発達のこと、小児科医に相談するのはどんなとき?
赤ちゃんの発達について小児科医に話すのに、遅れがあると確信している必要はありません。親の心配が続いていることだけで、話を始める十分な理由になります。医師の役目は、親が見ていることを読みとる手助けをし、全体の姿を診て、見守り、スクリーニング、紹介のどれが役に立つかを決めることです。
気になるパターンがあれば、伝える
- 今の年齢のチェックリストにある目安が見られない。
- 音、顔、身ぶり、人からの働きかけに、思うように反応することが少ない。
- 動きの左右の差が大きい、いつになくかたい、いつになくぐにゃっとしている。
- 授乳や食事、眠気、見えかた、聞こえ、くり返す不快感が、やりとりや練習のさまたげになっている。
- 保育士さんや、いつも子どもをみている別の人も、同じパターンに気づいている。
できていたことができなくなったら、早めに
前は使っていたことば、身ぶり、人へのこたえ、動きを使わなくなった子は、早めに専門家の助言が必要です。意識、動き、やりとりが急に大きく変わったときも同じです。急に具合が悪くなった、息が苦しそう、けいれん、なかなか起きない、というときは、119番などの救急を使ってください。
1分でまとめを準備する
いちばんはっきりした例から始めましょう。「この3週間、ゆいは、静かな部屋でも声のほうを向きません」。いつ気づいたか、いつもそうなのか、代わりに何をしているかを足します。関係する目安のチェックリストと、安全にとれたなら、心配が映った短い動画を持っていきましょう。
受診を前に進める質問
- 今、標準化された発達のスクリーニングは役に立ちますか?
- 聞こえ、見えかた、体の動きを調べたほうがいいですか?
- 次の受診までに何を見ておけばいいですか?それはいつですか?
- 地域のどの療育や専門の機関が、紹介を受けつけていますか?
計画がわからないまま帰りそうなら、わかりやすいことばで説明してもらいましょう。心配が続くのに、返ってくるのが待つことだけなら、別の専門家の意見を求めるのはもっともなことです。
いつもの健診か、早めの受診か
まだ芽生えている途中の技能についての質問は、とくに健診がもうすぐで、関係する分野で子どもが育ち続けているなら、次の乳幼児健診で聞くことも多くの場合できます。目安が見られない、心配が強くなっている、毎日の活動に影響が出ている、授乳や食事、聞こえ、見えかた、動きについて助言がほしい、というときは、もっと早く連絡しましょう。
前は使えていた技能がなくなることは、身につくのがゆっくりなこととはちがいます。前は使っていたことば、身ぶり、人へのこたえ、動きを使わなくなったら、次の健診を待たないでください。変化と、いつ始まったかを伝えましょう。急な力の入らなさ、けいれん、息の苦しさ、意識の変化、急な体調不良は、すぐに医療を受ける必要があります。
役に立つ観察の例
- 「ミキサーの音にはふり向くのに、静かな部屋でも声にはふり向きません」。
- 「右手で手をのばして、遊びのあいだ、左手はほとんどにぎったままです」。
- 「前はバイバイをしたり、手をたたくまねをしたりしていたのに、この3週間どちらも見ていません」。
- 「家ではいくつも声を出すのに、保育園ではだまりこんで、とても取りみだします」。
こうした伝えかたなら、場面、頻度、変化がわかります。「がんこ」「なまけている」「遅れている」といったラベルでは、医師に十分な情報が伝わらず、その下にある技能や健康の問題をかくしてしまうことがあります。
発達のスクリーニングで、何をするか
スクリーニングでは、たいてい、いくつもの発達の分野にわたる、確かめられた質問票や決まった方法の検査を使います。親は子どもをいろいろな場面で見ているので、親が質問に答えることもあります。スクリーニングだけで診断が出るわけではありません。もっとくわしい評価、紹介、より近い見守りのどれがふさわしいかを決める助けになります。
結果をどう説明してもらえるか、次に何があるかを聞きましょう。紹介になったら、待つあいだもいつもの見守りを続けるか、地域の乳幼児の支援機関が、親からの直接の申しこみを受けつけているかもたずねます。
心配を受け流されたら
短い受診では、パターン全体を話す時間が足りないこともあります。発達に焦点をしぼった再受診をお願いし、書いた観察を持っていきましょう。「子どもによって差があるのはわかっています。それでも、毎日のコミュニケーションに影響しているので心配です。スクリーニングをするか、紹介の基準について話せますか?」と言ってかまいません。
とくに技能がなくなったあとや、2人以上の大人が同じ変化に気づいているときは、心配が続くなら、別の専門家の意見を求めるのもふさわしいことです。別の意見を求めるのは失礼ではありません。子どもに必要なことを理解してもらうための、もっともな一部です。
話しあいのあとで
決まった計画、次の受診の日、それぞれの段階をだれが担当するかを書きとめましょう。家を療育の場に変えるのではなく、楽しいやりとりを続けます。専門家から体の動きやコミュニケーションの工夫を教わったら、やって見せてもらい、家族が無理なくくり返せる毎日の流れにどう合わせるかを聞きましょう。
帰る前に、次の受診の前にパターンが変わったらだれに連絡すればいいかを聞いておきましょう。医療に戻る道を知っていれば、新しい心配が、また別のわからなさにならずにすみます。
ポイント: 発達の見守り、スクリーニング、評価はそれぞれちがいます。目安のチェックリストは話しあいのきっかけで、確かめられたスクリーニングの検査や専門家の評価の代わりにはなりません。