子どもの名言、迷言、毎日の思い出を、忘れないうちに残すには

子どもが今言ったおもしろいことを、ぜったい忘れないと誓う親は多く、そしてほとんどの親が、週末までに忘れてしまいます。小さな言いまちがい、世界についてのへんてこな理論、二度と言えない名ぜりふは、驚くほど早く消えていきます。続けられるくらい軽い方法で、子どもの名言や毎日の思い出を残すコツを知っていれば、そうでなければ永遠に失われてしまう宝物を救えますし、それ自体があたたかい家族のならわしになっていきます。

小さなことこそ、いちばんの宝物

残す価値のある思い出は、旅行や節目のような大きなできごとだと思いがちです。でも何年もたってから親をいちばんとろけさせるのは、ふつうの魔法です。好きな食べもののつくりことば、雨がどうしてふるのかの自信たっぷりのまちがった説明、寝る前に眠そうにつぶやいたひと言。こうしたかけらは、つかのまのその年ごろに、その子がまさにどんな子だったかをとらえています。残しておけば、未来の親にも、大人になったわが子にも、この年月へまっすぐ戻れるドアをあげられます。

本当に使う方法を選ぶ

こうした思い出が失われるいちばんの理由は、記録のしかたが面倒すぎることです。手づくりの飾りのついたきれいな日記はすてきに聞こえますが、空いている1時間がなければ、白紙のままです。その場で、10秒でできることを選びましょう。でないと続きません。子どもの名言や毎日の思い出を残すなら、続けやすさがいつだって見た目に勝ちます。

かんたんな記録のアイデア

  • 何かあったらすぐに書きこむ、スマホの専用メモ。
  • 台所のそばにびんを置いて、さっと書いた紙を入れていく。
  • おもしろいことを言う、その子の本物の声のボイスメモ。
  • パートナーや祖父母にすぐ送るメッセージを、そのまま記録にする。
  • 家族の共有アルバムで、写真にひと言そえて、おはなしごと残す。

いちばんいい方法は、もう手の中にあるものです。たいていの親はスマホを近くに持っているので、書きたしていくメモやボイスメモが勝つことがほとんどです。めざすのは、記録する手間をほとんどゼロにして、消えてしまう前に、その瞬間をつかまえることです。

本物の声を残す

書いたメモもすてきですが、小さな子の声はあっというまに変わるので、短い音声や動画は宝物です。ときどき、子どもがおはなしを語る、自分流の歌をうたう、自分のことばで何かを説明する様子を録っておくと、紙の上のことばではつかまえられない手ざわりが残ります。たくさんはいりません。小さいころのあいだに短い動画がいくつかあれば、いつか、胸がいっぱいになるほど大切なものになります。

ふり返ることを、ならわしに

記録することは、よろこびの半分です。集めたものに戻ることが、もう半分です。誕生日に去年の名言を読みあげる、昔のボイスメモをいっしょに聞く。小さいころの自分の話を聞くのが大好きな子どもたちはよろこび、家族みんながあたたかい気持ちになります。残すことが、かくされた保管庫ではなく、生きたならわしになり、子どもが自分のおはなしの続きを感じる気持ちも強めてくれます。

家族みんなで

とっておく価値があるのは、親の記憶だけではありません。子どもは相手によって違う名言を口にするので、パートナー、祖父母、ほかのお世話をしてくれる人にも、聞いたおもしろいことを足してもらいましょう。みんなが書きこめる共有メモやアルバムは、どんな大人がひとりでつくるより豊かな記録になり、わが子の毎日のひと言を楽しむことで、まわりの家族もつながっていきます。

完璧をめざして、止まらない

記録が追いつかなくなって、もうたくさん逃したからいいや、とやめてしまう親はたくさんいます。その罪悪感は手ばなしましょう。少しでも残したかけらは、ないよりずっといいのですし、それまでがどうであれ、今日から始められます。ノルマもしめきりもありません。できるときに、できる分をつかまえて、逃したものはゆるしましょう。残せたものが、その小さな手間を何倍にもして返してくれます。

やさしいひと言

これは心配の種の何もない、子育ての純粋なよろこびなので、軽く、プレッシャーなしに続けましょう。思い出を記録することが、子どもと実際にいっしょにいる時間からひっぱりだす面倒な用事に感じられはじめたら、減らしてください。記録より、いつだって生きている瞬間のほうが大切です。そして、聞きかえしながら、子どものことばや発達にもっと広い心配がわいたら、地域の保健師さんやかかりつけ医がいつでもよろこんで確かめてくれます。

未来の自分への、小さな贈りもの

子どもの名言や毎日の思い出を残すなら、本当に続けられるくらいかんたんな方法を選び、ときどき本物の声を残し、集めたものをあたたかい家族のならわしとしてふり返り、家族みんなに足してもらいましょう。こうした小さなかけらこそ、子どもの小さいころの本当の手ざわりで、今の少しの手間が、未来の自分にかけがえのない贈りものを手わたしてくれます。

ポイント: 本当に続けられるくらいかんたんな記録の方法を使い、ときどき本物の声を残し、集めたものをいっしょにふり返るあたたかいならわしにしましょう。

NHS, Start for Life: talking and language development

UNICEF, Parenting: cherishing everyday moments with your child