どっちの紙飛行機が遠くへ飛ぶ?公平にくらべる実験

幅の広い紙飛行機と、細い紙飛行機をひとつずつ折ると、ひとつの質問がいっしょに宙にうかびます。どっちが遠くへ飛ぶかな?きちんと答えようとするところから楽しさが深まります。いい答えを出すには、両方に公平なチャンスをあげなければならないからです。紙飛行機は遊び場の遊びに見えますが、公平にくらべる実験、つまりていねいな実験すべての背骨をはじめて学ぶのに、ぴったりの道具です。

紙飛行機が、科学者のおもちゃにぴったりな理由

紙飛行機は、すぐにこたえてくれます。投げると、すーっと飛んで、結果はすぐそこ、床の上にあります。折るのも投げるのもはかるのも、全部自分でできるので、実験のすべてが自分のものです。それに、すぐつくれてつくりなおすのも安いので、失敗をこわがる必要がありません。墜落したら、もう一回やるだけです。

「公平にくらべる」という考え

どちらの飛行機が本当に遠くへ飛ぶかを知るには、飛行機のつくり以外のすべてを同じにしておく必要があります。同じ人が、同じ場所から、だいたい同じ力で両方を投げること。片方を力いっぱい投げて、もう片方をそっと投げたら、その競争は何も教えてくれません。変えるのはひとつだけにして、ほかの条件をそろえておくことが、この遊びのいちばん大切な考えで、お子さまは遊びそのものを通してそれをつかめます。

用意するもの

  • 同じ大きさ、同じ厚さの紙を何枚か。紙そのものが隠れたちがいにならないように。
  • 広く片づいた室内か、くらべっこをだめにする風のない、穏やかな外の場所。
  • 床にはったテープの線など、投げる場所の目印。
  • ふせんや小さな積み木など、それぞれの飛行機が落ちたところの目印。

ふたつか三つのちがう形を折っておくと、くらべるものができます。

実験の準備

どちらの紙飛行機が遠くへ飛ぶか確かめるために、まずお子さまとルールを決めましょう。みんな同じ線のうしろから投げる。どの飛行機も同じ回数、たとえば3回ずつ投げて、いちばん遠かった記録をとる。それぞれの落ちたところに目印をつけて、距離をくらべる。始める前に勝つほうを予想してもらって、あとは飛びかたに決めてもらいましょう。いつも頭から急降下する飛行機があれば、それも失敗ではなく、話しあう価値のある結果です。

遊びのなかで育つ力

投げることのうしろには、本気の考えがあります。お子さまは、くらべっこにちゃんと意味があるように条件を公平にそろえることを学び、それは紙飛行機をはるかにこえる学びです。距離をはかってくらべるのは、本物のはじめての算数です。何回も投げていちばんいい記録や平均をとると、1回の飛行はまぐれかもしれないと発見します。予想して確かめ、びっくりする結果ともつきあいます。そのあいだに、折る指先はどんどん正確になっていきます。うまく飛ばない飛行機とつきあうことは、立ちなおる力も教えてくれます。悪い結果は終わりではなく、次の挑戦の始まりにすぎないと学ぶからです。歩数、床のタイル、メジャーのどれで距離をはかっても、数があればものごとを公平にくらべられるという考えに、静かに出会えます。

挑戦を広げる

基本の競争を楽しめるようになったら、深めてみましょう。先っぽにクリップをつけるなど、ひとつずつ変えて、遠くへ飛ぶようになるか、悪くなるかを見る。大きい飛行機と小さい飛行機、どっちが勝つか試す。遠くへ飛ばすためにそっと投げるのと、速さのために強く投げるのを試して、ちがいに気づく。今のチャンピオンに勝てると思う飛行機を設計してもらい、公平に試す。どの工夫も、ひとつを変えると、その効き目がはっきり見えると教えてくれます。

安全に遊ぶために

紙飛行機はやさしいおもちゃですが、とがった先が顔の近くにあるのは別です。人の目をねらったり、人やペットに向けて投げたりしないよう伝えましょう。飛行機をとりに行ってだれもつまずかないよう広い場所で飛ばし、外に出るなら階段や道路から離れたところで遊びましょう。クリップをつけるなら、予備のクリップは、口に入れるかもしれない赤ちゃんや小さな子から遠ざけてください。

もっと広い心配があるとき

これは合格のない、気軽な学びなので、雰囲気は遊び心のあるままに。それでも、わが子のことをいちばん知っているのは親です。手の使いかた、かんたんな指示にこたえること、集中、負けたときの気持ちの立てなおしに、もっと広い心配がある、指先の力が思っているより遅れているようだ、という場合は、かかりつけの小児科医や地域の保健師さんに気軽にひと言伝えると、安心できたり助けになったりします。早めに聞くのは、いつでも妥当なことです。

長く残る学び

どちらの紙飛行機が遠くへ飛ぶか試すとき、お子さまはただ折って投げるだけではありません。両方のデザインに公平なチャンスをあげ、結果をはかり、飛びかたにびっくりしたらまた試すことを学びます。その公平にくらべる習慣こそが、ただのいじりまわしを本物の実験に変えてくれます。飛行機をいくつか折って、投げる線をひき、飛びかたに答えを決めてもらいましょう。

ポイント: 紙飛行機をふたつ折り、同じ線から同じ力で投げて、それぞれ落ちたところをはかりましょう。どのつくりが本当に遠くへ飛ぶかを決めるのは公平なくらべかただと、お子さまが発見できます。

UNICEF, What is free play and why should you encourage it at home?

CDC, Resources for Families