寝る前に「お水」と何度も言う幼児への対応

「お水!」。電気を消して5分後、また「お水!」。コップを持っていくと一口だけ飲んで、また横になる。これが毎晩続くと、さすがに大人も困ってしまいます。手がかりは「昼間にこまめに飲み物をあげる」こと。寝る前の場面だけでなく、昼間に飲んだ量や部屋の暑さまで見ると、本当ののどのかわきかどうかが見えてきます。体調や季節でゆれるのは当たり前で、大人にできるのは眠りやすい場を整えることです。

本当にのどがかわいている?

何度もお水を欲しがるのは、本当ののどのかわきと、「これを言えば親が来てくれる」という確かな方法が、まざっていることがあります。昼間に十分な水分をあげ、消灯前に予定どおりの一杯を入れておきましょう。部屋の暑さ、体調、口で息をしていないか、のどがかわきやすくなる薬を飲んでいないかも確かめます。

毎晩のこたえかた

予定の一杯のあとは、お願いのたびに話し合うのではなく、毎回同じ短いことばで線を引きます。ただし、のどのかわきが強い、ずっと続く、おしっこの回数が多い、体重が変わった、具合が悪そう、というときは、寝かしつけの工夫ではなく医師への相談が必要です。

まず体のサインを分けて見る

眠りのパターンと、その裏にあるかもしれない体のサインを分けて考えます。寝つきの時刻といっしょに、痛み、熱、呼吸、のどのかわき、おしっこの回数、飲んでいる薬、食欲、昼間の元気さを書きとめましょう。いつにないのどのかわきや、おしっこの多さがあるときは、流れを整えるより受診が先です。ふつうの寝かしつけの工夫では足りないサインだからです。

お水のお願いへの4ステップ

  • 昼間に、こまめに飲み物をあげる。
  • 寝る前に、予定どおりの一杯を入れる。
  • それ以降のお願いには、短く落ち着いてこたえる。
  • いつにないのどのかわきや、おしっこの多さは受診する。

まずは昼間にこまめに飲み物をあげ、健康面の心配があればそれを先に解決します。安心させる対応を減らしたり時間を変えたりするのは、そのあとです。予定どおりの一杯は、子どもが元気で、毎晩同じ流れにのれるようになってから。病気のあいだに増えたお世話も、すぐにやめるべき習慣と考えず、少しずつ減らしていきましょう。

ステップの流れ

昼間の水分から始め、寝る前の一杯を流れに入れます。それ以降のお願いには短く落ち着いてこたえ、のどのかわきやおしっこの多さが気になれば受診します。そのあいだ、夜のほかの部分はなるべく同じに保ち、何が変わるかを見ていきます。

寝かしつけをする大人どうしで

寝かしつけを交代でするなら、最初の2つ、昼間にこまめに飲ませることと、寝る前の一杯を決めることはそろえておきましょう。言いかたまで同じにしなくても、子どもが「いつもの流れ」とわかれば十分です。息づかい、痛み、昼間の様子で受診を考えるサインも、いっしょに決めておきます。

何日か続けて見る

昼間の水分の工夫は、ふつうの日を何回か重ねて確かめます。暑い日や体調の悪い日、たまたま楽だった日だけで決めないこと。メモは、状況、子どもの反応、家族の夜への影響程度にとどめましょう。

ふり返るときは、それ以降のお願いに短くこたえる対応がうまくいっているかを見ます。わかりやすくなったことは続け、負担が大きいことは小さくし、変化は1つずつ足していきます。体調、安全、発達で気になることがあれば、専門家への相談を先にします。

一貫性だけでは解決しないこと

寝る前の一杯を決めるのは家族にできる役に立つ工夫ですが、痛み、呼吸の苦しさ、いつにないのどのかわきは、対応をそろえるだけでは消えません。大人にできるのは、安全に眠れる場をつくり、見たことを簡潔に書きとめ、まわりの環境をすべて完璧にしてからでなくても、医師にみてもらうことです。

安全のために

いつにないのどのかわきや、おしっこの多さがあるときは、すぐに受診しましょう。息が苦しそう、顔色が青い、呼びかけに反応しない、ひどい脱水、とても具合が悪そう、というときは、すぐに119番に電話してください。いびきが続く、痛み、強いのどのかわき、おしっこが多い、成長の心配、昼間のひどい眠気は、医師にみてもらう必要があります。

よくあるつまずき

眠りにかかわることを一度にいくつも変える。体の不調を寝る前のわがままと思う。親子ともにぐったりしているのに、やりかたを変えずにがんばり続ける。とくに大変だった一晩で決めてしまう。昼間の水分の工夫も、こうしたことで見えにくくなります。

うまくいっているかの目安

眠りが長く、穏やかになったかだけでなく、体調や昼間の様子がよくなってきたかも見ます。症状がかくれたまま、朝なかなか起きない、大人が疲れはてて見守りや仕事、運転が安全にできない。そんな状態なら、流れがうまくいっているとはいえません。

メモに残すのは、時刻、体の症状、昼間への影響だけで十分です。こまかく書かなくても、ふだんのパターンをもとに判断できます。

受診を考えたいサイン

寝ているあいだに呼吸が止まる、大きないびきが続く、痛み、成長の心配、いつもと違う動き、昼間のひどい眠気、急な大きな変化。こうしたときは、かかりつけの小児科医に相談しましょう。記録は話の助けになりますが、完璧なデータを待つ必要はありません。親の疲れも、相談の立派な理由です。

覚えておきたいこと

お水を一度も頼まない夜をめざす必要はありません。昼間の水分を整えるところから始め、のどのかわきのサインを見のがさないようにしながら、寝る前のやりとりが短くなっていくかを見ましょう。いつにないのどのかわきやおしっこの多さがあれば、迷わず受診を。

ポイント: まずは昼間の水分から。寝る前の一杯を決めて続け、夜の呼び声がどう変わるかを見ましょう。

NHS, Night terrors and nightmares

WHO, Guidelines on physical activity, sedentary behaviour and sleep for children under five