小さな子どもの朝のルーティン、つくりかたのコツ

小さな子との朝は、けむりを追いかけるようなものです。シリアルをついでいたと思ったら、次の瞬間には靴下をはかないと言いだし、もう遅刻しそう。見通せる朝の始まりですべてのぐらつきが消えるわけではありませんが、子どもにはなじみのある道筋ができ、まだ半分寝ぼけている大人は、決めることが少なくなります。

この年齢に見通しが効く理由

小さな子は、次に何が起こるかがだいたいわかると安心します。時間の感覚はまだ育っている途中なので、子どもが頼りにするのは、時計ではなく決まった順番です。起きる、ぎゅっとする、トイレ、着がえ、朝ごはん、歯みがき、靴。朝の順番がいつも同じなら、子どもはひとつひとつの段階に驚くのではなく、先回りして待てるようになります。この「次はあれだ」がわかることが、少しずつ、がみがみを協力に変えていきます。

時刻ではなく、順番から決める

いちばん役に立つのは、できごとの順番を決めて、正確な時刻がずれても順番はそのままにすることです。本当に続く朝の流れをつくるには、大事な段階を5つか6つ選び、いつも同じ順番で行いましょう。子どもは、だれかが牛乳をこぼした瞬間にくずれるきっちりした時間割より、「朝ごはんのあとは、いつも歯みがき」のほうが、ずっとうまく対応できます。

段階を自分用に書きだすか、子どもの目の高さにかんたんな絵で描いてはりましょう。お支度ボードのような短い絵のリストがあれば、大人は指示を出す人から、ボードを指さす人に変わり、何度も同じことを言う回数が静かに減っていきます。

むずかしい判断は、前の晩に

落ち着いた朝は、たいてい前の晩につくられます。寝る前に、服を出しておく、かばんを用意する、園への連絡帳や書類を書く、靴を玄関にそろえる。朝ごはんも前もって決めておけば、朝7時に新しい交渉をせずにすみます。朝から選択をひとつ減らすたびに、みんなが疲れていて時間がないときのぶつかりあいが、ひとつ減ります。

決まった時刻に寝かせることも大切です。眠りが足りない子は、ほとんど何にでも抵抗するので、年齢に合った寝る時刻を守ることは、朝を守ることの一部です。

小さな、本物の選択肢を

自分で決められる部分があると、子どもの協力する気持ちは育ちます。すべてを大人が決めるのではなく、どちらでもいい2つを選ばせましょう。「赤い服と青い服、どっちにする?」「バナナとトースト、どっち?」。どちらの答えでも大人はかまわないので、どちらを選んでも流れは進みます。「何を着たい?」のような答えの広い質問は、10分の議論を招いてしまうので、こちらのほうがずっとうまくいきます。

選択肢は本当に小さなものにしておきましょう。めざすのは、細かいところの決定権を少し分けあいつつ、朝全体のかたちはしっかり大人がにぎっておくことです。

十分な時間と、少しのぬくもりを

子どもがいちばん抵抗するのは、急かされることです。あせっている大人のそばにいるのは、ストレスだからです。できるなら、必要と思うより10〜15分早くみんなを起こし、ペースをゆったり保ちましょう。一日の始まりの、急がない短いぎゅっが、あとの20分のもめごとを防ぐことはよくあります。つながりを感じている子は、ずっと素直に流れにのってくれるからです。

してほしい行動は、がんばりをほめましょう。「ひとりで両方の靴をはけたね、すごく助かったよ」と言えば、どの行動が朝をなめらかにしたかが子どもにはっきり伝わり、子どもはあたたかく注目されたことをくり返します。

くずれる日があっても、かたちは残す

それでもくずれる朝はあり、それはふつうのことです。病気、成長の時期、きょうだいの誕生、引っ越しは、どれもしばらく流れを乱します。そんなときは流れをやめてしまうのではなく、できるだけ早く同じ順番に戻りましょう。ばたばたした一日で流れがこわれるわけではなく、ちょっとお休みしているだけです。身につくのは、毎朝の完璧さではなく、何週間も続けることです。

朝がくずれてきたら、一度にたくさんの新しい決まりを足したくなる気持ちをおさえましょう。変えるのはひとつだけ。1〜2週間続けて、それから次を調整します。木曜日にはやめてしまう理想の流れより、本当に続けられる流れのほうがずっといいのです。

ほかに理由があるかもしれないとき

朝の戦いのほとんどは、よくあることです。でも、ときどき、よく見てみる価値のあることを示している場合もあります。よく眠れているのにずっとぐったりしている、順番が少し変わるだけでひどく取りみだす、着がえが毎日、本当の痛みや感覚のつらさのもとになっている、というときは、保健センターの保健師さんやいつもの小児科医に話してみてかまいません。何もかもが大ごとになるまで待たなくていいのです。話すことで心配をとりのぞいたり、その子に合ったアイデアをもらったりできます。

続けていくために

朝の流れをつくって数週間続けると、流れがひとりでに回りはじめます。子どもの成長や、園や学校の時間の変化に合わせて、これからも調整はしていきますが、同じ段階、同じ順番、少しのゆとり、という土台の習慣が、大きな仕事をしてくれます。めざすのは完璧ではなく、落ち着いていつも同じであること。毎日の小さなくり返しに、静かに働いてもらいましょう。

ポイント: 前の晩に準備をして、少しのゆとりをもち、いつも同じ順番で進める。それが、どんなきっちりした時間割よりも、落ち着いた朝をつくります。

NHS, Help your child get a good night's sleep

CDC, Positive Parenting Tips