忙しい週を乗りきる、家族の預け先プランのつくりかた
ほかの週より、荷物の多い週があります。ふたりとも帰りが遅い、保育園の休園日、通院の予定、いつも手伝ってくれる祖父母の体調不良。その場では緊急事態に思えるこうした重なりも、ほとんどはそうではありません。予想できる「つまりどころ」です。少し前もって計画しておくだけで、朝のばたばたは、もう片づいていることに変わります。
行きあたりばったりより、プランがいい理由
預け先の段取りが頭の中だけにあると、ちょっとした問題がすべてひとりの肩に、それもたいてい夜遅くか朝いちばんにのしかかります。家族の預け先プランを書きだすと、負担が分散されます。関わる全員に1週間が見えるようになり、もうひとりの親も、祖父母も、シッターさんも、自分がどこに入るのかひと目でわかります。ひとりの親を静かにすり減らす、見えない頭の中のやりくりも止まります。凝ったものでなくていいのです。みんなが見られる場所にあることが大切です。
まず、1週間を書きだす
1週間をまるごと、一日ずつ並べ、動かせない予定に印をつけましょう。仕事の時間、保育園やシッターさんの時間、習いごと、通院。それからすきまと重なりを探します。どこが埋まっていて、どこがぎりぎりで、どこに誰もいないか。日曜日に翌週ぶんをやれば10分ですみ、まだ手を打てるうちに問題の日が見えてきます。当日の朝にぶつかってから気づくのとは大違いです。
誰が何をするか、名前を書く
あいまいなプランは、いざというときにくずれます。「誰かが送っていく」はプランではありません。「月曜から水曜はパパが送り、木曜と金曜はママ」がプランです。それぞれの時間について、誰が担当か、できれば誰が代わりかを書いておきましょう。はっきりしたプランがあれば、毎日「今日はどっちの番?」と交渉する消耗がなくなり、誰かが体調をくずしたり仕事でぬけられなくなったりしたときも、代わりはもう決まっていて、朝8時に言いあうことはありません。
必要になる前に、代わりを用意する
忙しい週こそ、いつもの段取りがくずれる週です。代わりの手を前もって考えておきましょう。手伝ってくれる祖父母、お迎えを交代しあえる信頼できる友人、シッターさんの連絡先、職場でたまに遅れて出勤できるしくみ。こうした連絡先はひとまとめにして、最新にしておきます。落ち着いているうちに「もしも」を考えておくと、本当の緊急事態はずっと小さくなります。ストレスの中でプランを考えだすのではなく、用意したプランを動かすだけになるのです。
子どもの大事な情報は、プランのそばに
代わりに入る人に必要なのは、時間の割りあてだけではありません。週の予定表のとなりに、どの大人も知っておくべきことの短い一覧を、変わらない形で置いておきましょう。アレルギー、ふだんの薬と量、緊急連絡先、かかりつけの小児科、お迎えに来ていい人、安心するための決まった流れ。プランがこうした情報のそばにあれば、急に頼まれた人も、説明する時間がなくても、自信をもって子どもを迎えに行けます。
ばたばたの中でも、眠りと食事を守る
忙しい週は基本がおろそかになりがちですが、ほかのことがどれだけ動いても、眠りと食事がだいたい時間どおりなら、小さな子の一日はずっとしっかり保たれます。お昼寝、寝る時間、食事はできるだけ変えず、代わりの大人にもいつもの時間を伝えておきましょう。見通しのあるリズムこそが、忙しい週のいつもと違う出入りを子どもが乗りこえる助けになります。守れるところは守り、ほかのことのほうを動かしましょう。
作業だけでなく、頭の中の仕事も分けあう
紙の上のプランが役に立つのは、その裏にある考える仕事も分けあっているときだけです。金曜日が休園だといつも覚えているのも、シッターさんを予約するのも、かばんを用意するのもいつも同じ親なら、そのプランはその人の負担を本当には軽くしていません。プランはふたりでいっしょにつくり、確認して書きかえる役も交代でしましょう。手を動かすことだけでなく、気づくことと段取りすることも分けあうことが、いつもそれをかかえている人の重荷を本当に軽くします。
見直して、柔軟に
家族の預け先プランは、記念碑ではなく、生きているものです。毎週ちらっと見て、調整しましょう。行事の日程が変わる、勤務の形が変わる、お昼寝が2回から1回になる。しょっちゅう手直しするものと思っておきます。ある曜日がいつもうまくいかないなら、それは失敗ではなく、役に立つ情報です。実際の1週間に合わないプランをくり返すのではなく、段取りのほうを変えましょう。
いつも余裕がないときは
ときどき忙しい週があるのは、家族の暮らしの一部です。でも、毎週が危機のように感じる、誰に子どもをあずけるか安全な選択肢がしょっちゅう足りなくなる、負担が健康や睡眠、夫婦の関係にまで影響している、という場合は、真剣に受けとめる価値があります。使える子育て支援がないか、地域の保健師さん、かかりつけ医、自治体の子育て支援の窓口に相談してみましょう。からっぽになるまでがんばるより、早めに頼るほうがずっといいのです。支えは、まさにこういう週のためにあります。
よいプランがあっても忙しい週が静かになるわけではありませんが、乗りきれるものにはなります。1週間を書きだし、誰がどこを担当するか名前を書き、代わりを前もって決め、子どもの大事な情報をそばに置いておく。それだけで、朝のあわてのほとんどは消えていきます。
ポイント: 誰がどの時間を担当するかを書き、代わりを前もって決め、子どもの大事な情報をそばに置いた家族の預け先プランがあれば、ばたばたの週も、もう準備ずみの週に変わります。