2歳の子は、いくつくらいことばを話す?
「同じ2歳の子は、もうおしゃべりしているのに」。児童館で、まわりの子とくらべて落ちこんでしまうこともありますね。まずは、ふだんの日に自分から言ったことばを書きとめてみましょう。ことばの数は、伝える力の一部です。理解、しぐさ、声、発音、遊び、やりとりもふくめて見ること。言わせるのではなく、ふだんの姿を知り、成長、聞こえ、保護者の心配から必要なときに評価につなげることが大切です。
ひと言でいうと
2歳では、専門家はことばの合計だけでなく、ことばが自分から出ているか、種類が広がっているか、「ワンワン、いた」のように二語文になりはじめているか、ことばを理解しているか、ほかの方法でも気持ちを伝えられているかを見ます。いつも同じ意味で使っていれば、発音が不完全な「それらしいことば」も数に入ります。
実際にはどうするか
子どもにことばのリストを言わせるのではなく、数日間、家庭のすべてのことばで、プレッシャーなく様子を集めましょう。伸びが少ない、ことばの理解がむずかしそう、聞こえが心配、人とのやりとりが減った、できていたことができなくなった、といったときは、専門家に相談しましょう。
はじめに見ておきたいこと
書きとめたいのは、子どもが理解していること、話せること、伝わったときと伝わらなかったときの様子です。しぐさ、遊び、発音、話しかたのなめらかさ、家庭のすべてのことば、そして消えてしまった力も記録します。相談や検査は、ネットの数字に届かないことを確かめてからするものではありません。判断に役立つ情報を足すためのものです。
2歳のことばの見かた
- ふだんの日に、自分から言ったことばを記録しましょう。
- ことばが、つながりはじめているかを見ましょう。
- 話すことだけでなく、わかっていることも見ましょう。
- 成長がはっきりしないときは、評価を頼みましょう。
数日間のふだんの暮らしで「ふだんの日に自分から言ったことばを記録する」と「ことばがつながりはじめているかを見る」を試し、具体的な例をメモして、小児科や言語聴覚士に相談しましょう。評価が進む間もやりとりはこれまでどおりに。家での練習で、聞こえや発達の確認を済ませたことにはしないでください。
4つのステップのつながり
「ふだんの日に自分から言ったことばを記録する」が出発点。「ことばがつながりはじめているかを見る」「話すことだけでなく、わかっていることも見る」と続けて、「成長がはっきりしないときは、評価を頼む」で仕上げます。どの場面でも、子どもの反応をそのまま受けとめ、次の一歩をひとつ、お手本として見せてあげましょう。発表させる必要はありません。
家族や保育園と、そろえておくこと
最初の2つ、「ふだんの日に自分から言ったことばを記録する」と「ことばがつながりはじめているかを見る」だけは、家族や保育園とそろえておきましょう。同じことばでなくても、子どもがいつもわかるこたえを受けとれれば十分です。どの大人も、しぐさと家庭のすべてのことばを数に入れて、話す力が育つのを見守りましょう。
しばらく続けて、ふり返る
工夫の効果は、1日では見えません。いつもの場面で何度か試し、そのときの状況、子どもの反応、家族の暮らしへの影響を、観察が新しいプレッシャーにならない程度にメモしましょう。
しばらくたったら、3つめのステップの様子をふり返りましょう。うまくいったことは続け、無理のあることは軽くして、変えるのは一度に1つ。もし体調や安全、発達に心配があれば、家での工夫より先に、専門家の評価を受けてください。
大人にできること、できないこと
大人ができるのは、見守り、こたえ、相談の段取りをすること。診断を先に決めたり、練習を増やせば必ず追いつくと保証したりはできません。発音、ことば、聞こえ、人とのやりとりは重なり合うので、全体を見る評価に意味があるのです。
安全と、子どもの尊厳を守る
失われた力、聞こえの不安、大きないらだち、伸び悩む伝える力があるなら、待たずに相談を。人前で言わせる、無理にくり返させる、話すまで欲しいものを渡さない、はやめましょう。原因がわかるまでの間も、伝える力と尊厳を守る支えかたをしましょう。
うまくいかなくなる理由
工夫をはじめても、会話より質問が多くなる、言い直しを求める、わかっているしぐさをわからないふりをする、停滞しているのに待ち続ける、といったことで台なしになりがちです。日々のやりとりと専門家の評価は別の役割で、どちらもテストではありません。
前進のしるし
1回の言わせたことばではなく、ふだんの理解、しぐさ、声、ことば、ことばのつながり、発音のはっきりさ、参加の様子を数えましょう。ある面での前進は役に立つ情報ですが、ほかの面に残っている心配を消すものではありません。
メモは、回数よりも、場面と参加のようすが大切です。そうしておくと、のちの判断が、うながされたテストではなく、日常のコミュニケーションを反映したものになります。
専門家に相談したいとき
理解や表現、発音、なめらかさ、やりとりの力が伸び悩んでいる、聞こえに不安がある、いらだちが強い、何かの力が消えた、といったときは、小児科や言語聴覚士へ。相談に、診断名も、正確な基準での不合格も必要ありません。評価には、子どもが使うすべてのことばを反映してもらいましょう。
覚えておきたいこと
完璧な子どもや、完璧な家庭の流れを目指す必要はありません。最初の一歩をふみ出し、つながりと安全を守り、変化の方向をじっくり見守り、一般的な情報だけでは見えないときは、その子に合った専門家の評価を受けましょう。
ポイント: 「ふだんの日に自分から言ったことばを記録する」からスタートし、できる形に整えて、変化を確かめていきましょう。
ASHA, Communication milestones