保育園になかなか慣れない、相談したいサイン

保育園に通いはじめたり、園が変わったりするとき、ほとんどの子は少しゆれます。数週間、朝の別れで泣く、家でべったりになる、眠りが落ち着かない。たいていは慣れていく途中の姿です。でもときには、つらさがふつうの慣れより深かったり、長く続いたりすることがあります。注意したいサインを知っておくと、もっと時間が必要なだけの子なのか、もっと支えが必要な子なのかを見分けやすくなります。

ふつうの慣れかたとは

気がかりなことを探す前に、ふつうの姿をはっきり思いえがいておくと助けになります。ふつうの慣れかたには、親が帰って数分でおさまる別れ際の涙、家での少し強い甘えや気持ちのゆれ、食欲や眠りの一時的な落ちこみ、そして数日から数週間かけての少しずつの改善がふくまれます。健やかな慣れのいちばんの特徴は、一日一日の朝が大変でも、全体の流れがよい方向に向かっていることです。完璧かどうかではなく、前に進んでいるかどうかが、順調さのしるしです。

時間がたってもやわらがないつらさ

いちばんはっきりしたサインは、規則的に何週間も通っているのに、ひどいつらさがまったく落ち着く気配がないことです。ほかの多くの子が慣れるころをとうに過ぎても、朝の別れでなぐさめようがないほど泣き続け、親が帰ったあとも落ち着かず遊びに加われないと先生から聞くなら、もう少しよく見たほうがいいかもしれません。かならずしも何かがおかしいわけではありませんが、園と話し、どんな支えを足せそうか考える合図です。

暮らし全体に広がる変化

慣れにくさが、子どもの暮らし全体の調子にしみ出していないか見ておきましょう。眠りがひどく乱れたまま続く、食欲が落ちたまま戻らない、病気ではないのにおなかや頭がいたいとよく言う、おねしょやおしゃぶりなど卒業していた行動が戻ってくる。こうしたことは、ふつう以上にがんばりすぎているしるしのことがあります。どれかひとつかふたつが短いあいだ出るのはよくあることですが、いくつも重なって何週間も続くなら、気にかける価値があります。

その子らしい輝きが変わる

いちばん大きな手がかりは、性格そのものの変化かもしれません。明るく好奇心いっぱいだった子が、ひきこもったようになる、いつになくおとなしい、朝の別れどころではなくずっとべったり、遊びや大好きだったことへの興味をなくす。そんなときは、移行が本当に手に負えないほど重く感じられているのかもしれません。同じように、乱暴になることや夜驚、不安がはっきり増えて続くのも、気にとめておきたいことです。わが子をいちばん知っているのは親です。この子の明かりが暗くなった気がする、という感覚は、信じていい合図です。

悲しさではなく、園へのこわさ

親と離れるのが悲しい子と、保育園そのものをこわがっているように見える子とでは、大切な違いがあります。ふつうの別れのつらさは、親を恋しく思う気持ちで、遊びに夢中になればうすれていきます。そうではなく、園という場所そのものに本当のこわさやおびえを見せる、いやがりかたがしぶしぶではなくパニックのようだ、特定の人や部屋の話が出るだけで取りみだす、という場合は、より重いサインです。園と慎重に、まっすぐ話し合いましょう。

園が合っていないかもしれないサイン

注意したいサインが、子どもの内側ではなく、園のほうを指していることもあります。わが子の様子について園が率直に話したがらない、親の心配を取りあわない、子どもが一日をどう過ごしているか説明できない、見たことと聞いたことが合わない。そんなときは気をつけましょう。よい園は親と協力し、情報を惜しみなく伝えてくれます。とくに子どものつらさや安全についてあいまいな答えが続くなら、もっと踏みこんで質問する理由になります。

サインに気づいたら

サインに気づくのは、判決ではなく、話し合いのはじまりです。まず担当の先生と話しましょう。家で見えていることを伝え、園で先生が見ていることを聞き、いっしょに計画を立てます。慣らしの時間を増やす、いつも同じバイバイの流れにする、なじみの大人から多めに安心をもらう、などです。家の暮らしは変えず、つながりを大切に。こうした工夫をしてもむずかしさが続くなら、地域の保健師さんにも入ってもらいましょう。全体を見て、さらなる支えについて助言してくれます。

親自身のことも大切に

うまくいかない移行は、親にとってもつらいもので、心配、罪悪感、疲れはあっという間に積みかさなります。親自身の心と体の調子は大切です。親のためにも、そして、まわりの大人がどっしりしているほうが子どもは落ち着きやすいからです。いっぱいいっぱいだと感じたら、ほかの保護者、地域の保健師さん、かかりつけ医に話すのは、失敗ではなく賢明な一歩です。親も支えられているほうが、つらい慣れの時期にある子をずっと支えやすくなります。

専門家に相談したいとき

ひどいつらさが何週間も少しもよくならずに続く、悲しいというより本当にこわがっているように見える、ひきこもったようになる、できるようになったことができなくなる、眠り、食事、機嫌が長いあいだひどく乱れている、という場合は、地域の保健師さんやかかりつけ医に連絡してください。園そのものに何か問題があると感じたら、もっと早めに相談しましょう。親の直感を信じて早めにたずねるのは、いつだって理にかなったことです。確信がもてるまで待たずに、手をのばしていいのです。

ポイント: ふつうの慣れは数週間でよくなっていきます。つらさが深まる、眠りや機嫌、食欲に広がる、園へのこわさに見える、というときは、支えを増やすサインです。

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