子連れ外食が大変なとき。お店での乗りきり方と準備
注文してから料理が届くまでのどこかで、外食の夢はくずれていきます。2歳の子はテーブルの下、5歳の子はもう帰りたいと言い、自分の飲みものにはまだ手もつけていない。外食は、小さな子にとっていちばんむずかしい場面のひとつです。だから子連れ外食を乗りきるというのは、期待を下げて、うまくいくように段取りを整えることなのです。
お店が小さな子にとって大変なわけ
お店は小さな子に、いちばん苦手な3つのことを一度に求めます。じっと座っていること、おとなしく待つこと、刺激の多い場所で静かにしていること。そこに、料理を待つあいだの空腹が加われば、まるで子どもをためすためにつくられたような場面です。ぐずるのは困った行動のしるしではなく、ふつうのことなのだとわかると、ちくりとする気持ちが少しやわらぎ、自分たちだけが目立っている気がしなくなります。
うまくいくように段取りする
スムーズな食事の多くは、お店に着く前に決まっています。静かであらたまったお店より、子ども連れ歓迎の気楽なお店を。厨房が混む前、子どもがおなかぺこぺこになる前の、早めの時間に。料理は早めに出してもらえるようたのみ、子どもの分は座ったらすぐに注文しましょう。こうした小さな選択が、いちばん大きな引き金を取りのぞいてくれるので、外食はすでにぎりぎりの状態ではなく、よいスタートで始まります。
スムーズな食事のための手順
- 気楽なお店を選び、空腹がピークになる前に行く。
- 子どもの料理を先に頼み、早めに出してもらう。
- 静かに遊べる物を、小さなかばんにつめていく。
- ぐずりがかんしゃくになる前に、外でひと休みする。
気をそらせる物を準備していく
いちばん大変なのは待つ時間なので、それをうめる物を持っていきましょう。シールの小さな袋、ぬりえ、小さなおもちゃをふたつほど、料理が届くまでのつなぎのなじみのおやつ。それで、大事な20分がかせげることがあります。テーブルにぜんぶ一度に広げるより、かばんから新しい物をひとつずつ出していくほうが、子どもの集中をもっと長く引きのばせます。
早めのサインを読む
かんしゃくが、前ぶれなしにやってくることはめったにありません。もぞもぞする、ぐずぐず言う、いすからずり落ちる。どれも本格的な嵐の前にやってきます。子連れ外食を乗りきるには、ふっとうするのを待つより、最初のサインで動くほうがずっと楽です。水槽の魚を見に行く、手を洗いに行く、数分外の空気をすいに出る。それだけで、もう戻れないところまでいく前に、子どもがリセットされることがあります。
親自身の落ち着きを保つ
まわりのお客さんみんなに見られている気がしやすいものですが、ほとんどの人は見ていませんし、親のストレスは子どものストレスを育てるだけです。声は小さく、気にしていないふるまいで。ほかの大人がいっしょなら、交代で、落ち着かない子とお散歩するあいだにもう片方が食べましょう。親がのんびりしていると、望む落ち着きのお手本になり、小さなぐずりが、おそれていた修羅場にまでふくらむのを防げます。
切りあげどきを知る
デザートの前に、外食がもう終わってしまうこともあります。それでいいのです。早めにお会計をたのむ、料理を持ち帰りにしてもらう。それは負けではなく、筋の通った判断です。本当に根気が尽きた子を、あと30分座っていられるように説得することはできません。本格的なかんしゃくになる前に落ち着いて店を出るほうが、がんばって粘るより、外食の思い出を守れることが多いのです。
少しずつ、また挑戦を
一度大変な食事があったからといって、子どもが巣立つまで外食禁止になるわけではありません。子どもは外食することで、外食のしかたを覚えます。最初は短く、気楽な外食にしましょう。カフェでのさっと朝ごはんや、気軽なランチのほうが、長くて意気ごんだディナーより、ずっとその力を育てます。無理のない外食のひとつひとつが、その子が追いつけるペースで、どうすればいいのかを少しずつ教えてくれます。
もっと大きなことを指しているとき
食事のあいだ座っていられないのは、小さな子にとって発達上ふつうのことで、年齢とともに楽になります。でも、どこでもにぎやかでうるさい場所が極端に苦手、家での食事もずっと戦いになっている、食べること、聞こえ、発達にもっと広く心配がある、という場合は、地域の保健師さんやかかりつけ医に話してみてもいいでしょう。でもたいていの家族にとって、外食は時間とともに楽になっていくものです。
完璧な外食より、短くて楽しい外食を
お店でのかんしゃくは、親の子育てへの判定でも、子どもへの判定でもありません。子連れ外食を乗りきるには、どんなにたのみこむより、現実的な期待と、よい準備と、早めに切りあげる気持ちのほうがよく効きます。完璧な外食ではなく、短くて楽しい外食をめざし、一回一回を、子どもがまだゆっくり育てている力の練習だと思いましょう。
ポイント: お店は小さな子に多くを求めます。お店と時間帯をよく選び、気をそらせる物を持っていき、最初のサインで動き、はずかしがらずに早めに切りあげましょう。