなく、下げることです。「ズボンが先?シャツが先?」と、流れの中で小さな本物の選択肢を出せば、計画を脱線させずに、子どもに決定権をあげられます。あたたかく淡々と、ひとつひとつの「いや」に言いあいへ引きこまれないようにしましょう。

ゆずれないことを選ぶ

すべてが同じくらい大切なわけではなく、どの点でも勝とうとすると、みんなが疲れはてます。本当に大切なことをいくつか決めましょう。歯みがき、チャイルドシート、道路のそばで手をつなぐ、といった安全の基本です。それは落ち着いて、しっかり守ります。それ以外は、もっと柔軟に。くつしたはいやでも靴ははく、今日はソファで朝ごはんが食べたい、といった小さなことを手放せば、本当に大切なことのために、エネルギーと親子の関係をとっておけます。戦いを選ぶのは、折れることではなく、作戦です。

ふれあいと遊びを持ちこむ

いやがっている子は、調子がくずれている子であることが多く、ふれあいは、指示より早く気分を変えてくれます。流れを始める前に、数分あたたかく、子どもだけに注意を向けると、いやがりが協力に変わることがあります。つながりを感じている子は、ずっとすなおに流れにのってくれるからです。遊び心も助けになります。タイマーと競争、おどけた声、おもちゃに先にやってもらう。子どもの上に立つのではなく、となりに並ぶと、関係そのものが変わります。

流れそのものを見直す

ずっといやがられるのは、流れが合わなくなったと教えてくれていることもあります。ステップが多すぎる、子どもの元気の波と時間が合っていない、今の段階に合わなくなっている。計画が現実的か、正直に見てみましょう。ステップを少なく、はっきりできないか。寝る時刻が早すぎたり遅すぎたりしないか。お支度ボードのような絵の表があれば、一段階ごとに戦わずに子どもがついてこられないか。目の前の本当の子どもに流れを合わせることが、どんなしつけの技法よりも効くことがよくあります。

ぐらつくあいだも、ぶれずに

原因を探すあいだも、一日の全体のかたちはやめずに、しっかり保ちましょう。子どもは流れをためしますし、いやがれば流れが消えるなら、十分いやがればなくせると学んでしまいます。やさしく落ち着いて、怒らずに同じことを期待し続ければ、一日には頼れるかたちがあると子どもは学びます。ぶれないことは、かたさではありません。いやがる日でも、次に何が来るかを子どもが知っている、ということです。

その場の自分を大切に

ずっといやがられるのは本当に消耗することで、朝じゅう「いや」を浴びせられて落ち着いているのはむずかしいものです。それでも、大人の落ち着きこそが子どもを落ち着かせるので、できるところで守りましょう。自分の中の「こうでなければ」を下げ、時間にも追われないようゆとりをとり、いらいらがこみあげてきたら、手を止めてひと呼吸おき、それからまた向きあってかまいません。いやがりにいらいらではなく落ち着きで向きあえば、親子どちらの熱も下がります。

もっと支えを求めたいとき

ときどきのいやがりや、一時期のいやがりは、小さな子にはまったくふつうのことです。でも、もう少しよく見たほうがいいパターンもあります。いやがりかたが極端で、ずっと続き、時間がたってもよくならない、気分、眠り、食事、発達にはっきりした変化をともなう、子どもがいつも不安そう、かなしそう、親がもうやっていけないと感じる、というときは、地域の保健師やかかりつけの小児科医に話してみましょう。大ごとになるまで待たなくていいのです。話すことで安心できたり、心配がとりのぞけたり、その子に合った助けをもらえたりします。

しっかり立って

どこを向いても「いや」に出会うとき、めざすのは、ひとつひとつのにらみあいに勝つことではなく、その原因を知り、行動だけでなく子どもそのものにこたえることです。いやの下を見て、プレッシャーを下げ、ふれあいを守り、本当に大切なことだけはしっかり保ち、自分にもやさしく。いやがりはたいてい、一時期のことかサインであって、子育てへの判決ではありません。気長さと少しの探偵仕事があれば、協力はほとんどいつも戻ってきます。

ポイント: 何でもいやがるのはたいていサインです。その下を見て、プレッシャーを下げ、ふれあいを守り、本当にゆずれないことだけをしっかり保ちましょう。

NHS, Dealing with child behaviour problems

CDC, Positive Parenting Tips