小さな子の保育園選び、見学で見たいポイント

はじめてわが子をほかの人にあずけるのは、大きな一歩です。失敗したくないと思うのは、それだけ子どもを大切に思っているから。完璧な園はありませんし、これさえあれば子どもが楽しく過ごせるという条件もひとつではありません。それでも、見ておきたいところ、聞いておきたいことはあります。運まかせではなく、自信をもって選ぶための手がかりをまとめました。

まずは、わが家の優先順位から

見学に行く前に、自分たちが何を大事にしたいかをはっきりさせておくと役立ちます。家や職場からの近さ、開園時間、費用、遊びや学びへの考えかた、園庭の広さ、給食のしくみ。家族にとって本当に大切なことを書きだしておくと、きれいな玄関に心をうばわれることなく、子どもの毎日に関わるところに目を向けられます。

実際に、できれば2回見学する

写真やホームページでわかることはかぎられています。いちばんわかるのは、その場に行ってみること。できれば、静かに片づいた時間ではなく、にぎやかな時間帯に。見学では、チェックリストと同じくらい自分の五感を使いましょう。子どもたちは夢中で、満ちたりた顔をしている?先生はしゃがんで子どもの目の高さで、あたたかく話している?笑い声がある?それとも、ぴりぴりして決まりずくめの雰囲気?別の時間帯にもう一度短く見学すると、最初の印象が確かめられたり、修正されたりします。

先生と子どものやりとりを見る

子どもの毎日をいちばん左右するのは、人です。あたたかく、よく気づき、いつも変わらない大人がいることにくらべれば、ほかのことは二の次です。見学しながら、子どもが転んだとき、泣いたとき、なぐさめが必要なときに、先生がどう対応するかを見てください。すぐに気づいて、やさしくこたえている?床に座っていっしょに遊んでいる?それとも、離れたところで先生どうしおしゃべりしている?目の前の関係が、そのままわが子が築く関係になります。

聞いておきたい大事な質問

よい園は質問を歓迎し、包みかくさず答えてくれます。先生1人が何人の子どもを見ているか、先生の入れかわりは多いか、担当の先生は決まっているか、慣らし保育はどう進めるか。こうしたことは、遠慮なく直接聞いてみましょう。

安全と、運営の基本を確かめる

いちばん大切なのはあたたかさですが、安全や運営のしっかりさも大切です。

  • 住んでいる地域のきまりにそって認可や届出がされ、自治体の監査を受けているか。その結果を見ることはできるか。
  • 園舎は清潔で、戸じまりがしっかりしていて、子どもの安全対策がされているか。安全な外遊びの場所はあるか。
  • 病気、薬、アレルギー、緊急時にどう対応しているか。
  • 給食やおやつはどうなっていて、わが子に合っているか。
  • 食事、お昼寝、おむつ、機嫌のことを、毎日どうやって伝えてくれるか(連絡帳やアプリなど)。

わが子に合うかを考える

世界一の保育園でも、わが子に合っていなければ、わが子にとっての一番ではありません。敏感で圧倒されやすい子には、落ち着いた小さめの園が合うかもしれません。体を動かすのが大好きな活発な子は、外遊びの場所が広い園で伸び伸びできるでしょう。配慮が必要な子には、その支援に本当に自信と経験がある園がふさわしいはずです。どこかの子どもではなく、わが子がその部屋にいる姿を思いうかべて、合うかどうかを考えてみましょう。

親の直感を信じる

チェックリストと質問が終わったら、自分がどう感じたかに耳をすましましょう。親の直感が意外なほど強いことに、多くの親が驚きます。書類の上では完璧なのに、なぜか落ち着かない園。その感覚は真剣に受けとめる価値があります。少しあか抜けなくても、「ここだ」とあたたかい気持ちになる園。その感覚もまた大切です。わが子を知っているのは親です。直感も、立派な判断材料です。

プレッシャーを感じすぎずに比べる

すべての条件を満たす園は、まずありません。ゆずれないことと、あればうれしいことを分けておくと考えやすくなります。多くの家庭にとってゆずれないのは、あたたかくいつも変わらない先生、しっかりした安全、楽しそうな雰囲気です。完璧な内装や最新の設備ではありません。パートナーや信頼できる友人と話し、ひと晩寝かせてから決めましょう。うまくいかなければ、あとで考えなおすこともできます。

決めたあとに

園が決まったら、慣らし保育について聞き、本格的に通いはじめる前に余裕をもったスケジュールを組みましょう。少しずつ段階をふむと、子どもは慣れやすくなり、親もわが子がいる状態での園の様子を見ることができます。最初の数週間は担任の先生とこまめに連絡をとり、気になることがあれば早めに伝えましょう。

ほかを探す、相談するとき

見学で本当に心配なことがあった、質問をまともに取りあってもらえなかった、環境が安全でない、楽しそうでないと感じた、監査の記録が気になる。そんなときは、ほかを探してまったくかまいません。また、通いはじめてから、しっかりした慣らしの支えがあるのに何週間もひどくつらそうにしている、保育について少しでも心配がある、という場合は、落ち着いて伝え、地域の保健師さんに相談してください。よく選ぶことは大切ですが、考えを変える自由があることも同じくらい大切です。

ポイント: 保育園選びでは、実際に見学し、先生が子どもにどう接しているかを見て、先生の人数や慣らし保育について聞き、安全面と監査を確かめ、そして親の直感を信じましょう。

HealthyChildren.org (AAP), Choosing a Childcare Centre

UNICEF, Parenting: Child development