1歳の赤ちゃんの発達:1歳ごろの発達の目安
1歳の赤ちゃんの姿には、人との関係、体の動き、伝える力、わかる力を1年かけて育ててきた積み重ねがあらわれています。かんたんなふれあい遊びをする、バイバイをする、お母さんやお父さんを特別な呼び名で呼ぶ、短い「だめ」がわかる、つかまり立ちをする、そんな1歳児がたくさんいます。1歳の誕生日までに、すべての子がひとりで歩ける必要はありません。
人とのつながりと、伝える力
CDCの例には、ちょちちょちあわわのような遊びをする、バイバイと手をふる、「ママ」「パパ」などの特別な呼び名で親を呼ぶ、短い「だめ」がわかる、といったものがあります。しぐさやことばらしい声には、自然なことばでこたえましょう。お客さんの前でことばを言わせようとするのは避けましょう。
身近な物で学ぶ
- 口の広い入れものを用意して、赤ちゃんに積み木を入れさせてみましょう。
- よく知っている物を布の下にかくして、探すのを待ってみましょう。
- コップ、ブラシ、スプーンの使いかたをやってみせてから、自由にさわらせましょう。
- 厚紙の絵本は、赤ちゃんが選んだ絵についていきながら楽しみましょう。
1歳の体の動き
つかまり立ちをする、家具につかまってつたい歩きをする、大人がいっしょに持てばコップで飲める、そんな赤ちゃんが多くなります。ひとりで立ったり何歩か歩いたりする子もいれば、もう少し時間が必要な子もいます。床を片づけ、家具を固定し、階段の安全対策をして、お風呂などの水まわりや高いところにのぼるときはそばにいましょう。室内で安全に練習するのに、靴は必要ありません。
食べることと、手の力
指先でつまむ力が育ってくると、その子に合わせて調理した手づかみ食べがしやすくなります。これまでどおりまっすぐすわらせて、しっかり見守りましょう。えずくことと窒息の見分けかた、窒息したときの対処法は、認定された救命講習で学んでおきましょう。ミルクや母乳、食事、アレルギー、体重の増えについては、医師や保健師に相談しましょう。
チェックリストを使い、気になることには動く
1歳の発達の目安のチェックリストに記入して、1歳ごろの健診で見せましょう。まだ見られない項目があるときや、ほかに気になることがあるときは、発達の確認についてたずねてください。できていたことができなくなった、音や人とのやりとりへの反応が少ない、しぐさや声がとても少ない、支えても体重をかけられない、片側だけ動きがはっきり違う、食べることや飲みこみがむずかしい、といったときは早めに相談しましょう。
伝える力は、ことばの数より広いもの
1歳では、やりとり全体を見てみましょう。あなたとおもしろい物を交互に見る、手をのばしたり見せたりする、声をまねする、毎日の流れを先読みする、よく知っていることばに反応する、といったことはあるでしょうか。はじめてのことばは、家族にしかわからない「それらしい声」かもしれません。場面に合ったはっきりしたことばのお手本を見せ続け、わざと伝えようとしていることにはすべてこたえましょう。数えかたの違うことばの数をくらべるのはやめておきましょう。
まねと、物の本来の使いかたから遊びを広げる
からのおわんをかき混ぜる、お人形の髪をとかすなど、かんたんな動きを1つ見せてから、物を渡しましょう。お子さまはまねをするかもしれないし、アイデアをアレンジするかもしれないし、まったく関係ないことをするかもしれません。もう一度やってみせる前に、その子の安全なやりかたについていきましょう。このやりとりのほうが、物の使いかたを直すよりも学びを支えます。じょうぶで清潔で、のどにつまったり手を切ったりする危険のない日用品は、すばらしいおもちゃになります。
その子の段階に合わせて、動きを支える
- つかまり立ちや横へのつたい歩きができるよう、安定した家具を使えるようにしておきましょう。
- 床におもちゃを置いて、上手にしゃがむ練習ができるようにしましょう。
- 手押し車は、ゆっくり進むじょうぶなものを選び、大人がそばにいるときだけ使いましょう。
- 両手を持って歩く練習をさせるより、床で過ごす時間をたっぷりとりましょう。
歩きはじめる時期は、子どもによって大きく違います。目を向けたいのは、体の両側を使えているか、姿勢を変えられるか、支えたときに体重をかけようとするか、といった動き全体の様子です。
自分でやりたい気持ちを、自制心は求めずに応援する
1歳の子は、スプーンを持ちたがったり、絵本を選びたがったり、あなたがもうやめたいころになってもまだ同じ動きをくり返したがったりします。安全な選択肢を2つ出し、短くて具体的な線引きをしましょう。長く説明するより、ほかのことに気をそらすほうがうまくいくことがほとんどです。この年齢の大きな気持ちは、反抗ではありません。やりたい気持ちはとても強いのに、ことばと衝動をおさえる力がまだとても小さいのです。
気になることがあったら、そのあとどうなるか知っておく
あなたや医師がまだ見られない目安に気づいたら、いつまでも待つのではなく、記録に残る形で今後の予定を立ててもらいましょう。もう一度様子を見る、発達の検査、聞こえ、見え方、食べること、理学療法、療育などへの紹介といった形があります。原因がはっきりしないうちから、支援ははじめられます。お子さまがもっている力を楽しみ続けながらも、家での練習を専門家の評価の代わりにはしないでください。
次の段階を支える、続けやすい方法をいくつか
低い棚に安全な物をひと段だけ並べる、ほとんど毎日絵本をいっしょに見る、毎日の流れの1つにお子さまを参加させる、床で動ける場所をつくる。それだけで、しっかりした土台になります。習いごとや専門のおもちゃは、あってもなくてもかまいません。発達に必須ではないのです。動ける範囲や自分の意見がふくらんでいくのに合わせて、家の安全と家族の流れを見直していきましょう。いちばん役に立つのは、病気、保育園、きょうだい、ふつうの大変な日にも対応できる柔軟さがあって、大人が落ち着いてくり返せる計画です。
くらべずに、お祝いを
1歳の誕生日には、ことばやあんよを披露させるより、お子さまのどんなところがうれしいかを話しましょう。親戚の人たちには、いつもの歌をいっしょに歌ったり、ボールを転がしたり、その子のペースで絵本を見たりしてもらいましょう。発達で気になることがあっても、お祝いとフォローは両立できます。評価を受けても成長の価値は減りませんし、成長を楽しむことは、あなたの直感を無視することではありません。
ポイント: 誕生日は期限ではありません。成長をお祝いし、具体的な質問を医師や保健師に持っていくための、役に立つ区切りです。