赤ちゃんと幼児のひとり遊び、いつから、どう育てる?
赤ちゃんや幼児のひとり遊びとは、大人にひとつひとつ指示されずに探検することです。ひとりきりにされることでも、長いあいだ集中することを期待されることでもありません。小さい子ほど、大人が見えるところにいる必要があり、うまくいく時間も短いものです。
ピンチのときではなく、ふれあいのあとに始める
子どもがよく休めていて、少し大人にかまってもらったあとの時間を選びましょう。大人はそばに座って、自分のかんたんな用事をひとつ。安全な物を2つか3つさしだして、待ちます。子どもがふり返ったら、すぐに遊びを引きとるのではなく、ほほえみか短いひと言でこたえましょう。
使いやすい環境に
- ほとんどの物にさわってもいい、小さな子ども用の安全な場所を使う。
- 選ぶのも片づけるのも楽なように、おもちゃは少なめに。
- 全部を出しておくのではなく、入れかえる。
- コップ、積み木、布、大きめの人形など、遊びかたが決まっていない物を選ぶ。
今できる時間から積みあげる
遊びが90秒続くなら、そこから始めましょう。落ち着いて戻り、何があったかに気づき、またあとでためします。何日かかけて、見えるところにいながら1分ずつのばしていってもいいでしょう。いきなり20分をめざすと、練習が、くり返しの苦痛になってしまうことがあります。病気、歯が生えること、旅行、発達の変化で、集中できる時間がまた一時的に短くなることもあります。
遊び全体をやりなおさずに、こたえる
子どもが助けを求めたら、役に立つ最小の手助けを。ふたをはめるあいだ入れ物を持つ、はまった部品を一度だけ動かす、もどかしい気持ちに名前をつける。そして問題を子どもに返します。おなかがすいている、眠い、本当にふれあいが必要、というときは、ひとり遊びの失敗と考えずに、その必要を満たしましょう。
見守りは、しっかりと
ひとり遊びは、見守りなしの遊びではありません。窒息、よじのぼり、コード、水、ペット、変わっていく危険に、すぐ対応できる近さにいましょう。おすわりの赤ちゃんには安全だった部屋も、はいはいや、よじのぼりを始めたばかりの子には安全でないかもしれません。
ひとり遊びも、関係の中で起こる
小さな子は、大人がどこにいるかわかっていると、もっと自信をもって探検することがよくあります。目線、声、ちょっと戻ってくることで確かめるのは、ひとり遊びの失敗ではありません。安心の基地がまだそこにあると確かめてから、また出かけていく方法なのです。
離れることと、ひとり遊びは、別の力です。大人に指示されずに遊んでいても、大人には同じ部屋にいてほしい子もいます。ひとり遊びと、離れても平気なことを同時に期待すると、一歩が必要以上に大きくなってしまいます。
はじまりをはっきりと
- いきなり注意を引っこめるのではなく、始める前に少しふれあう。
- 近くで何をするか伝える。「あなたが遊んでいるあいだ、ここで洗たく物をたたむね」。
- おもちゃを全部ではなく、安全な物を2つか3つから選ばせる。
- はじめは、子どもがすぐに見つけられる場所にいる。
いちばん小さな手助けを
積み木がはまって取れない、ふたが開かない、というときは、子どもがためすまで待ちましょう。助けを求められたら、全部やってしまうのではなく、入れ物を支える、ふたを少しゆるめる、くらいに。そして一歩さがります。問題の持ち主は子どものままで、助けを求めればちゃんと届く、ということも伝わります。
続く時間はゆらぐもの
ひとり遊びは、よく眠れたあとの、なじみの部屋では長く続き、病気、旅行、歯が生えるとき、家族の変化のときにはずっと短くなることがあります。進み具合は毎日ではなく、何週間かで見ましょう。きのう8分遊べた子が、今日はくっついていたいからといって、その力を失ったわけではありません。
おもちゃの入れかえは、あってもいいもの、魔法ではない
少なめのおもちゃは、気が散るのを減らし、片づけを楽にしてくれます。一部をしまって、飽きてきたら入れかえましょう。でもお気に入りは出しておきます。新しさが探検をまた始めさせ、なじみの物は、くり返しの深い遊びを支えます。こみいった予定表も、新しい買いものもいりません。
幼児には、具体的な終わりがあるといい
子どもにわかるできごとを使いましょう。「ママ(パパ)がお皿を片づけるあいだ遊んでいてね。そのあと、おやつにしようね」。言ったとおりの時に戻ります。今のかたちが楽になってから、少しずつ用事を長くしていきましょう。夢中になったすきにこっそりいなくなるのはやめましょう。次からもっとひんぱんに確かめるようになってしまいます。
本当の境目は、安全
窒息、よじのぼり、水、ペット、コード、家具の危険に、すぐ対応できる近さにいましょう。動けるようになるにつれて、場所も見直します。ひとり遊びとは、大人が遊びを指示しないということです。赤ちゃんや小さな幼児が自分の安全に責任をもつ、という意味では決してありません。
遊びがいつもむずかしいとき
聞こえ、見えかた、動き、痛み、感覚への負担、そして用意した遊びがかんたんすぎないか、むずかしすぎないかを考えてみましょう。ほとんど探検しない、大人の指示がなくなるといつもひどく取りみだす、遊びのパターンがとても少ない、できていたことができなくなる、という心配があれば相談を。専門家は、発達と環境の全体像を見てくれます。
ポイント: めざすのは、子どもが大人を必要としなくなることではありません。探検していいこと、そして大人はいつでもそこにいることを、信じられるようにすることです。