きょうだいで同じ部屋に寝るとき、眠りを守る工夫
下の子が大きくなって、上の子と同じ部屋で寝るようになった。うれしい反面、夜中のくすくす笑い、どちらかの夜泣き、早起きの子に起こされるもう一人。悩みはつきません。手がかりは「それぞれの子に、自分だけの眠りの合図をつくる」こと。二人の寝る時刻、お昼寝、朝の起床を並べて書いてみると、どこでぶつかっているかが見えてきます。どちらかがかぜをひく週もありますし、大人にできるのは眠れる部屋を用意するところまでです。
同じ部屋がうまくいく条件
きょうだいで同じ部屋がうまくいくのは、それぞれの子にはっきりした寝床があり、部屋がいちばん小さい子にとって安全で、寝る時間の違いや夜中のお世話を大人が考えておいたときです。おしゃべりや慣れるまでの時間はある程度あるものと考え、物音がするたびに「今夜はもうだめ」と思わないようにしましょう。
毎晩の場面では
消灯の線引きは毎晩同じに。ホワイトノイズを使うなら、音量と置き場所は安全な範囲で。病気のときは、できれば一時的に別の場所で寝かせます。赤ちゃんを大人やきょうだいの寝床に寝かせることは絶対にしないでください。上の子に布団やぬいぐるみがあっても、赤ちゃんのベビーベッドには何も置かないようにします。
実際の眠りを書きとめる
決めた予定と、実際の眠りをくらべてみましょう。ふだんの数日について、それぞれの子が寝ついた時刻、朝の起床、お昼寝、昼間の機嫌を記録し、保育園の時間、体調、旅行も書きそえます。どの寝床も年齢に合った安全なものにすることもふくめ、よその家の時刻ではなく、それぞれの子の眠りの合計で考えます。
同じ部屋で眠る4ステップ
- それぞれの子に、自分だけの眠りの合図をつくる。
- 寝る時間を、しばらくずらすことも考える。
- ひとりが起きたときの対応を決めておく。
- どの寝床も、年齢に合った安全なものにする。
まずは、上の子にはお気に入りの絵本、下の子には子守唄というように、それぞれの合図をつくることと、寝る時間をずらすことの2つから。変化が目に見え、くり返しやすくなります。時間を動かすときは小さな幅で、朝の起床はなるべくそろえ、お昼寝、寝る時間、寝かしつけ方、朝の対応を同じ夜にまとめて変えないようにします。
ステップの順番
それぞれの合図をつくり、必要なら寝る時間を少しずらします。次に、ひとりが夜中に起きたらどう対応するかを決め、最後に、どの寝床も安全かを点検します。そのあいだ、夜のほかの流れはなるべく同じに保ちましょう。
家族で決めておくこと
寝かしつけを交代でする家なら、最初の2つ、それぞれの合図と、寝る時間をずらすかどうかは共有しておきましょう。ことばまでそろえなくても、子どもがいつもの流れとわかれば十分です。受診の目安になる息づかい、痛み、昼間の様子も話し合っておきます。
何晩か重ねてふり返る
それぞれの合図は、ふつうの夜を何回か重ねて試します。たまたま静かだった夜や、二人そろって大変だった夜だけで決めないこと。メモは、状況、子どもたちの反応、家族の夜への影響程度で十分です。
ふり返るときは、ひとりが起きたときの対応がうまく回っているかを見ます。効いた工夫は残して、しんどかった工夫は軽くします。変えるのは、いつも1つずつ。体調、安全、発達で気になることがあれば、専門家への相談を先にします。
大人が整えられること
寝る時間をずらすかどうかは、大人が決められます。部屋の明るさや音、時間の合図、眠れる時間の確保も大人の役目です。ただし、眠りを命令することはできません。起きてしまった子を叱らず、眠りやすい条件を整えましょう。二人とも同じ時刻表で眠れるとは限りません。
安全と、子どもの気持ち
どの寝床も年齢に合った安全なものに、というのは何よりの前提です。早く寝かせたい、遅く寝かせたいからといって、必要な眠りを削らないこと。処方されていない睡眠のための薬は使わず、時間を変えて昼間にひどく眠そうになったら元に戻します。呼吸の様子、痛み、いつもと違う体の動き、急な大きな変化は、医師にみてもらいましょう。
よくあるつまずき
あれもこれもと、眠りの工夫を一気に重ねる。体の不調を夜のぐずりと思う。疲れが増しているのに同じやり方を続ける。うまくいかなかった一晩だけで、やめてしまう。それぞれの合図をつくる工夫も、こうしたことでくずれやすくなります。
うまくいっているかの見かた
1晩ではなく、まる1週間をくらべます。布団に入ってからがスムーズになった、眠くなるタイミングと電気を消す時刻が合ってきた、十分に眠れている、昼間の機嫌が保てている。そんな変化があれば前進です。理想の早寝より、家族が安全に続けられる予定が役に立ちます。
記録は、時刻、体の症状、昼間への影響だけで十分です。細かい動きまで書かなくても、ふだんのパターンがわかれば、たまたまの一晩にふり回されずにすみます。
相談を考えたいサイン
呼吸が止まっているように見える、毎晩大きないびきをかく、痛みがありそう、体重や身長の伸びが気になる、いつもと違う体の動き、昼間に強い眠気がある、急に大きく変わった。気になるサインがあれば、かかりつけ医に話してみましょう。睡眠の記録は話の助けになりますが、そろうまで待つ必要はありません。親がくたくたなことも、助けを求めていい理由です。
覚えておきたいこと
二人がいつも同時にすやすや眠る夜は、めったにありません。それぞれの子に眠りの合図をつくるところから始め、どちらの安全も守りながら、きょうだいの夜が少しずつ落ち着いていくかを見ましょう。どちらかの眠りに気になることがあれば、その子を専門家にみてもらいます。
ポイント: きょうだい同室は、一人ひとりの眠りの合図から。続けやすい形を探して、二人の夜の変化を見守りましょう。
NHS, Night terrors and nightmares
WHO, Guidelines on physical activity, sedentary behaviour and sleep for children under five