毎日10分の、おうち音楽タイムのつくり方

たまの大きな音楽イベントより、毎日の少しの音楽のほうが、子どもにはずっと力になります。歌って、おどって、リズムで遊ぶ、短くて予想できる時間は、子どもが楽しみにしてよりかかれるものになり、いそがしい暮らしのなかのつながりの小島になります。毎日10分の音楽タイムをつくるのは、やることリストに仕事を足すことではありません。もう一日のなかに入れられる楽しいことに、名前とリズムをあたえることです。

たまの盛りあがりより、毎日の習慣

子どもは予想できることで育ちます。なじみの時間の決まった音楽タイムは、待つ楽しみと、つながり、体の動き、聞くことを確実にくれます。くり返すので、歌や遊びはなじみになり、そのなじみこそが、加わること、安心すること、学ぶことを助けます。少しずつたびたびのほうが、たまに大きくよりずっとうまくいきます。毎日10分、静かにくり返せば、何週間、何年でたくさんの音楽を分かちあえます。

時間を選ぶ

いちばんいい時間は、本当に続けられる時間です。だから、もう毎日していることに習慣をくっつけましょう。よくあるくっつけ先はこんなところです。

  • 朝ごはんのあと。元気に一日を始めるために。
  • お風呂や寝る前。落ちつくために。
  • 園への道や車の中で。
  • みんなが元気をほしい、夕方のぐったりする時間に。

今ある流れにくっつけておけば、その流れが思いださせてくれるので、覚えておく必要がほとんどありません。こうしてつくると、毎日10分の音楽タイムはすぐにしぜんな習慣に感じられるようになります。

10分の組みたて

きっちりしたプログラムはいりませんが、ゆるい形があると流れやすくなります。多くの家庭で、かんたんな山なりの流れがうまくいっています。なじみの「こんにちは」の歌か元気なダンスで注目を集め、真ん中で遊びをひとつかふたつ、最後はおだやかなものでしめくくる。このやさしい上がり下がりが10分に満足感をくれ、静かに終われば、子どもは高ぶったままではなく落ちついています。その日の子どもの気分についていけるよう、ゆとりをもたせましょう。

何を入れる?

ふたりが楽しめるものなら何でも。たよれるお気に入りをいくつかと、ときどき新しいものをまぜて。

  • 音楽タイムが始まった合図になる「こんにちは」や始まりの歌。
  • 体を動かす手遊び歌かダンス。
  • 手拍子、マラカス、おなべで遊ぶリズム遊び。
  • 聞く力と笑いのための、ストップ遊び。
  • 最後をしめくくる、おだやかな歌かやさしいゆらゆら。

これらを入れかえれば、安心できるくり返しを残しながら、新鮮さも保てます。

気負わずに

習慣をだめにするいちばんの近道は、発表や仕事にすることです。気がのらない日はうんと短くするか、罪悪感なしに休みましょう。予定を変えたがったら、ついていって。習慣は家族のためにあって、その逆ではないので、病気やいそがしい日や気分の乗らない日に合わせて形を変えていいのです。その力は、子どもがもどってきたくなる楽しみであることにあり、どちらかがいやになる義務になってはいけません。

子どもにも形づくらせる

子どもがいっしょにつくった習慣は、宝物になります。歌を選ぶ、順番を決める、わが家だけのとくべつな動きを考える。そうした選択がやがて、ありきたりの音楽タイムを、内輪の笑いや大好きなお決まりでいっぱいの、わが家だけのものに変えます。自分のものだと感じている子は、やろうよと思いだしてくれ、小さなならわしを守り、何年もそのあたたかい思い出を持っていきます。

時間とともに育てる

同じ10分は、子どもの成長とともに変わっていきます。赤ちゃんをゆらしてやさしく歌うことから始まり、小さな子との手遊び歌とダンスになり、やがて幼児がリードして形づくる遊びへ。つくりなおす必要はなく、子どものできることと興味が広がるのについていくだけ。しっかりした枠はそのままで中身が育っていく。それが長く続く習慣を、これほどほっとさせ、ゆたかにするのです。

発達について、やさしいひと言

毎日の音楽タイムは、子どもが時間とともにどう聞き、動き、つながっているかに気づける、気負わない方法です。発達のペースはひとりひとりちがうので、はかったり比べたりするものは何もありません。いつも音楽や大人の声に反応しない、大人の声が聞こえていないように見える、年齢から考えて動いたりやりとりしたりしない、できていたことができなくなった、という場合は、地域の保健師さんやかかりつけの小児科医に伝えましょう。そうでなければ、毎日の10分をそのまま楽しんでください。

覚えておきたいこと

毎日少しの音楽は、たまの大きながんばりよりたくさんのものを子どもにくれます。もうしていることに10分をくっつけ、元気からおだやかへのやさしい流れをつくり、お気に入りでうめ、気負わず、子どもにも形づくらせる。小さく、くり返し、楽しく。家族の一日でいちばんあたたかい、お決まりのひとつになります。

ポイント: 今ある習慣に10分の音楽をくっつけ、元気からおだやかへの流れをつくり、気負わずに。大切な毎日の習慣になります。

NHS Start for Life, Learning to talk

WHO, Guidelines on physical activity, sedentary behaviour and sleep for children under five