お客さんが来る直前に、子どもが大かんしゃく。そのときどうする?
テーブルは整い、自分はまだ着がえの途中、お客さんはあと10分で到着。そしてもちろん、子どもはまさにこの瞬間を選んで、床にくずれおちる大かんしゃくを起こします。お客さんが来る直前のかんしゃくは、タイミングがほとんどわざとのように感じられ、チャイムが鳴る前に止めなければというプレッシャーが、ふだんは落ち着いた親さえ、パニックへと押しやります。
かんしゃくは、タイミングのせいではない
子どもは、わざと親の夜をだいなしにしているわけではありません。それを思いだすと助けになります。小さな子は、いっぱいいっぱいになるとかんしゃくを起こします。お客さんを迎える前のばたばたは、まさにそのための材料がそろっています。いつもの流れが変わる、親は忙しくてうわの空、いつも以上のお片づけ、そしてよくあるのが、お昼寝をとばした、食事が遅れた、ということ。子どもはそのすべてに反応しているのであって、親にはじをかかせようとたくらんでいるのではありません。タイミングがぶつかったのは、ただの運の悪さです。
時計ではなく、子どもに向き合う
いちばん役に立つ切りかえは、チャイムのために子育てをするのをやめて、目の前の子のために子育てをすることです。いっぱいいっぱいから来るかんしゃくに必要なのは、スピードではなく、落ち着いたそばにいることです。かがんで、声はやわらかく、波が高まって、引いていくのを待ちましょう。誰が来るかへのはずかしさから、かんしゃくを急いで止めようとすると、たいてい長引きます。落ち着いて向き合うほうが、本当に近道なのです。
来客前の10分のための手順
- 準備の手を止めて、まず子どものところへ。
- 低くかがみ、落ち着いて、ことばはやさしく少なく。
- 空腹、疲れ、急ぎすぎなど、シンプルな原因がないか確かめる。
- 親がそばにいられるように、家が完璧でないことを受け入れる。
シンプルな引き金をさがす
来客前のかんしゃくには、ごくふつうの原因が下にかくれていることがよくあります。最近、何か食べた?お昼寝をとばして疲れすぎていない?この1時間、親の注意をまったくもらえないまま、ばたばたに巻きこまれていなかった?さっと食べられるおやつ、1対1の短い時間、ゆっくりしたペースのほうが、どんなにたのみこむより早く落ち着かせてくれることがあります。お客さんが来る直前のかんしゃくは、解決策が、感じているより小さいことがよくあるのです。
完璧な絵を手ばなす
パニックの多くは、ドアを開けたときにすべてがすてきに見えてほしい、という気持ちから来ています。それを手ばなしていいと自分に許しましょう。本当のお客さん、来てもらう価値のある人たちは、小さな子には大きな気持ちがあること、小さな子のいる家はモデルルームではないことをわかっています。ちょっとくたびれた親が、泣いている子をなぐさめている。それはかくすべき失敗ではなく、ふつうで、人間らしい場面です。
お客さんも、落ち着きの中に
お客さんが着いたときにまだかんしゃくが続いていても、何も起きていないふりをする必要はありません。「ちょっとだけ待っててね、今、大変な時間の子がいて」と気楽に言えば、空気がやわらいで、プレッシャーが消えます。たいていのお客さんは、よろこんで待つか、自分たちでおしゃべりするか、手を貸してさえくれます。見ている人のために子どもの気持ちをかくしたり、急いでおさえこんだりすると、たいていもっとひどくなりますし、自分の気持ちははずかしいものなのだと、子どもに教えてしまいます。
自分の反応を、どっしりと
子どもは親の落ち着きを借ります。見られていると感じるときは、なおさらです。はずかしさでかっと熱くなるのに気づいたら、ゆっくり息をして、これは夜が終わるずっと前に終わると思いだしましょう。チャイムがせまっていても、あたたかく急がずにいられれば、子どもには落ち着くためによりかかれる、しっかりしたものができます。そしてどんなにきれいなテーブルよりも、落ち着きのお手本を見せられます。
次は、危険地帯をよけて計画を
集まりがいつもかんしゃくで始まるなら、少しの計画が助けになります。遅い食事を待たせるのではなく、お客さんが来る前に子どもに食べさせておく。できるところでお昼寝を守る。あわただしいお片づけは早めにすませて、最後の1時間を、急ぐ時間ではなく、落ち着いてつながる時間にする。チャイムの前に子どもの余力を満タンにしておくと、その会全体がみんなにとってスムーズになります。
もう少しよく見たいとき
いつもの流れが変わる前に気持ちが大きくなるのは、小さいころにはまったくふつうのことです。でも、かんしゃくがイヤイヤ期をとうに過ぎても極端にひんぱんではげしい、かんしゃくのあいだに自分やまわりをよく傷つける、どんな変化や新しい人づきあいの場面でも必ず強いつらさが出る、自分の反応を扱いきれないと感じる、という場合は、地域の保健師さんやかかりつけ医に話してみましょう。望めば、支えはそこにあります。
きれいなテーブルより、目の前の子
よりによっての瞬間のかんしゃくは、子育てにつきものの小さな屈辱のひとつで、親の力をうつすものではありません。お客さんが来る直前のかんしゃくには、子どもの手当てをし、完璧な夜をにぎりしめる手をゆるめ、落ち着きに先を歩かせましょう。お客さんはぐらつきを忘れます。子どもは、親がきれいなテーブルより自分を選んでくれたことを覚えています。
ポイント: 来客前のかんしゃくは、意地悪ではなく、いっぱいいっぱいから来ています。まず子どもの手当てを。空腹や疲れを確かめ、落ち着いていられるように、家が完璧でないことを受け入れましょう。