生後9か月の赤ちゃんの発達:発達の目安と遊びかた

生後9か月ごろの発達では、人への気づき、目的をもった伝えかた、ひとりすわりが組み合わさってきます。名前を呼ぶと反応する、お世話をしてくれる人がいなくなると反応する、同じ音をくり返す、見えなくなった物を探す、そんな赤ちゃんが多くなります。これらのサインは、診断ではなく、見守りながら話し合う材料にしましょう。

人への気づきが育っています

いろいろな表情を見せる、知らない人に恥ずかしがったりしがみついたりする、いないいないばあのような遊びを楽しむ、そんな姿が見られるかもしれません。保育園などでのお別れがつらそうでも、預けることが悪いわけではありません。何も言わずにいなくなるより、短くていつも同じさよならと、あたたかいおかえりを大切にしましょう。

はっきりしたことばの前の、伝える力

  • 赤ちゃんが両手を上げたり、何かに手をのばしたりしたら、こたえてあげましょう。
  • 「まんまんま」「ばばば」のような音のつながりをまねして、間をとりましょう。
  • 本当のあいさつやお別れのときに、手をふりましょう。
  • 名前はテストのように何度も呼ぶのではなく、伝えたいことの前に呼びましょう。

物を使って考える

入れたり出したりできる入れもの、打ち合わせられる安全な物を2つ、かんたんなかくれんぼ遊びを用意してみましょう。物を持ちかえたり、指でかき寄せるように小さな食べものを集めたりするかもしれません。食べものはその子の段階に合わせて用意し、食べるときはまっすぐすわらせ、大人がしっかり見守りましょう。

おすわりと、すわる姿勢になること

CDCの例には、支えなしですわる、自分ですわる姿勢になる、といったものがあります。寝返りやはいはい、つかまり立ちをはじめる子もいます。毎日床で過ごす時間をとり、家具、コード、階段、小さな物の安全対策をしましょう。けがの危険があるので、車輪のついた歩行器は避けてください。

動いたほうがいいとき

9か月の目安でまだ見られないものや、ずっと気になっていることがあれば、かかりつけの小児科医に伝えましょう。名前や音への反応が少ない、なんごやしぐさがとても少ない、支えてもすわれない、片側だけ動きがはっきり違う、体がいつになくかたい、またはぐにゃっとしている、食べることがうまくいかない、できていたことができなくなった、といったことを伝え、必要に応じて発達の確認や聞こえ、見え方の検査についてたずねてください。

しぐさの奥にあるメッセージにこたえる

赤ちゃんが窓のほうに手をのばしたら、近づいて、いっしょに見えるものの名前を言いましょう。両手を上げたら、抱き上げる前に「だっこ」と言います。いつも同じようにこたえていると、体の動きに意味をのせられることを赤ちゃんは学びます。指さしやバイバイは実際の場面でやってみせてかまいませんが、見つめる、手をのばす、声を出す、表情を変えるといったことも、立派な最初のコミュニケーションとして受けとめましょう。

毎日の流れを「次はなにかな」遊びに

お風呂から出す前にタオルを広げて少し待つ、腕を通す前に袖を開いて待つ。次に何が来るかわかって、赤ちゃんが体を寄せたり、腕を上げたり、声を出したりするかもしれません。こうした小さな瞬間が、道具を増やさなくても、記憶、伝える力、参加する力を育てます。最後の手順に進む前に、こたえる時間をたっぷりあげましょう。

すわったままできる、安全なチャレンジ

  • 少し横に物を置いて、体をひねってバランスを立て直せるようにしましょう。
  • 引っぱっても急に倒れない、低くて口の広い入れものを使いましょう。
  • やわらかいボールを少しだけ転がして、赤ちゃんが目で追うのを待ちましょう。
  • ページをめくるのがまだぎこちなくても、厚紙の絵本をさわらせてあげましょう。

手の届く距離で、床にいっしょにすわりましょう。じっとしているときは上手にすわれる赤ちゃんも、手をのばしたり、体をひねったり、興奮したりすると倒れることがあります。

食事は、人とのふれあいと感覚の時間

できるときはいっしょに食卓につき、あなたが食べる様子を見せてあげましょう。今の力に合った形とかたさの食べものを用意し、赤ちゃんはまっすぐすわらせ、大人がしっかり見守ります。散らかるのも、同じ食べものを何度も出すのも当たり前です。気がそれているときや動きまわっているときに、口に食べものを入れることは決してしないでください。飲みこみ、せきこみ、体重の増え、食べられる食感がとても限られていることが気になるときは、専門家に相談しましょう。

9〜10か月健診のあとで

健診で気になることがあったら、どんなフォローがいつあるのかをたずねましょう。次の一歩としては、もう一度様子を見る、聞こえや見え方の検査、体の動きについてのアドバイス、発達検査などが考えられます。待っている間も、ふだんの遊びを続けましょう。お子さまを知っている専門家にすすめられたのでなければ、「これで治る」とうたう集中トレーニングは避けましょう。

「だめ」を、伝わることばに

生後9か月の赤ちゃんは、大人に「だめ」と言われても、おもしろそうな危ない物をがまんすることはまだできません。短くことばをかけて、手が届かないようにふさぎ、探検してよい物のほうへ連れていきましょう。安全を守る仕事の大部分は、ゲートやロック、距離といった環境にまかせます。同じ場面で落ち着いて同じ線引きをくり返すと、時間とともにことばの理解は育ちますが、すぐに従うかどうかで理解や気質ははかれません。強い声は本当に危ないときのためにとっておくと、その意味が伝わりやすくなります。

ほかの人との遊びを支える

この時期にほかの赤ちゃんとかかわるときは、いっしょに遊ぶというより、見つめる、同じ物に手をのばす、近くで声を出す、といった形になることが多いものです。そばにいて、同じ安全なおもちゃを2つ用意し、けがにつながりそうなひったくりはやさしく止めましょう。「かして」を無理にさせる必要はありません。「ふたりともコップがほしいのね」と落ち着いて言葉にしてあげると、自分たちで解決できるようになる前から、その場面にことばが添えられます。

ポイント: 早く生まれた赤ちゃんなら、チェックリストを見るときに修正月齢を使うべきか医師にたずねましょう。医師の助言なしに、自分で月齢を調整しないでください。

CDC, Developmental Milestones