生後3か月の赤ちゃんの発達:少しずつ育ってくる力

生後3か月は、2か月と4か月という発達の目安の区切りのちょうど間にあたります。この1か月は「練習の時期」と考えてみましょう。いろいろな力がはっきりしてくることもありますが、4か月の目安を前倒しして、できないことを「遅れている」と考える必要はありません。

人とのやりとりが長く続くように

にこにこよく笑う、あなたの顔をじっと見る、声のやりとりを何往復か続ける、そんな姿が見られるかもしれません。赤ちゃんが「あー」と声を出したらまねして、待ちます。こたえてくれたら、もう1回まねしましょう。やりとりが疲れに変わる前に終わりにします。お世話のときは、ずっと実況し続けるより、今していることに合った短いことばをかけましょう。

自分の手が気になりはじめます

  • 手を口に持っていったり、手が動くのをじっと見たりすることがあります。
  • まだうまくつかめなくても、おもちゃに向かって手をはらうような動きに、だんだんねらいが出てきます。
  • おもちゃをぐるりと並べるより、軽いものを1つ体の真ん中あたりに置くほうが手をのばしやすくなります。

最後にふれるのは、赤ちゃんにまかせましょう。何度も手に持たせてしまうと、赤ちゃんが今まさに解こうとしている問題の一部を取り上げることになります。

首と上半身の力

首や肩がしっかりしてくると、大人が見守るうつぶせが楽になってきます。胸の上のほうの下に丸めたタオルを入れて腕を前に出したり、顔と顔を向かい合わせにねそべったりしてみましょう。あおむけのときは、足をけったり体をひねったりできるスペースをつくります。自分で姿勢を保てるようになる前に、長い時間すわらせておくのは避けましょう。

ぱっちり起きている時間に合わせて

生後3か月ごろは、まだ遊べる時間が短い赤ちゃんがほとんどです。機嫌がよいと数分間夢中で遊んでいても、急に休みが必要になります。顔をそむける、ぐずる、体をそらせる、目を閉じるといったら、ひと休みしてよいサインです。刺激を増やしても、発達が早くなるわけではありません。

気になることは、待たずに相談を

2か月の目安のチェックリストを参考にして、まだ見られない項目や、ずっと気になっていることがあれば、今のうちに相談しましょう。できていたことができなくなった、音や顔への反応が少ない、片側だけ動きがはっきり違う、体がいつになくかたい、またはぐにゃっとしている、授乳がうまくいかない、といったときは医師にたずねてください。

クーイングを「いっしょに見る」につなげて

赤ちゃんが声を出したら、そちらを見て、大事なお話を聞くようにこたえましょう。声をまねして、ことばを1つ足し、それからたっぷり間をとります。口の動き、息づかい、足のひとけり、表情の変化が、赤ちゃんの次の番かもしれません。赤ちゃんがよそを見たら、その視線を追って、目にとまったものの名前を言ってあげましょう。こうすると、やりとりが練習問題にならず、赤ちゃんの興味とつながったままになります。

手をのばす力は、体の真ん中から

見やすいおもちゃを、肩の上ではなく胸の上あたりにかざしてみましょう。自分の手がおもちゃに近づいていくのを、赤ちゃんに見せてあげます。最初は大きく手をはらうだけかもしれませんが、偶然ふれることからも、距離やタイミングを学んでいます。いつも同じ手ばかりのばすときは、利き手と決めつける前に、真ん中で手をのばす機会をつくりましょう。この時期にはっきりした利き手があるとは考えにくく、左右の差が大きいときは相談しておきたいところです。

1日の中で姿勢を変えましょう

  • 部屋があたたかいときは、足を出したまま、あおむけで自由にけらせてあげましょう。
  • 大人が見ている前で、背中に丸めたタオルを当てて横向きにし、両手を合わせられる姿勢を試しましょう。
  • 赤ちゃんの様子に合わせて、マットの上、あなたの胸の上、ひざの上でうつぶせをしてみましょう。
  • 必要に応じて頭を支えながら、体にぴったりくっつけて縦抱きにしましょう。

ねらいは、いろいろな姿勢で体を動かす経験です。バウンサーなどの椅子も短い時間なら便利ですが、体を1つの形に固定するので、床で動く時間の代わりにはなりません。

眠りの変化で、ペースがみだれることも

夜にまとまって眠るようになる赤ちゃんもいれば、変わらず何度も起きる赤ちゃん、急に起きる回数が増える赤ちゃんもいます。発達、授乳の必要、眠りのサイクルの変化が、どれも影響します。寝る場所には何も置かず、あおむけに寝かせ、最新の安全な睡眠の目安に従いましょう。発達の記事では、眠りの問題が病気によるものかどうかは判断できません。呼吸、授乳、体重の増え、いつもと違う眠気が気になるときは、医療者に相談してください。

お子さま全体を見て

うつぶせがきらいでも、人とのかかわりはしっかりしていて、あおむけでは元気に体を動かしている赤ちゃんもいます。体を動かすことに夢中で、にぎやかな日にはあまり声を出さない赤ちゃんもいます。人とのつながり、音への反応、見る力、体の動き、授乳、機嫌をまとめて見てみましょう。全体の様子が変わった、何かおかしいと感じたら、3〜4か月健診を待たずに相談してかまいません。

ふだんの音を、聞きとりやすく

ふだんのお世話のときに、近くのいろいろな位置から話しかけて、赤ちゃんがじっとするか、目を動かすか、こちらを向くかを見てみましょう。テレビやスマホの音を消しておくと、話し声と静けさの違いがわかりやすくなります。耳もとで大きなガラガラを鳴らす必要はありません。反応がまちまちに思えるときは、眠っていたか、授乳中だったか、話している人が見えていたかをメモしておきましょう。急に大きな音を何度も立てて試すより、そのパターンを乳幼児健診で伝えるほうが役に立ちます。

ポイント: 目安と目安の間の月は、次の区切りを期限にするのではなく、できるようになっていく途中の様子を見守りましょう。

CDC, Developmental Milestones

UNICEF, Care for Child Development