慣らし保育中のお昼寝、うまくいかないときの支えかた
保育園が始まると、まずゆれやすいのが眠りです。家ではすやすやお昼寝していた子が、知らない部屋では眠りにあらがう、まったく寝ない、夕方には疲れすぎて寝かしつけに苦労する。最初のころによくあるつまずきのひとつで、たいていはなめらかになっていきます。新しい場所で休めるようになるまでのあいだは、少しの気長さと、実際的な支えが必要です。
お昼寝が乱れる理由
お昼寝するには、ふっと気をゆるめられるくらい安心している必要があります。知らない顔と音でいっぱいの、明るくてにぎやかな部屋では、それはかなりむずかしいことです。そこに、親と離れている気持ちのがんばりと、新しいおもちゃへのわくわくが加われば、眠りに影響が出るのは当然です。この乱れは慣れていく途中のふつうの姿で、子どもが対応できていないしるしではありません。園への信頼が育ち、流れがなじんでいくにつれて、多くの子は安定してお昼寝できるようになります。
眠りのサインを伝える
わが子がどうやって眠りに入るのかを先生がくわしく知っていれば、ずっと寝かしつけやすくなります。慣らし保育の前か、そのあいだに、担当の先生に具体的に伝えましょう。とんとんが必要か、ゆらすのがいいか、決まった姿勢、お気に入りの物、暗さ、決まったことばがいるか。そして、疲れすぎる前に見せる、眠くなってきたサイン。このこまかな情報こそが、お昼寝の移行をなめらかにするかなめです。なじみのやりかたでなだめられた子は、先生が手さぐりしている子よりずっと早く眠りに落ちます。
眠りのお供を持たせる
家で眠りと結びついているものは、園の決まりの範囲で持たせる価値があります。お気に入りのタオル、小さな毛布、好きなぬいぐるみ、スリーパー。家の感じを、園のお布団やコットまで運んでくれます。お昼寝のときに静かなホワイトノイズを流したり明かりを落としたりする園もあるので、何ができるか聞いてみましょう。赤ちゃんの場合は、安全な睡眠の目安にそって、寝床にふわふわした寝具を置かないようにし、その年齢で何を持ちこめるかは園の指示にしたがいましょう。
家の眠りもゆれると考えておく
子どもが慣れていくあいだ、家の眠りにも影響が出ても驚かないでください。園でお昼寝できなかった子は、疲れすぎて夕方ぐずぐずし、寝かしつけに時間がかかったり、しばらく早めに寝る必要があったりします。一方で、刺激の多い大きな一日を過ごした子は、気持ちをしずめるのに苦労することもあります。心配するより、落ち着いたいつも同じ寝る前の流れと、少しの柔軟さでこたえると、子どもはリズムを取りもどしやすくなります。
必要なら、寝る時間を早める
お昼寝の移行期にいちばん役立つ道具のひとつが、一時的な早寝です。お昼寝が短かったり、できなかったりしたとき、疲れすぎた子はよく眠れるどころか、かえって眠れなくなります。疲れすぎると寝つきが悪くなるからです。いちばん大変な日に20分か30分早めるだけでも、疲れすぎの悪循環を防ぎ、眠りを取りもどす助けになります。時計だけでなく子どもの眠いサインを見て、園でのお昼寝がよくなってきたら調整していきましょう。
寝る前の流れは、いつもどおりに
いろいろなことが変わっているあいだ、寝る前の流れがいつも同じであることが、子どもの錨になります。毎晩同じなだめの順番、たとえばお風呂、絵本、ぎゅっ、お布団。それが眠りが来る合図になり、刺激を受けた子も落ち着きやすくなります。忙しい夜も、できるだけ守りましょう。見通しのある寝る前の流れこそ、落ち着かない子に必要なものです。寝る直前の画面は、疲れた子がスイッチを切るのをむずかしくするので避けましょう。
時間をかけて、園と連絡をとりあう
園でのお昼寝が落ち着くまでには、2週間かそれ以上かかることがよくあり、慣らし全体の進みぐあいと歩調を合わせることもあります。日中どんなふうに眠っているか担当の先生とこまめに連絡をとりあうと、家での寝る時間を調整でき、パターンにも気づけます。お昼寝がいつもとても短い、またはできていないなら、園がどんな工夫をしているか聞き、家でうまくいっていることを伝えて、別々にではなく、いっしょに解決策を考えましょう。
もっと支えが必要なとき
お昼寝がある程度乱れるのは慣れていく途中のふつうの姿で、数週間のうちにやわらいでいきます。ただ、長いあいだずっと疲れすぎている、園に慣れても昼間の眠りが戻らない、眠りの悪さといっしょに、激しいつらさが続く、ひきこもる、食欲が落ちたまま戻らない、といったほかの気になる変化がある、という場合は、担当の先生や地域の保健師さんに相談してください。大きないびきが続く、呼吸が止まるなど、寝ているあいだの呼吸に心配があるときは、かかりつけ医や保健師さんに相談しましょう。
ポイント: わが子の眠りのサインをくわしく先生に伝え、眠りのお供を持たせ、お昼寝が落ち着くまでは早寝で疲れすぎの日をやわらげましょう。
WHO, Guidelines on physical activity, sedentary behaviour and sleep for children under five