家で子どもの身長と体重を記録する、心配しすぎないやりかた
家で子どもの成長を記録するのは、すてきなことです。柱に鉛筆でつけた印、誕生日ごとにドアの横で撮る写真、アプリに入れたいくつかの数字。やさしく続ければ、子どもがすくすく育っていることを感じられます。でも不安な気持ちで続けると、毎日の心配のたねになってしまいます。この記事は、こわがらせるためではなく、役に立つ情報として、家で成長を記録するためのガイドです。
そもそも、なぜ記録するのか
子どもの身長と体重は、乳幼児健診ですでに測ってもらっているので、家での記録はまったくの任意です。それでも多くの親が楽しんでいて、ちゃんとした価値もあります。かんたんな記録があれば、時間をかけた流れが見え、1回の数字にふりまわされずに本当の変化に気づけ、もし気になることが出てきたときに、医師に役に立つ情報を持っていけます。家での記録の目的は、まさにそれ。役に立つ情報を、軽い気持ちで持っておくことです。
最初から大事にしたい心がまえは、目標を追いかけるのではなく、流れを見ているのだということ。目指すべき理想のパーセンタイルはなく、あるのはその子自身の着実な線だけです。
測るのは、思っているより少なく
自分にしてあげられるいちばんの親切は、測る間隔をあけることです。成長はゆっくりで、でこぼこしているので、しょっちゅう測っても見えるのは誤差だけ。こんなおだやかなリズムがおすすめです。
- 身長は3か月から6か月ごとに。ゆっくりしか変わらないからです。誕生日のころに記録するのがわかりやすいでしょう。
- 体重は、元気に育っている子なら多くても月1回。毎日は測らないこと。体重は日によって自然に上下します。
- それより多く測るのは、保健師や医師から特に頼まれたときだけ。期間もその指示に合わせて。
あわてて何度も測るより、少なくてもていねいに測るほうがずっといいのです。これだけで、家での記録の不安のほとんどが防げます。
正確に測るには
記録する価値があるのは、ていねいに測った数字だけです。いいかげんな測りかたは、本当はない変化をつくりだしてしまうからです。立てる子の身長は、はだしで足を平らにそろえ、かかと、おしり、肩を壁につけ、頭はまっすぐ前を見て、平らな物を頭のてっぺんまでおろして壁に印をつけます。体重は、かたい床の上で同じ体重計を使い、だいたい同じ時間帯の食事の前に、同じくらいの服で測りましょう。
測ったら、いつも日付を書いておくこと。日付のない数字は流れになりません。そして流れこそが、記録するいちばんの意味です。
何に記録するか
同じやりかたで、日付があれば、どんな方法でもかまいません。成長曲線のページがもともとついている母子健康手帳を使う親もいます。測った数字を自動でパーセンタイルの線の上に描いてくれ、全部を一か所にまとめておける子育てアプリを好む親もいます。かんたんなノートや、印をつけた柱でもまったく問題ありません。
パーセンタイルが表示される成長曲線やアプリを使うなら、それは目標を決めるためではなく、背景を知るためのものだと覚えておきましょう。どの位置であれ、その子が自分の線にそって進んでいるのが見えること。それが探している安心の姿です。
わが子の線を、落ち着いて読む
日付のある点がいくつかたまったら、一つひとつを深読みしたくなる気持ちをおさえましょう。見るのは線の形です。だいたい自分の道にそって進んでいるか。病気のあとに下がっても、また戻っているか。身長と体重がだいたいいっしょに動いているか。成長曲線のどこにあっても、着実な線はよいしるしで、小さな上がり下がりは、警告ではなく、ふつうのでこぼこです。
わが子の数字をよその子とくらべるのはやめましょう。子どもはそれぞれ違う速さ、違う時間割で育つので、ある瞬間のくらべっこからはほとんど何もわからず、心配がふくらむだけです。公平なものさしは、その子自身の流れだけです。
心配を、ちょうどいい場所に
家での記録は、不安を減らすためのもので、ふくらませるためのものではありません。どんどん測る回数がふえている、1回の数字が頭から離れない、と気づいたら、一歩下がるサインです。役に立つ決まりはこれ。数字が本当に気になったら、何度も測りなおすのではなく、専門家に相談すること。もう一度体重計にのるより、一度のちゃんとした相談のほうが、ずっと心を落ち着けてくれます。
こうして向き合えば、家での記録は、心をざわつかせる習慣ではなく、落ち着かせてくれる習慣になります。数字のうしろにいる子ども全体を思いだすのも助けになります。1週間を通してそこそこ食べ、元気に遊び、眠り、発達の目安を重ねている子は、今月の数字がどうであれ、ほとんどの場合すくすく育っています。
記録を医師に見せたいとき
家での記録がいちばん役に立つのは、専門家の手助けになるときです。流れを見て、体重や身長が成長曲線のパーセンタイルの線を2本分以上またいで下がっている、成長が長いあいだ横ばいになっている、変化と同時に食欲がない、元気がない、病気が続く、発達の目安に届かない、といったときは、保健師や小児科医に相談しましょう。日付のある記録を持っていけば、医師は点ではなく線を見られます。
相談するのに完璧なデータはいりません。保護者が心配していることそのものが、相談してよいちゃんとした理由です。
軽い気持ちで記録する
いちばんいい形の家での成長の記録は、小さくて落ち着いた習慣です。ときどき、ていねいに測り、日付を書き、流れを見て、本当に変わったことは専門家に読みといてもらう。そのくらいのやさしさで続ければ、心配ごとが一つふえるのではなく、静かな安心と、子どもが大きくなっていくすてきな記録になります。
ポイント: 家での記録は、ときどき、ていねいに、いつも日付つきで。1回の数字ではなくその子自身の流れを見て、本当の変化は専門家に相談しましょう。