気負わずに続ける、週に一度の家族の読書タイム
毎晩かならず読み聞かせをするべき、という思いをひそかにかかえ、どうしてもできなかった夜に、だめだったと感じてしまう親はたくさんいます。もっとやさしい出発点は、少しずつチェックリストの一項目になっていく毎日の目標ではなく、家族みんなが楽しみにする、たよれるひとときを週にひとつ守ることです。
毎日のきまりより、週のリズムがうまくいくことがある理由
毎日読むという目標はくずれやすく、立てなおしにくいもので、1晩ぬけるたびに、自分はたりていないという証拠のように感じられます。週に一度の家族の読書タイムなら、その点数つけがなくなります。一度だけだからこそ、子どもがいやがる決まりごとではなく、待ちどおしいイベントになります。もちろんほかの夜に読んでもかまいませんが、そこに何もかかっていません。プレッシャーが消えて、読むことは義務ではなく、家族が選ぶものになっていきます。
もうある時間にくっつける
いちばんかんたんな習慣は、もうしていることにくっつくものです。まったく新しい時間をつくるのではなく、しぜんなすきまを探しましょう。日曜のお昼ごはんのあと、金曜のお風呂の前、だれもあわてて出かけない週末の朝のおだやかな時間。今あるリズムにたよれば、覚えておく必要も、ぎっしりの予定から守る必要もありません。ただ、やってきます。
ハードルはわざと低く
習慣が続くのは、小さいからです。やさしい15分か20分でじゅうぶんで、本の山も、演技もいりません。3冊読む週も、1冊の週も、子どもが同じページを2回だけ見たがる週もあるでしょう。どれも立派な1回です。ハードルを「ぬくぬくしてこなせる」に置けば、何度でももどってこられます。「張りきって」に置くと、2週間もしないうちにそっとやめてしまいます。
子どもにも形づくらせる
自分のものという気持ちが、習慣を根づかせます。本を選ぶ、懐中電灯を持つ、ページをめくる、みんながどこにすわるか決める、を子どもにまかせましょう。小さな子は、決まったブランケット、やわらかいランプ、いつも言うひと言のように、時間が始まる予想できる合図が大好きです。上の子は1ページ読む番をつとめたり、みんなのおはなしを選んだりできます。少しは自分のものだと感じると、子どもは大人よりずっと熱心にその時間を守ります。
試してみたい、シンプルな形
- 週にひとつ決まった時間を選び、子どもにわかる名前をつける。
- 短く、ゆったりと。読む冊数は決めない。
- 子どもにおはなしを選んでもらい、小さな係もまかせる。
- くっついてすわり、教える時間ではなく、あたたかい時間に感じられるように。
- 数ページしか読めなくても、なごやかにしめくくる。
ひとりが乗り気でないとき
もぞもぞする、どこかへ行ってしまう、「読むのきらい」と宣言する夜もあるでしょう。失敗ではなく、情報として受けとりましょう。残っている子に読み聞かせを続けても、ひざの上で本を開いたままにしても、絵について話すことに切りかえてもかまいません。離れてはまたもどってくる子も、大人の声の音と、ここではおはなしが歓迎されているという感覚を吸収しています。いやがる子を無理にすわらせると、望んでいることの正反対を教えてしまいがちです。
何か月も続けるために
習慣は、かたくなるとうすれていきます。家族の興味がなくなってきたら、全部をやめるのではなく、ひとつだけ変えましょう。時間を動かす、おやつを足す、おじいちゃんおばあちゃんに電話で加わってもらう、ひとりずつ順番に本を選ぶ。家族の読書タイムの目的は、つながりと、この家には本がある、という変わらないメッセージで、完ぺきな記録ではありません。1週ずつ判定するのではなく、ひと季節の流れを見ましょう。
だれかに気軽に話してみたいとき
いっしょに読むことはすてきで、何も賭けない遊びなので、たいていのぐらつきは待つだけでじゅうぶんです。それでも、気になっていることがあれば地域の保健師さんやかかりつけの小児科医に伝えてみましょう。絵を見ることやことばを聞くことにいつもまったく興味を示さない、大人の声がはっきり聞こえていないように見える、話すことやわかることが同じくらいの年の子よりめだって遅れている気がする。どれも読書タイムそのものを心配する理由ではなく、安心や聞こえの確認のために、親しみやすい専門家に聞いてみる理由です。
覚えておきたいこと
家族の読書タイムは子育てのテストではなく、大切であるために完ぺきである必要もありません。いっしょに選び、やさしく続ける、あたたかく予想できる週にひとつの時間は、気が重くなる毎日の目標よりたくさんのいいことをしてくれます。つながりを守り、本当に続けられるくらいハードルを低くして、習慣はそのペースで育てましょう。
ポイント: たよれる、気負わない読書の時間を週にひとつ選び、子どもといっしょに形づくり、続けられるくらい小さく保ちましょう。