生活リズムが変わったとき、家族やシッターさんへの伝えかた
子どもの生活リズムは、いつも動いています。一日を支えていた2回のお昼寝が1回になる。寝る時間が少しずつ遅くなる。新しい食べ物が加わったり、前の習慣がなくなったり。こうした変化は成長のふつうで健やかなしるしですが、お世話をする大人が何人もいると、小さな問題が生まれます。朝のお昼寝がなくなったことを親だけが知っていると、まだそのお昼寝をさせようとしている祖父母は、知らないうちに新しいリズムとは反対の方向に動いてしまうのです。
はっきり伝えることが大切な理由
生活リズムが変わったのに、ほかの大人がそれを知らないと、子どもは矛盾したふたつの一日を生きることになります。ある大人はもういらないお昼寝をさせようとし、別の大人は前の時間にミルクをあげる。大人の半分はもう先に進んでいる流れの、まさつを子どもが受けることになります。すぐに伝えれば、みんなが同じ情報をもてて、子どもがどこにいても、誰が見ていても、変化がそろって定着します。
決めたら、すぐに伝える
いちばんよくある失敗は、誰かがつまずくまで、変化を伝えるのをただ忘れていることです。朝のお昼寝をやめる、寝る時間を動かす、ミルクの新しい流れを始める。意識して何かを変えたら、すぐにほかの大人に伝えましょう。1週間後に気まずく気づかれるより、その日のうちの短いメッセージのほうがずっといいのです。伝えることを、あとまわしにするものではなく、変化を決めることの一部と考えれば、古い予定のまま動く人がいなくなります。
何が変わったか、できれば理由も
変化をただ知らせるより、理由も説明したほうが、ずっと役に立ちます。「朝のお昼寝はやめました。いやがって、夜の寝つきにすごく時間がかかっていたので、今はお昼ごはんのあとに長めのお昼寝を1回にしています」。理由がわかると、相手は新しいやりかたを理解して守りやすくなり、子どもが眠そうに見えたとたんに前のやりかたに戻してしまうことも減ります。考えかたがわかると、人は変化を疑わずに、きちんと引きついでくれます。
書いた記録も、新しくする
共有の流れ表、引きつぎメモ、預け先プランがあるなら、つくっておく価値は大いにありますが、人に伝えるのと同時に書きかえましょう。口で伝えたことは忘れられやすいものですが、新しくした書きものは、たまにしか来ない人、シッターさん、木曜日だけ手伝ってくれる祖父母のためにそこにあります。書いた流れを最新にしておけば、代わりの人が当て推量したり、1か月前に古くなった版で動いたりすることはありません。
判断する前に、落ち着く時間を
新しい流れが初日からぴたりとはまることはめったにありません。お昼寝が1回になる子は、体が慣れるまで1〜2週間、疲れすぎて機嫌が悪いかもしれません。ほかの大人にも、でこぼこの時期があると伝えておき、すぐにころころ変えるのではなく、しばらく新しい流れを続けてためすことを決めておきましょう。ある大人は最初の大変な午後でやめてしまい、別の大人は続ける、というのでは、子どもは前の流れも新しい流れも得られず、混乱するだけです。
大きな変化は、始める日をそろえる
みんながいっしょに始めたほうがスムーズにいく変化もあります。授乳を1回減らす、新しい寝る時間にする、トイレトレーニングを始める、といったときは、一人ずつではなく、全員が同じ日に切りかえると助けになります。いっしょに開始日を決め、みんなが新しいやりかたを知っていることを確かめて、チームで始めましょう。足なみをそろえた切りかえは、場所によってばらばらな、ぼんやりした移行ではなく、ひとつのはっきりしたメッセージを子どもに届けます。
行き来する連絡の道を開けておく
伝えることは、両方向に流れるのがいいのです。午後ずっと子どもを見ている大人は、新しいお昼寝の時間がいまひとつ合っていないこと、新しい予定より早くおなかがすいていることに気づくかもしれません。上から変化を言いわたすのではなく、そうした声をたずねましょう。子どもと過ごす大人は、それぞれ姿の一部をもっています。みんなで形づくった流れは、みんなが守りたいと思える流れです。
変化が本当に役立っているか見る
流れを変えたら、そのあと2週間ほど、子どもがどう反応するかをゆるやかに見守り、ほかの大人にも何が見えているか聞いてみましょう。たいていの変化は、もっと機嫌のいいリズムに落ち着きます。ときには、その変化が子どもに合わないこともあり、考えなおしてかまいません。みんなの気づきを持ちよると、新しい流れがうまくいっているのか、もう一度手直しが必要なのかが、すぐにわかります。
変化が、もっと何かを示しているとき
生活リズムの変化は、たいていはただの成長です。でもときには、急な、思いがけない変化が、調整ではなく注意を向けるべきものであることもあります。急によく眠れなくなった、食べなくなった、できていたことが後戻りした、親が意図して変えたわけではない変化のまわりで具合が悪そう、つらそう、というのは、計画した移行とは違います。何人もの大人が気がかりなことに気づいている、変化が落ち着かず子どもが本当にいつもと違う、という場合は、地域の保健師さんやかかりつけ医に相談しましょう。みんなの気づきを合わせたものが、助けになります。
生活リズムの変化のあいだ大人の足なみをそろえるのは、むずかしいことではありませんが、少しだけ意識した手間がいります。すぐに伝え、理由を説明し、書いたものを新しくし、大きな変化はいっしょに始める。そうすれば子どもは、2週間のばらばらなメッセージではなく、なめらかでそろった切りかえを受けとれます。
ポイント: 生活リズムの変化は、すぐに、はっきり、全員に伝え、書いて残し、できれば同じ日から始めましょう。お昼寝や授乳、寝る時間が自然に変わっても、子どもの一日がそろいます。