赤ちゃんと幼児のスクリーンタイム、親が知っておきたいこと

赤ちゃんや幼児のスクリーンタイムが大切なのは、主に、それが何の代わりになってしまうかのためです。睡眠、体を動かすこと、手を使う遊び、人とのやりとり。WHOは、1歳と、それより小さい赤ちゃんには、座ったままの画面の時間をなしに、2〜4歳では1時間まで、少ないほどよい、としています。国によって指針がちがうこともあるので、住んでいる場所の指針を使いましょう。

画面の価値は、使われかたで変わる

大人がそばで支えながらの、おじいちゃん、おばあちゃんとのビデオ通話は、だれも見ていない自動再生の動画とはちがいます。年齢に合った短い番組をいっしょに見て話すことも、切りかえがむずかしいたびにスマホをわたすこととはちがいます。内容、だれといっしょか、時間帯、そして画面が何を押しのけているかを考えましょう。

まずは、現実的な線をひとつ

  • 食事のときは画面なしにして、子どもが食べ物と会話に気づけるようにする。
  • 寝る前の流れの前に、画面を終える時間を決める。
  • だれも見ていないテレビは消す。
  • 自動再生を止め、再生ボタンを押す前に終わるところを決めておく。

毎日ちがう判断をするより、見通せる線のほうが、子どもは覚えやすいものです。短く予告して、きりのいいところで止め、そのまま次のことに移りましょう。

機器だけでなく、その役割を置きかえる

料理のあいだの時間かせぎに画面を使っているなら、安全なキッチンの引き出し、テーブルでのおやつ、近くで流す短い音楽のリストを用意しましょう。移動のときの助けになっているなら、見つけっこ遊び、歌、かんたんな物と交互に。画面がいちばん現実的な選択という日もあります。罪悪感なしに、いつものかたちに戻ればいいのです。

できるときは、いっしょに見る

起きていることに名前をつけ、本当の暮らしと結びつけ、子どもの反応に気づきましょう。速い、こわい、広告の多い内容は避けます。ペアレンタルコントロールも使いますが、設定がすべての動画を判断できるわけではないことを忘れずに。大人がそこにいることが、いちばん強いフィルターです。

大きなパターンには、助けを

画面がいつも睡眠、食事、体を動かすことの代わりになっている、やめると手に負えないほどひどく取りみだす、発達やふるまいが心配、というときは、医療者に相談しましょう。めざすのは、罰ではなく、家族が続けられる計画です。

指針を、一日全体の中で読む

5歳未満の子どもについてのWHOの指針は、画面を見て座っている時間を、体を動かす時間、用品などで動けない時間、睡眠と合わせて考えています。この広い枠組みが大切です。動画を、用品にベルトでとめられた長い時間に置きかえても、床での動き、外で過ごす時間、人とのやりとりと同じ機会にはなりません。

2歳未満について指針がとくに慎重なのは、赤ちゃんや小さな幼児が、直接の感覚の体験と、こたえてもらえる関係を通していちばんよく学ぶからです。ビデオ通話は、画面の向こうの人と本当の関係を結びつけるのを大人が手伝えば、もっとやりとりのあるものになります。

分数を変える前に、場面を見直す

  • 画面はたいていいつ始まり、どんな困りごとを解決しているか。
  • 睡眠、食事、体を動かすこと、会話、必要なお世話の代わりになっていないか。
  • 子どもはひとりで見ているか、大人といっしょか、ただの背景の音か。
  • 止める直前と直後に、何が起きているか。

こうした見直しで、合計時間の上限を決めるより役に立つ、最初の変化が見つかることがよくあります。親が薬の準備をするあいだの画面は、必要な役目を果たしているのかもしれません。遊びのあいだずっとついているテレビのほうが、先に変えやすく、変える価値も大きいかもしれません。

いっしょに見るのは、積極的な役目

子どもの反応に気づけるくらい、近くに座りましょう。できごとをひとつ言う、動きをまねする、本当の暮らしと結びつける。番組のあとで歌をくり返したり、画面に出てきた物を部屋で探したりします。いっしょに見ても、すべての内容がよい選択になるわけではありませんが、合った内容を、もっとわかりやすく、人とのやりとりのあるものにできます。

見通せる終わりかたを

終わるところを前もって決め、自動再生を止め、子どもにわかる短い予告をしましょう。わくわくする場面の途中ではなく、1話や、知っている歌の終わりでやめます。いつも同じ短いことばを使い、おやつ、お風呂、外へ行く、など用意しておいた次のことにそのまま移りましょう。

いやがっても、線は変えない

とても夢中になれる遊びをやめるのはむずかしいので、幼児がかなしむこともあります。落ち着いて、気持ちを受けとめ、線は守りましょう。不意打ちで機器を取りあげたり、長いお説教を始めたりするのは避けます。切りかえのたびにひどくなるなら、時間を短くし、終わりかたをもっと見通せるものにし、眠い、おなかがすいている、といったことがないかを見てみましょう。

わが家の決まりを、大人がやって見せる

子どもは大人のスマホに気づいています。食事中と寝る前の流れのあいだはスマホを置く、など、みんなで守るよりどころをいくつかつくりましょう。大人は仕事やお世話の連絡で機器が必要なこともあるので、短く説明します。「お医者さんにメッセージを送ったら、スマホはしまうね」。めざすのは、大人が画面をまったく使わないふりをすることではなく、わかりやすい使いかたです。

ポイント: いちばんかんたんで価値の高い変化から始めましょう。つけっぱなしのテレビを消すこと。好きな番組をめぐる新しいけんかをつくらずに、きそいあう音を減らせます。

WHO, Guidelines on physical activity, sedentary behaviour and sleep for children under 5

NHS, Baby moves and screen guidance