旅行や帰省から帰ったあと、家族の生活リズムを戻すには

旅行から帰ると、何週間もかけて整えた生活リズムが、数日でくずれてしまうことがあります。夜ふかし、時差、慣れない寝床、お休みのなんでもあり。どれもあとが残り、帰ってからの最初の1週間は、べったり、涙、早起き、全体的なばたばたがやってくることがよくあります。これはまったくふつうのことです。落ち着いて、いつも同じ対応を続ければ、たいていの家族は1週間ほどで落ち着き、何が起こるかを知っていれば、そのぐらつきもずっと乗りきりやすくなります。

帰ってきた子が落ち着かない理由

旅行は、小さな子が安心のよりどころにしているものそのものを乱します。いつもの寝る時刻、規則正しい食事、見通せる一日の順番です。そこに時差、興奮しすぎ、眠りの乱れ、いつもの決まりからの休みが加われば、調子をくずすのも当然です。体内時計が本当にとまどっていることもあり、気持ちのうえでも、たくさんの初めてを消化してきたところです。落ち着かないふるまいは、乱れへの反応で、新しいふつうではありません。なじみが戻れば、すぎていきます。

よりどころを、すぐに戻す

家族の生活リズムを戻すいちばん効果的な方法は、家に着いたらすぐ、いつもの毎日のよりどころを戻すことです。最初の数晩がうまくいかなくても、いつもの食事の時間、お昼寝の時間、そして何より、なじみの寝る前の流れに、すぐに戻りましょう。くり返される見なれたステップ、同じお風呂、同じ絵本、同じ順番が、ふつうの暮らしが戻ってきたと子どもに伝えます。なじみのリズムが早く戻るほど、体と気分も早くついてきます。

時差ぼけには、やさしく

時差のある場所に行ってきたなら、数日は眠りがずれるものと考えましょう。時差1時間につき、だいたい1日の調整がかかるのがふつうです。体内時計とけんかするのではなく、日の光と毎日の流れに頼って整えます。昼間は外に出て自然の光を浴び、朝は明るく活発に、夜は穏やかに暗く。子どもがまだ準備できていなくても、こちらの時刻の食事と眠りに合わせましょう。夜の眠りをけずる、長くて遅い昼寝は避けます。少しの気長さはいりますが、光といつも同じ流れが、整える仕事をしてくれます。

何晩かは大変なものと考える

帰ってからの最初の数晩がいちばん大変なことが多く、早起き、夜中の目ざめ、寝る前のいやがりが起こります。あとで直さなければならない新しい習慣ではなく、落ち着いた、いつも同じ対応で受けとめましょう。みんながくたくたのときは、ふだんしていないのに、子どもを大人のベッドに入れたり、ゆらして寝かしつけたりしたくなりますが、いつものやりかたに戻るほうが、早く回復します。安心させつつ、ひかえめに。いつも同じ何晩かで、眠りはもとに戻ると信じましょう。

いつもへは、急にではなく、すべりこむように

よりどころはすぐに戻すのがよくても、全体のペースはゆるやかでかまいません。子どもも大人も、旅のあとは疲れていることが多いので、帰ってからの1〜2日は予定をつめなくていいのです。ゆっくり荷ほどき、近所で過ごす、たっぷり休む、という静かでひかえめな再スタートが、みんなに回復する余地をくれます。着いた翌朝から完璧を求めるのではなく、2〜3日かけて、いつもの流れ全体へ戻っていきましょう。最初の1週間の少しのゆるしが、大きな助けになります。

つながりなおし、安心させる

実際的な戻しかたとあわせて、気持ちの面も忘れないで。旅のあと、子どもは少しべったりになったり、ぐらついたりすることがあり、いつもより多いぬくもりと安心が、また安心できる助けになります。慣れなおすまでの1週間に、だっこ、気長さ、一対一の時間を少しふやすのは、悪いふるまいを甘やかすことではなく、本当の必要にこたえることです。つながりを感じて安心している子は、いらいらで受けとめられた子より、早く落ち着かないふるまいを手放します。

大人のことも大切に

からっぽで走っていると、立てなおしはもっとむずかしくなりますし、親も子どもと同じくらい時差ぼけで、くたびれていることがよくあります。できるところは負担を分けあい、むずかしい夜中の目ざめは交代で対応し、数日は自分への期待を下げましょう。洗たくも片づけも少し待てます。みんなを、安定した眠りと食事のかたちに戻すほうが大切です。回復の1週間に自分にやさしくしていれば、ぐらつきのあいだも落ち着いていられます。

気をつけて見ておきたいこと

旅のあとの落ち着かなさは、ふつう1〜2週間で消えます。乱れ以上のことを示すサインに気をつけましょう。旅行のあと、とくに海外旅行のあとに、熱が出る、おなかの不調が続く、見なれない発疹が出る、本当に具合が悪そう、というときは、かかりつけの小児科医に連絡しましょう。旅行に関係する病気の中には、みてもらう必要があるものがあります。いつも同じ流れを2週間ほど続けても、眠りや気分がもとに戻らないときも、地域の保健師やかかりつけの小児科医に話せば、心配をとりのぞいて安心させてもらえます。

信じていい回復

帰ってからの最初の1週間は、ゼロからやりなおすように感じるかもしれませんが、そうではありません。生活リズムはなくなったのではなく、ちょっとお休みしているだけで、落ち着いていつも同じかたちを戻せば、子どもは思っているよりずっと早く、なじみのリズムにおさまります。よりどころをすぐに戻し、日の光で体内時計を整え、安心をたっぷり届け、自分もふくめてみんなにやさしく。1週間ほどで、ふつうの暮らしが、またふつうに感じられるようになります。

ポイント: いつもの眠りと食事のよりどころをすぐに戻し、日の光で体内時計を整え、1週間ほどでみんなが落ち着くまで、安心を多めに届けましょう。

NHS, Jet lag

CDC, Travelers' Health: Children