キッチンペーパーで水が歩く?色水の実験

コップをいくつか並べて、ひとつおきに色水を入れ、あいだのコップはからにしておきます。そしてキッチンペーパーを細長く切って、小さな橋のようにかけわたします。しばらくしてもどってくると、静かにびっくりすることが起きています。水がペーパーをのぼって、からのコップへ歩いて渡り、色をまぜながら進んでいるのです。ゆっくりで、きれいで、科学といっしょに待つことも教えてくれます。根強い人気の実験には、ちゃんと理由があります。

ゆっくりの魔法が、うまくいく理由

多くの実験はすぐに結果が出ますが、この実験は何分も何時間もかけて進むので、待って見まもるすてきな練習になります。一度に大きなことは起きないので、お子さまは何度も見にもどり、小さな変化に気づき、自分のペースでやってくる結果のうれしさを味わいます。穏やかな速さは静かな時間にぴったりで、長続きする好奇心にこたえてくれます。

歩く水の、ひみつ

キッチンペーパーには、小さなすきまと繊維がぎっしりつまっています。水はそのすきまにしみこんで上へのぼり、うしろの水も引っぱっていきます。これを毛細管現象と言います。植物が根から水をすいあげるのと同じしくみです。水はペーパーをのぼって橋のてっぺんに着き、となりのコップへ流れおちていきます。お子さまに毛細管ということばはいりません。重力にさからってのぼっていく水を見るだけで、じゅうぶんなふしぎです。

用意するもの

  • 一列に並べる、透明なコップやグラスをいくつか。
  • 幅数センチに細長く切った、キッチンペーパー。
  • 水と、2色くらいの食用色素か、洗える絵の具。
  • 少し水がたれるかもしれないので、トレーかふける台。

ひとつおきのコップにちがう2色を入れると、出会ったところに新しい色が生まれる、おまけの楽しさがついてきます。

いっしょに準備する

ひとつおきのコップに色水を入れ、あいだのコップはからにしておきます。ペーパーを折って、片方のはしを水の入ったコップに、もう片方をとなりのからのコップに入れ、くさりのようにつなげます。その場を離れる前に、何が起きると思うかお子さまに予想してもらいましょう。最初は数分おきに、それから少し長く待って見にもどり、からのコップがゆっくり満ちて、色がまざっていくのを見まもります。待っているわくわくが、楽しさの半分です。

この遊びで身につくこと

待つことのなかに、本物の考えが織りこまれています。結果を予想して、それが時間をかけて進むのを観察し、注意を向けつづける力と気長さがのびます。ゆっくりした時間のなかで原因と結果を見て、のぼっていく水を植物が水を飲むしくみと結びつけます。ふたつの色が出会うところで色がまざるのを見て、前に学んだ色のことをもう一度味わいます。ペーパーを折ってきちんと置くていねいな準備も練習でき、それはしっかりした手の動きと計画する力を支えます。効き目が少しずつ現れるので、すぐの結果を求めるのではなく、あとで見にもどってくる気長さを練習できる、小さな子にはめずらしいチャンスです。5分後、そして20分後に水がどこまでのぼったかを見て、いっしょにやさしく時間の流れに印をつけることもできます。

探究を広げる

基本の様子を見たら、もっと実験してみましょう。細いペーパーと太いペーパー、どっちが速く水を運ぶか試す。キッチンペーパーと、布、コーヒーフィルター、ふつうのコピー用紙をくらべて、どれがいちばん水を歩かせるか見つける。片方のコップをもう片方より高くして、それでも水がのぼって渡るか気づく。水がどうして動くと思うかを聞いて、答えを急がずに、声に出してふしぎがってもらいましょう。

きれいに、安全に

危険の少ない遊びですが、いくつかの習慣が役立ちます。食用色素はしみになるので、服、手、台を守り、指に少し色がつくのは当たり前と思っておきましょう。色水は見るためのもので、飲むものではないと伝えてください。コップは、ぶつからない低くて安定した台に置き、小さなきょうだいが引きたおせるテーブルのはしからは離しましょう。小さなキャップやスポイトは片づけて、赤ちゃんが口に入れられないようにしてください。

相談の目安

これは合格も不合格もない、落ち着いた遊び心のある学びです。ふだんの様子をいちばん知っているのは、やはり親です。待つこと、集中、かんたんな手順にしたがうこと、ゆっくり進む遊びにかかわることに、もっと広い心配がある、短いあいだでも何にも落ち着いて取りくめないようだ、という場合は、かかりつけの小児科医や地域の保健師さんに気軽に話してみる価値があります。早めに質問するのは、いつでも賢明なことです。

待つ価値のある、ゆっくりの魔法

キッチンペーパーで水が歩く実験は、待つことに小さなふしぎでこたえてくれます。水がひとりでにペーパーをのぼり、からのコップへ渡っていくのです。お子さまは予想して、待って、観察し、それを植物が水を飲むしくみと結びつけて、いちばんいい結果のなかには待つ価値のあるものがあると学びます。色とりどりのコップのくさりを用意して、好奇心のある質問をひとつして、ゆっくりの魔法が広がるのを楽しみましょう。

ポイント: 水の入ったコップとからのコップを交互に並べ、折ったキッチンペーパーでつなぎましょう。色水が時間をかけてのぼって渡るのを予想して見まもるうちに、待つことと、植物が水を飲むしくみを学べます。

NHS, Play and learning

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