心配しすぎずに、子どもの発達を見守るには

不安にならずに子どもの発達を見守るには、たえまないチェックを、ときどきの具体的な観察に置きかえることです。親の役目は、ありうる問題をすべて見つけだすことではありません。わが子を知り、信頼できる年齢の目安をほどよい間隔で使い、心配は、それを評価する訓練を受けた人に持っていくことです。

チェックのリズムを決める

公式の発達の目安のチェックリストは、すすめられている年齢のときか、乳幼児健診の前に使いましょう。そのあいだは、技能をテストするのではなく、暮らしに目を向けます。多くの家族には、1〜2週間に一度のメモで十分です。毎日検索していると、ふつうのゆらぎが、何かがおかしい証拠のように感じられてしまいます。

変化を、ふつうのことばで書く

  • 「手先は順調」ではなく、「スプーンに両手で手をのばした」と書く。
  • 「無視する」ではなく、「静かな部屋で、なじみの音3つにふり向かなかった」と書く。
  • 日付と場面を書きそえて、パターンが続いているかわかるようにする。
  • 心配だけでなく、得意なことや好きなことも書く。

ネット検索にルールを

何の問いに答えたいのかを決め、公式の健康の情報を優先しましょう。ページが、行動を選ぶ助けではなく、可能性をくり返し並べるだけになってきたら、やめどきです。検索結果は、子どもを見ることも、聞こえや動きを調べることも、病歴を読みとることもできません。

堂々めぐりを終わらせる行動を知る

目安が見られない、心配が続く、いつも子どもをみている別の人も同じことに気づいた、というときは、かかりつけの小児科医に連絡し、検査についてたずねましょう。できていたことができなくなったときは、早めに相談を。受診は、何かがおかしいと認めることではありません。わからない気持ちを、計画に置きかえる正しい方法です。

心配している親のケアも

発達の心配は、とくに大変な妊娠や出産、以前の健康の心配のあとでは、頭から離れなくなることがあります。チェックが、睡眠、遊び、毎日の暮らしを乗っとるようになっていたら、自分のための医療者に伝えましょう。不安への支えは親を助け、子どもを正確に見ることも楽にしてくれます。

観察と、解釈を分ける

観察は、起きたことを記録するものです。「チャイムのあと、ドアのほうを見た」。解釈は、意味を足すものです。「どんな音もわかっている」。この2つを分けておくと、まちがった安心も、いらない心配も減ります。まず行動を書き、それからそれについての疑問を書きましょう。

ふだんの姿が出る場面を選ぶ

子どもがくつろいでいる、なじみの流れの中で見ましょう。病院、パーティー、ビデオ通話では、ふだんのやりとりや動きが見えないことがあります。できれば2つ以上の場面をふくめますが、くり返しのテストをしかけることはしないでください。自然な例のほうが役に立ち、親子の関係にもやさしいのです。

情報との境界線を引く

  • たくさんの商業的なリストをくらべるのではなく、公式の目安の情報源をひとつに決める。
  • すすめられている年齢のときか、健診の前にチェックする。
  • 疑問を書いたら、予定していた行動まで検索をやめる。
  • 発達が早い、遅いの証拠として出されているネットの動画は見ない。

境界線を引くことは、直感を無視することではありません。心配を、終わりのない検索ではなく、医師へと向けることです。

心配が軽くなるパターンに気づく

試みがふえる、正確になる、柔軟になる、というとき、技能が芽生えてきているのかもしれません。はじめはひとりの人の前だけ、ひとつの流れの中だけで使い、それからほかの場面にも広がることもあります。その道すじを記録しましょう。もとの心配を消すのではなく、もっと全体のパターンを、専門家との話に持っていきます。

行動が必要なパターンに気づく

できていたことができなくなる、年齢に合った目安が見られない、体の片側だけの動きが続く、音や人への反応が少ない、授乳や食事、飲みこみのむずかしさ、いつも子どもをみている何人もが同じ心配をしている。こうしたことは相談に値します。息が苦しい、けいれん、意識がおかしいといった急な症状は、発達の見守りではなく、すぐに医療を受ける必要があります。

受診で、わからない気持ちを減らす

その観察が何を表していると考えるか、検査はすすめられるか、次に何に注目すればいいか、次の受診はいつか、を医師に聞きましょう。帰る前に計画を書きとめます。ばくぜんと「様子を見ましょう」と言われるより、はっきりした行動と期間のほうが、ずっと安心できます。

不安そのものにケアが必要なとき

一日中チェックしている、眠れない、楽しいことを避けている、安心を何度も求めても長続きしない、というときは、自分のための医療者に話しましょう。妊娠、出産、以前の医療の経験のあとの不安はよくあることで、治療できます。支えを受けても、発達についての親の観察の価値が下がるわけではありません。

動画は気をつけて使う

短い動画は、受診のときには見られない動きややりとりを、医師に見せることができます。子どもが安全でくつろいでいるときだけ撮り、撮ることでやりとりが変わるようならやめましょう。たくさんため込むのではなく、日付と場面をつけておきます。動画は話しあいを支えるもので、コマ送りで何度もチェックしたり、ネットの知らない子とくらべたりする材料にしてはいけません。

例を見せたら、専門家が何に気づくか、ほかにどんな情報があると助かるかをたずねましょう。動画はひとつの瞬間をとらえるだけで、病歴、診察、検査の代わりにはなりません。

落ち着いた記録は記憶を助けるものです。目の前にいる子どもを見て、楽しみ、こたえることの代わりには、決してなりません。

ポイント: 「見たこと」と「すること」の2列のメモをためしてみましょう。することを書いたら、予定のチェックや受診まで、検索のタブは閉じておきます。

CDC, Resources for Families