庭がなくても大丈夫。マンション暮らしの外遊びアイデア
自分の庭はすてきなものですが、外の空気と体を動かすことにあふれた子ども時代に、なくてはならないものではありません。外のスペースがまったくないマンションやアパートで、活発で自然好きな子を育てている家族はたくさんいます。庭なしで外遊びをするコツは、「外」の考え方を広げることです。近所、いちばん近い緑地、ベランダ、玄関先、そしてちょっとしたお出かけの数々。全部合わせれば、小さな庭よりずっと多くのものになります。
「うちの外」はどこにあるか考えなおす
いちばん役に立つ切りかえは、庭を遊び場と考えるのをやめて、地域全体をお子さまの遊び場と考えることです。公園、緑の広場、車の少ない路地、川ぞいの遊歩道、地域の花壇、神社の境内、広い歩道。どこも走って、見て、探検できる場所になります。庭なしの外遊びとは、じつは、自分たちのまわりを知って、それを意識して使うことです。来るあてのないスペースを待つことではありません。
歩いて、またはバスで少し行ける範囲にあるものを、頭の中の地図にしてみましょう。いちばん近い公園、いちばん広い芝生、池、いい木、丘。いくつかのなじみの場所をまわれば、お子さまは変化も、知っている場所の安心も味わえます。それは、どこかを自分のものにすることより、ずっと大切です。
公園と緑地をとことん使う
公園はいちばんわかりやすい答えで、広さ、遊具、ほかの子どもたちという点で、たいていの庭にあっさり勝ちます。大がかりな週末のお出かけにまとめるより、短くこまめに通うことをめざしましょう。少しずつ何度もが習慣を生かしつづけ、実際のくらしにもなじみます。保育園のあとに15分走って、のぼって、ブランコにのるだけでも本当に価値があり、お子さまの一日の運動になります。
公園の楽しみを広げる、安くて持ち運べるおまけをいくつか持っていきましょう。ボール、チョーク、しゃぼん玉、砂場用のバケツ、キックボード。こうした小さなもので、ふつうの緑地が豊かな遊び場に変わり、玄関に置いたかばんにほとんど場所をとらずにおさまります。
ベランダ、玄関先、窓を活かす
外とのさかいめが少しでもあれば、ベランダでも玄関先でも共用の入り口でも、使いましょう。ベランダには、お子さまが水をやって育つのを見守るプランターをいくつか置けますし、天気を肌で感じたり、しゃぼん玉をふいたり、鳥をながめたりする場所にもなります。玄関先があれば、チョークのお絵かき、しゃぼん玉、ただ外にすわってその日のようすに気づくこともできます。ミニトマトをひと株、鉢のハーブを少し育てるだけで、庭のない子も、めぐる1年と本物のつながりを持ちつづけられます。
窓ひとつでも役に立ちます。窓辺のプランター、ガラスにつけるバードフィーダー、毎日の天気や空のチェック。家の中でも自然がそばにあり、庭が育てるのと同じ好奇心を育ててくれます。
毎日のくらしに外の時間を組みこむ
自分の外スペースがないときは、移動そのものがチャンスになります。できるときは車ではなく歩いて保育園へ行き、急ぎ足ではなく、ゆっくり気づきながらのお散歩に。お店までの道を、赤い車やおもしろいドアをさがす宝さがしに。バスをひとつ手前の停留所でおりる。こうした小さな選択がつみかさなると、おどろくほどの外の時間になり、しかもお金はかかりません。
週に1回か2回、大きな公園、林、海辺、田舎道など、もっと緑の多い場所へ出かければ、近所の小さな緑ではかなわない、自然へのどっぷりとした体験ができます。遠くなくても、お金をかけなくてもかまいません。大事なのは、広い空間、水、木、天気に、定期的にふれることです。
ほかの子と出会い、場所を分かちあう
庭がかんたんにはくれないもののひとつが、ほかの子どもたちです。ここでは、庭のない家族のほうがむしろ有利なことがよくあります。公園、遊び場、子育て広場や児童館は、仲間でいっぱいです。同じ公園に同じくらいの時間に通っていると、見なれた顔や気楽な友だちができていきます。お子さまにとっても、大人にとってもです。そうなると、外に出るのがずっと続けやすくなります。
快適に、安全に
外に出ることがふえれば、少しの準備がいります。悪天候で予定がつぶれないよう、レインウェア、予備の上着、歩きやすい靴を玄関に。明るい季節は帽子、日焼け止め、水を持ち、日かげをさがしましょう。外の時間は囲まれた庭ではなく、みんなの公共の場所で過ごすことになるので、道路、水辺、人の多い場所の近くでは、はっきりした約束をして、そばを離れないようにします。
安心してほしいこと
庭のない子は、定期的に外へ出ていれば、大切な点で何も不利ではありません。子どもの発達を支えるのは、外で活発に探検する時間で、それは玄関から一歩ふみだすつもりのある家族なら、だれにでも手に入ります。お子さまが動いたり遊んだりするのをひどくいやがる、いつもよりずっと早く疲れる、できていたことができなくなってきたように見える、と感じたら、かかりつけの小児科医や地域の保健師さんに伝えてください。たいていは安心して終わります。
それ以外のみなさんへのメッセージは、気持ちを楽にしてくれるものです。外遊び好きの子を育てるのに、芝生の切れはしひとつ持っている必要はありません。近所が庭です。こまめに使い、お出かけは短く定期的に。それでお子さまはすくすく育ちます。
ポイント: 近所全体を庭と考えましょう。公園は短くこまめに、ベランダや毎日の移動を活かし、ときどき緑の多い場所へ出かけます。
NHS, Physical activity guidelines for children under 5
WHO, Guidelines on physical activity, sedentary behaviour and sleep for children under 5