外で子どもが言うことを聞かない!おどさずに動いてもらうには

駐車場で手をつながない、カートに乗らない、行きたい方向に歩かない。よりによっての瞬間に、見ている人がいるところで、てこでも動かない。小さいころの定番の場面です。外で子どもが言うことを聞かないとき、まわりの目があると、家では決して選ばないような反応をしてしまいがちで、それがたいてい、事態をもっとむずかしくします。

協力は、あたりまえではなく、身につける力

小さな子は、大人の指示にすんなり従うようにはできていません。疲れていたり、おなかがすいていたり、にぎやかな場所でいっぱいいっぱいになっていたりすれば、なおさらです。言うことを聞かないのは、計算された反抗であることはめったにありません。急かされている、自分ではどうにもできない、自分には何の意味もない用事にひっぱり回されるのはもううんざり、と感じている子であることのほうが多いのです。そう見ると、はずかしさに反応するのではなく、原因にこたえられるようになります。

まわりの人ではなく、子どもに向き合う

外でのいちばんのわなは、まわりの知らない人に向けて演じてしまうことです。声を大きくする、実行するつもりのないおどしを言う、にらみあいを終わらせるためだけにすぐ言いなりになる。子どもはその変化を感じとりますし、たいてい助けになりません。家でするのとまったく同じようにこたえてみましょう。外でも家でも同じであることが、子どもを安心させ、誰が見ているかではなく、親自身のやり方をぶれずに保ってくれます。

にらみあいのための手順

  • 子どもの目の高さまでかがみ、声を落とす。
  • 線の内側で、小さくても本物の選択肢をわたす。
  • 線を守る前に、子どものしたいことをことばにする。
  • おどしも、ごほうびでつることもせず、落ち着いて最後までやる。

線の内側で、選ばせる

言うことを聞かない子は、たいてい、自分には何も決められないと感じています。だから、線はゆずらずに、少しだけ自分で決められる部分を返しましょう。用事はするけれど、そのやり方はしなやかにできます。「ママと手をつなぐ?それとも、かばんのひもを持つ?」「レジまで、兵隊さんみたいに歩く?うさぎさんみたいにぴょんぴょんいく?」。小さくても本物の選択肢で、いやいやがとけることはよくあります。子どもが本当に戦っているのは、ほんのひとかけらの、自分で決める力のためだからです。

ゆずらない前に、気持ちを受けとめる

まずわかってもらえたと感じると、子どもは協力しやすくなります。気持ちをことばにする短いひと言で、その瞬間全体がやわらぐことがあります。「帰りたくないよね、わかるよ。そして、もう行かなきゃいけないんだ」。外で子どもが言うことを聞かないとき、これは言いなりになることではありません。線はちゃんと守っています。ちゃんと聞いたよ、と見せているだけで、それで「いや」から戦いの気持ちがぬけていくことがよくあるのです。

つながりと遊びを使う

まっすぐな命令は、まっすぐな「いや」をまねきます。だから、できるときは回り道を。遊び心のある声は、驚くほど効きます。レジまで競争する、靴が「足が食べたいよう」とおなかをすかせているふりをする、大事な物を運ぶ係をまかせる。協力をお願いする前に、本当のあたたかさで目を合わせる一瞬も助けになります。親とつながっていると感じている子は、ただ管理されていると感じている子より、ずっとついてきてくれやすいのです。

うまくいかないときも、落ち着いて

どんなにやっても、子どもがまったく動かないこともあり、親がそっと動かすしかないこともあります。いやがる子を抱えて車まで連れていくなら、怒らずに、何をしているのかを落ち着いてことばにしながら。知らない人の、想像の中の目は気にしないようにしましょう。そのほとんどは、自分も同じ経験をしてきた、同情的な親たちです。最後に子どもを落ち着かせるのは、歯をくいしばって言うどんなおどしよりも、親の落ち着きです。

お出かけを楽にする段取りを

外での「いや」の多くは、実は疲れや空腹のたたかいが変装したものです。用事は、一日のくたびれた終わりではなく、子どもが休めて食べたあとにすませるようにしましょう。お出かけは短く、おやつを持っていき、小さな係で子どもを巻きこめば、ひっぱり回されているのではなく、参加していると感じられます。予防のほうが、その場のどんなテクニックより、たくさんのにらみあいを消してくれます。

もう少しよく見てもいいとき

言うことを聞かないのは、小さいころのふつうで一時的な特徴で、自分をおさえる力が育つにつれてやわらいでいきます。でも、反抗が極端で、乱暴で、イヤイヤ期をとうに過ぎても絶えまなく続く、ことば、聞こえ、発達の心配もある、子どもとの毎日の暮らしが本当に回らないと感じる、という場合は、地域の保健師さんやかかりつけ医に話してみましょう。たいていの家族にとって、これは時間と根気で薄れていく時期です。

やさしく、そしてぶれずに

お店でてこでも動かない子は、線をためして、自分で決めたい気持ちをさがしているのであって、親にはじをかかせようとしているのではありません。外で子どもが言うことを聞かないときは、本物の選択肢をわたし、気持ちを受けとめ、落ち着きを保ち、大さわぎにせずに線を守りましょう。線はゆるがないこと、そして子どもが手こずらせているときでも、親はやさしいままでいてくれると信じていいことを、教えているのです。

ポイント: 外での「いや」は、反抗のための反抗ではなく、自分で決めたい気持ちのあらわれです。小さな選択肢をわたし、気持ちをことばにし、落ち着いて、家と同じように線を守りましょう。

NHS, Dealing with child behaviour problems

UNICEF, How to discipline your child the smart and healthy way