どなってばかりの朝のあとに。親の気持ちを立てなおすには
やっと送りだした、あるいは大さわぎにドアを閉めた。そして今、こぼれたシリアルとすりきれた気持ちのがれきの中で、ふるえるような、ぐったりした気持ちで立ちつくしている。小さな子との朝は、あっというまに横道にそれます。散々な朝のあとに立てなおすには、まず自分をリセットし、それから必要なところでやりなおすこと。一回のでこぼこの出だしに、一日まるごとをのみこまれないためにです。
朝は、もう終わったことにする
最初の一手は、線を引くことです。大変な朝は、どなったこと、つまずいたことをぐるぐる再生しながら、どこまでもついてくるものです。でも、それは本当に終わったこと。午後まで引きずれば、ダメージが倍になるだけです。朝は終わり、残りの一日は別のものだと、はっきり自分に言いましょう。親も、子どもも、新しく始めていいのです。
まず、自分の体をリセットする
アドレナリンで神経がまだざわざわしているうちは、はっきり考えられません。何かを解決しようとする前に、体を落ち着かせる何かをしましょう。ゆっくり何回か息をする、水を一杯飲む、少し歩く、1分だけ外に立つ。散々な朝のあとに立てなおすには、頭が役に立つようになる前に、体が非常警報から下りてくる必要があります。考える人より先に、動物としての自分の手当てを。
自分をリセットするための手順
- 朝は終わったと意識して決め、わきに置く。
- 何より先に、体を落ち着かせる小さなことをひとつする。
- どなったり泣かせたりしたなら、子どもとやりなおす。
- 残りの一日への期待を下げる。
必要なら、子どもとやりなおす
散々な朝に、きついことばや、かっとなったことがあったなら、小さなやりなおしが大切です。とても小さな子とでも。シンプルでかまいません。お迎えのときの抱っこと、「今朝はふたりとも大変だったね。会えてうれしいな」。つながりがつくろわれると、子どもはすぐに立ちなおり、親から合図を受けとります。朝をつくろうことは、でこぼこは過ぎていくこと、愛情はそのあいだもずっと続いていることを、子どもに伝えます。
一回の悪い日から、物語をつくらない
散々な朝は、大げさな結論へと誘います。自分は失敗している、この子は手に負えない、毎日こうだ。それに乗らないでください。大変な出だしは、ひとつの朝についてのデータで、それ以上ではありません。ほとんどの親がこうした朝をしょっちゅう迎えていて、全体の姿についてはほとんど何も語っていないのです。気候ではなく、お天気として扱いましょう。一日も、子どもも、悪い1時間で決まったりしません。
残りの一日のハードルを下げる
ストレスの多い出だしのあとは、親もふくめてみんなの余力が少なくなっています。だから今日は、栄養満点の夕ごはんも、片づいた家も、ためになる遊びも、ぜんぶきめる日ではありません。期待をけずりましょう。成果ではなく、落ち着きとつながりをめざします。みんなの気持ちを建てなおす静かな午後は、ふたりをまたへとへとにするはかどる午後より、ずっと価値があります。
ひとつだけ、学びを拾う
落ち着いてから、そしてそのときにだけ、ふり返って実用的なことをひとつ拾うと役に立つことがあります。みんな疲れすぎていた?前の晩にかばんの用意をしていなかったから、ばたばたが始まった?誰かを責めるため、とくに自分を責めるためではありません。明日がほんの少しスムーズになるかもしれない、小さな工夫をひとつさがすのです。ひとつでじゅうぶん。悪い日のあとに何もかも見なおしても、たいてい続きません。
子どもと同じくらい、自分にもやさしく
大変な朝だったからといって、子どもに「あなたは失敗だ」とは言わないはずです。だから、自分にも言わないようにしましょう。小さな子を育てている真っただ中の親は、少ない睡眠でたくさんのことをこなしていて、朝はその中でもいちばんきつい時間帯です。同じ場面を話してくれた友だちにかけることばで、自分に話しかけてみてください。判決ではなく、あたたかさで。
もう少し深く見てもいいとき
ときどきのばたばたの朝は、まったくふつうの家族の暮らしです。でも、ほとんど毎日がこれほどいっぱいいっぱいに感じる、朝をとうに過ぎても気分の落ちこみや不安が残る、しょっちゅうどなってしまって止められない、大変な時期のあいだにまったく回復できていない気がする、という場合は、かかりつけ医や地域の保健師さんに話してみてもいいでしょう。続くつらさには、だまってたえるのではなく、支えが必要です。
一日は、何度でも始めなおせる
一回の悪い朝で、子ども時代がだめになることも、悪い親になることもありません。自分の体を落ち着かせ、子どもとつくろい、ハードルを下げて、一日をもう一度始めましょう。散々な朝のあとに立てなおすとき、親は子どもに、人はあわてても、また落ち着いて、やさしさをなくさずに進んでいけるのだと見せています。それは、スムーズな登園よりずっと価値のある教えです。
ポイント: 朝には線を引き、まず自分の体を落ち着かせ、子どもとやりなおし、期待を下げましょう。一回のでこぼこの出だしに、一日まるごとをのみこまれないように。