保育園に通いはじめてから、夜の眠りが乱れたら
4月、保育園に通いはじめた。園では泣かずにがんばっていると聞くのに、家に帰るとぐずぐず、夜は何度も起きる。そんな話はめずらしくありません。手がかりは「園での実際のお昼寝の時間を聞く」こと。家の夜と園の昼をひとつの流れとして眺めると、乱れの理由が見えてきます。慣らし保育のころは、もらってくる風邪も多いもの。大人にできるのは、帰ってからの時間を眠りやすく整えることです。
園生活は、思っている以上に体力を使う
新しい園では、刺激の量も、親と離れる時間も、お昼寝の時刻も、かかる病気の数も変わります。そして子どもは、慣れるために大きなエネルギーを使っています。園生活が順調でも、しばらくは眠りが細切れになることがありますし、家でのぐずりが強くなるのは、がんばった一日のあとに気がゆるんだしるしのこともあります。
家でできること
園に、実際のお昼寝の時刻と、どう寝ついているかを聞いてみましょう。家では、寝る前のシンプルな流れと親子のふれあいを大切にします。寝る時間は、予定表ではなく実際のお昼寝に合わせて調整し、最初の数週間は、いい日と悪い日がまざるものと考えておきます。
連絡帳もヒントに
家で決めた流れと、実際の眠りをくらべてみましょう。ふだんの数日について、寝ついた時刻、朝の起床、お昼寝、昼間の機嫌を書き、園での時間、体調をくずした日も記録します。連絡帳のお昼寝の欄は、とても役に立つ情報です。慣れるまでのでこぼこも、よその子の時刻ではなく、その子の眠りの合計で見ていきましょう。
慣らし期間の4ステップ
- 園での実際のお昼寝の時刻を聞く。
- 園から帰ったら、静かにふれあう時間をとる。
- 寝る時間を、実際のお昼寝に合わせる。
- 慣れるまでは、でこぼこがあるものと考える。
まずはお昼寝の時刻を聞き、帰宅後に10分でもひざの上でゆっくりする時間をつくる。この2つから始めると、変化が見えやすく、毎日くり返しやすくなります。時間を動かすときは小さな幅で、朝の起床はなるべくそろえ、お昼寝、寝る時間、寝かしつけ方、朝の声かけを同じ夜にまとめて変えないようにしましょう。
ステップのつながり
お昼寝の時刻がわかったら、帰宅後のふれあいの時間をつくります。そのうえで、寝る時間を実際のお昼寝に合わせ、最後に、慣れるまでのでこぼこを受けとめます。夜のほかの部分はなるべく変えずに、何が効いているかを見ていきましょう。
送り迎えをする大人どうしで
お迎えが日によって違うなら、最初の2つ、園でのお昼寝の時刻を確かめることと、帰宅後に静かにふれあうことは、家族で共有しておきましょう。声かけまで同じでなくても、子どもにとって「いつもの夕方」になれば十分です。どんな息づかいや痛みなら受診するか、も一言共有しておきましょう。
ふり返りは数日から
お昼寝の時刻の確認は、ふつうの日を何回か重ねて役立てます。行事の日や、特別に機嫌がよかった日だけで判断しないこと。メモは、状況、子どもの反応、家族の夜がどうだったか程度で十分です。
ひと区切りついたら、寝る時間が実際のお昼寝に合ってきたかを見ます。夜が安全で、わかりやすくなった工夫は残し、続けにくいことは軽くして、変えるのは一度に1つずつ。気がかりが体調や発達にあるなら、そちらの相談を先に。
大人に決められること
帰宅後の静かなふれあいは、大人がつくれる時間です。明かり、音、時間の合図、眠れる時間も、大人が整えられます。でも、眠りそのものは決められません。寝つけない子を叱らず、休みやすい条件をそろえることに力を注ぎましょう。どの子にも同じ時刻表が合うわけではありません。
安全の線と、子どもへの敬意
寝る時間をお昼寝に合わせるときも、安全な範囲で。寝る時間を早めたい、遅らせたいからといって、必要な眠りを削らないこと。処方されていない睡眠のための薬は使わず、変更で昼間にひどく眠そうになったら元に戻します。呼吸の様子、痛み、いつもと違う体の動き、急な大きな変化は、園生活の疲れと決めつけず、医師にみてもらいましょう。
よくあるつまずき
眠りにかかわることをまとめて変える。熱や中耳炎など体の不調を、園疲れのぐずりと思いこむ。疲れが増しているのに同じやり方を続ける。とくに大変だった一晩で決めつける。こうしたことが重なると、せっかくの工夫が見えにくくなります。
前進のしるし
1晩ずつではなく、1週間単位でくらべます。寝つきが楽になってきた、眠くなるころと消灯が合ってきた、眠りの合計が足りている、夕方の機嫌がもつようになった。そんな変化があれば、少しずつ慣れてきています。いちばん役に立つのは、子どもと家族が安全に続けられる予定です。
慣らし期間のメモは、時刻と体の症状、翌日の様子の三つがあれば十分です。それだけでも、大変な一晩ではなく、ふだんの流れをもとに判断できます。
相談したいとき
いびきが大きく続く、眠りながら息が止まる、痛がる、成長が心配、変わった動きがある、昼間とても眠そう、突然様子が変わった。当てはまるものがあれば、乳幼児健診を待たずに小児科へ。記録があれば話がしやすくなりますが、完璧である必要はありません。仕事と園の送り迎えで親がへとへとなら、それも相談していい理由です。
覚えておきたいこと
園に慣れるのは、子どもにとって大きな仕事です。お昼寝の実際の時刻を聞くことから始め、帰ってからのふれあいと安全を大切にしながら、数週間かけて夜が落ち着いていくかを見ましょう。慣れの問題だけでは説明できない様子があれば、小児科で相談を。
ポイント: 最初の一歩は、園でのお昼寝の時刻を知ること。家の夜をそれに合わせ、慣れていく様子を見守りましょう。
NHS, Night terrors and nightmares
WHO, Guidelines on physical activity, sedentary behaviour and sleep for children under five