2歳の子の絵本の選び方
2歳は、絵本にとってすてきで、くねくねした年齢です。本格的に話しはじめ、こだわりが強くなり、何でも自分でやりたがります。2歳の子の絵本選びのコツは、そのエネルギーに合わせること。短く、じょうぶで、参加できて、毎日の世界に近いもの。ぴったり合えば、あの魔法のことば「もう一回」が聞こえてきます。
読み手としての2歳
2歳では集中できる時間は短く、体はいそがしいもの。本を自分で持ちたがり、ページを自分のやり方でめくり、お気に入りの見開きまで飛ばし、数分でどこかへ行ってしまうかもしれません。どれもふつうのことです。同時に、ことばをぐんぐん吸収し、何にでも名前をつけ、リズムやくり返しの音が大好きな時期でもあります。
だから、いちばんいい本は、子どもが扱えて、いっしょに参加できて、根気が切れる前に読み終えられるもの。途中であきてしまう美しく長い本より、何度も読んでとせがまれる、うすくてパンチのある本のほうがいいのです。
こんな特徴を探す
2歳の子の絵本を選ぶとき、たいていうまくいくポイントがあります。
- あらい扱いやたまのかじりにも負けない、厚紙のページ。
- 1ページに1、2行の短い文。いっしょに最後までたどりつけます。
- 子どもがとなえられることばがある、リズムとくり返し。
- 動物、食べ物、乗り物、顔など、身近な物のはっきりした大きな絵。
- めくるしかけ、さわる手ざわり、指を入れる穴など、することがある。
2歳ではしかけ絵本が大活躍します。することがあると、いそがしい手と頭がずっと参加していられるからです。
子どもの世界に近い題材を
2歳の子がいちばんつながるのは、もう知っていることです。着がえ、ごはん、お風呂、トイレ、ねんねなど、毎日の習慣の本は、暮らしを理解する助けになり、むずかしい切りかえを支えてくれることもよくあります。動物と鳴き声はほとんどだれもが大好き。乗り物、天気、かんたんな数や色もよく当たります。
気持ちをかんたんなことばで表す本も役立ちます。2歳は、まだ扱えない気持ちが大きく動く年だからです。ぷんぷんしたり、かなしくなったりする登場人物のおはなしは、分かちあうことばをくれ、大きな気持ちはふつうのことで、名前があると静かに教えてくれます。
赤ちゃんや小さな子、身近な物の本物の写真の本も、この年齢には強くひかれます。2歳の子は、自分の世界で見たことのある物を見つけるのが大好きだからです。
子どものマイブームについていく
2歳の子がショベルカーに夢中なら、ショベルカーの本を。今のこだわりにのっかるのは、本好きを育てるいちばん確かな方法のひとつです。題材がもう子どもの注目をまるごとつかんでいるからです。好みは、ときには毎週変わりますが、それでいいのです。今の波に乗っていれば、本はいつも「楽しい」側にいられます。
本を手の届くところに
選ぶのは仕事の半分で、もう半分は手にとれることです。子どもが勝手に取りだせる低いかごにボードブックを何冊か、ベビーカーとおむつバッグに1冊ずつ。入れかえれば、古いお気に入りもまた新しく感じられます。小さな子の高さで本に手が届けば、子どもは自分から手にとります。それこそ育てたい習慣です。
お金はそれほどかかりません。この年齢には図書館がぴったりで、たくさんの本を試し、はずれた本は返せます。リサイクルショップやおさがりで、かごを安くうめることもできます。
短く、子どもが主役で
どんなにいい本でも、短い時間を想定しましょう。楽しく参加できた2分は成功です。ページをめくらせ、指さしさせ、名前を言わせ、飛ばさせて。本をとじたら、もう1冊さしだすか、そのままおしまいに。楽しいうちに終われば、次も楽しみにしてくれます。
よくあるつまずき
長すぎる、大人っぽすぎる本を選ぶのが、よくあるミスマッチです。4歳向けのおはなしは2歳の子をあきさせ、「本に興味がない」ように見えてしまいます。たいていの問題は子どもではなく、本との相性です。
じっとすることを期待するのも、わなのひとつ。2歳の子は動きながら読み、もぞもぞするのは拒否ではありません。落ちついて最初から最後まですわらせようとせず、子どものペースについていきましょう。
相談したほうがいいとき
本の好みは子どもによって大きくちがうので、気むずかしい数週間を深読みしすぎないで。この年齢で、ひとことのことばを使わない、興味を分かちあったり物を見せたりするために指さしをしない、毎日のかんたんなお願いがわかっていないように見える、大人の声がはっきり聞こえていないように見える、という場合は、地域の保健師さんやかかりつけの小児科医に気軽に話してみましょう。これらはことばと聞こえのおおまかな目安で、警報ではなくやさしいきっかけです。早めに伝えるのは、助けへの扉を開けるだけのことです。
覚えておきたいこと
2歳の子の絵本は、短く、じょうぶで、参加できて、毎日の世界に根ざしたものを選び、今のマイブームについていきましょう。本は小さな手の届くところに、時間は2分くらいのつもりで、子どもにリードさせて。2歳でめざすのは全ページ読み終えることではなく、本は自分のもので、大人と読むのは一日のなかでいちばんすてきな時間のひとつだと感じてもらうことです。
ポイント: 2歳には、毎日の暮らしを描いた、短くてじょうぶな、参加できる絵本を。今のマイブームについていき、時間は短く、子どもが主役で。