体重のパーセンタイルは何を意味する?1回の数字にまどわされないで

母子健康手帳に書かれる数字のなかで、親がいちばん気にしやすいのは体重かもしれません。すぐ変わり、家でも測りやすく、食べさせかたの通知表のように感じられるからです。その数字に1週間をのっとられる前に、体重のパーセンタイルが本当は何を意味するのかを考え、1回の測定をどれだけ軽く持っていればいいかを知っておきましょう。

パーセンタイルが表していること

体重のパーセンタイルは、わが子の体重を、同じ年齢、同じ性別の大きな基準集団とくらべたものです。60パーセンタイルなら、同じ年の子100人のうち、およそ60人より重く、40人より軽い、という意味です。位置のスナップ写真で、それ以上のものではありません。親の料理の腕を採点するものでも、大人になってからの体重を予言するものでもありません。

どのパーセンタイルも、誰かにとってはふつうです。健康な保育園のクラスでも、子どもたちは2パーセンタイルから98パーセンタイルまで、成長曲線全体に広がります。どこにいるかより、時間がたってもだいたい自分の線にとどまっているかのほうが、ずっと大切です。

体重は身長より速く動く

体重について知っておきたいのは、すばやく変わる数字だということです。身長はゆっくりした骨の成長を映しますが、体重は、飲んだり食べたりしたか、どれだけ動いたか、病気、水分、そしておむつがぬれているかどうかでも上下します。1回の値がまどわせることがあるのは、まさにこのためです。

お昼をたくさん食べたあと、おむつを替える前に測った幼児は、翌朝の同じ子より目に見えて重いことがあります。どちらの数字もまちがいではありませんが、どちらか1つだけでは、全体の成長にとって体重のパーセンタイルが何を意味するかはわかりません。正直な姿は、何回かの測定を通してはじめて見えてきます。

親をこわがらせる、ふつうの減り

体重が減る、増えが止まる、といったことのなかには、まったく想定どおりで、問題のしるしであることはめったにないものもあります。

  • 新生児は生まれて数日で少し体重が減り、そのあと戻るのがふつうで、たいてい2週間ほどで生まれたときの体重に戻る。
  • かぜ、おなかのかぜ、歯の生えはじめで、食欲が戻るまで1〜2週間、曲線が平らになることがある。
  • 赤ちゃんが動けるようになると、はいはいやつたい歩きでエネルギーをたくさん使うので、体重の増えがゆっくりになる。
  • 幼児の好き嫌いの時期には、元気で活発な子でも、害なく曲線が止まることがある。

こうした減りのあと、線がまた落ち着くのが見えれば、それこそが探している安心です。いつものパーセンタイルの近くに戻っていくのが、ふつうのパターンです。

流れがすべて

体重の成長曲線を読む医療者が気にするのは、1つの点ではなく、線の形です。何か月も9パーセンタイルにそって進み、今もそこにいる赤ちゃんは、すくすく育っています。短いあいだに75パーセンタイルから25パーセンタイルへ下がった赤ちゃんは、理由を知っておきたい変化を見せています。25パーセンタイルそのものは、安定した位置としてならまったく問題ないにもかかわらず、です。

だから、大事な問いはいつも方向と安定です。線はだいたい自分の曲線にそっているか。ふつうの病気のあとに戻っているか。子どもはよく飲んで食べ、遊び、育っているか。それにこたえられれば、1つのパーセンタイルは、本来の小さな大きさに戻ります。

体重は身長と並べて読む

体重は、身長と並べて見ると、ずっとわかりやすくなります。体重のパーセンタイルが高くても、身長も同じくらい高いなら、つり合いのとれた、ただ大きめの子であることがよくあります。心配になりやすいのは、時間をかけて体重と身長が大きく離れていくとき、どちらの方向でもです。医療者は二つを合わせて見ることがあり、2歳以上の子にはBMIという指標も使って、成長のつり合いがとれているかを判断します。体重のパーセンタイルだけでは、問いの半分にしかこたえられません。

体重のパターンを相談したいとき

パーセンタイルが本領を発揮するのは、本当の変化を知らせてくれるときです。体重がパーセンタイルの線を2本分以上またいで下がる、病気のあとも長いあいだ体重の増えが止まっている、増えのゆっくりさに加えて飲みや食べが悪い、元気がない、よく体調をくずす、発達の目安に届かない。こうしたときは、保健師やかかりつけの小児科医に相談しましょう。いつもの線から大きく離れていくような、理由のわからない急な体重の増えも、話しておく価値があります。

小さな赤ちゃんで、新生児期のあとに体重が伸びなやむ、おしっこでぬれたおむつが少ない、授乳のむずかしさが続く、というときは、早めに相談を。先に何かを診断する必要はありません。記録を持っていき、飲みかた、食べかた、機嫌について気づいたことを話しましょう。

家では、視野を広く

自分で体重を測るなら、自分の数字の正確さを守りましょう。同じ体重計を使い、だいたい同じ時間に同じくらいの服で測り、毎日測りたくなる気持ちはおさえます。ふつうのゆらぎが、不安をふくらませるだけだからです。たいていの小さな子には週1回か、それより少なくて十分で、乳幼児健診でも体重を測ってもらえます。

わかりやすく言えば、体重のパーセンタイルが意味するのは、広いふつうの範囲のなかの1つの位置で、子どもや親の食べさせかたへの判定ではありません。なにより、体重のパーセンタイルはパターンに気づくための道具で、子どもや子育てへの判決ではないことを覚えておきましょう。1週間を通してそこそこ食べ、遊ぶ元気があり、眠り、自分の線にそって育っている子は、今日体重計がどのパーセンタイルを示しても、ほとんどの場合うまく育っています。

ポイント: 体重のパーセンタイルは、すばやく動くスナップ写真。身長と並べて読む、何回かの測定を通した着実な流れのほうが、1回の測定よりずっと大切です。

NHS, Baby height and weight

WHO, Child growth standards