子どもをあずけるときの緊急時情報シート、何を書く?

ひどく転んだ、急に具合が悪くなった、アレルギーが出た。子どもに何か起きたとき、そばにいる大人には、あわてて電話をさがしたあとではなく、すぐに正しい情報が必要です。その大人が親ではなく、シッターさん、祖父母、園の先生なら、そうした情報は頭に入っていないかもしれません。大事なことを1枚にまとめたはっきりしたシートがあれば、誰が子どもを見ていても、いちばん大切な瞬間にすばやく、自信をもって動けます。

書いたシートが大切な理由

緊急時には、ふだんは知っていることさえ忘れてしまうものですし、代わりに見ている人はそもそも知らなかったかもしれません。緊急時情報シートは、大事なことをすべて決まった場所にまとめて、記憶への負担をなくしてくれます。シッターさんは救急隊に子どものアレルギーを伝えられ、祖父母はすぐに親に連絡でき、園は遅れずに治療への同意をつたえられます。危機のさなかに情報をかき集めるより、落ち着いているうちに前もって用意しておくほうがずっといいのです。

まずは、子どもの基本情報から

基本の情報から始めましょう。子どものフルネーム、生年月日、住所、そして健康保険の情報(保険証や子どもの医療費の受給者証の番号など)。体重も書いておく価値があります。小さな子の薬の量は体重をもとに決まることが多いからです。最近の写真があると、人ごみではぐれてしまったときにも役立ちます。こうしたシンプルな情報がシートの背骨になり、このあとのすべてを動きやすくしてくれます。

親に連絡する方法を、すべて

連絡先は、シートの中心です。両親の携帯電話の番号、親に連絡がつかないときに代わりに動ける信頼できる緊急連絡先を少なくともひとり、そして子どものことを決める権限があるのは誰かを書いておきます。あわてて探しがちな番号も書きそえましょう。かかりつけの小児科、そして本当の緊急時は119番、急ぎの相談は子ども医療電話相談(#8000)であること。いつでも責任ある大人に連絡がつくようにしておくことは、シートのいちばん大切な役目のひとつです。

健康の情報は、はっきりと

いちばん大切になりうるのが、この部分です。持病、アレルギー(それぞれどのくらい重いか)、ふだん飲んでいる薬の正確な量と時間、けっして飲ませてはいけない薬を書きだします。重いアレルギーやぜんそくなどがある子なら、発作や反応のサインと、そのときにするべきことを具体的に書き、アドレナリン自己注射薬や吸入薬などの緊急用の薬がどこにあって、どう使うかも書いておきます。シートに正確な健康情報があることが、あずかる人がどれだけ早く動けるかを本当に左右することがあります。

治療への同意も書いておく

子どもを見ている人が親に連絡できないとき、その人が治療をお願いする必要が出てくるかもしれません。名前を書いた特定の人に、親の代わりに緊急の治療を求め、同意する許可を与える短い一文があれば、遅れを防げます。住んでいる地域での具体的な決まりは確かめておく価値がありますが、連絡先といっしょに同意を書面にしておくと、時間が大切な瞬間に、障害をひとつ取りのぞけます。

アレルギーと食事の配慮は、目立たせる

アレルギーの情報は、文章の中に埋もれさせず、目立たせましょう。食物アレルギーがあるなら、何にアレルギーがあるか、反応がどれほどひどくなりうるか、すぐにするべきことを、見のがしようがない形で書きます。きびしい食事の配慮がある場合も同じです。あずかる人があせりながら斜め読みしても、数秒でアレルギーの情報が目に入るように、上のほうに枠で囲んだり、色をつけたりしておきましょう。

毎日の、実際に役立つ情報も

危機のときだけでなく、ふだんも子どもをよくお世話してもらうための情報で、シートをしめくくりましょう。救急箱の場所、子どもを落ち着かせるお気に入りの物や決まった流れ、近くの休日夜間急患センターや救急外来の住所、歯医者さんの連絡先。こうしたものが加わると、シートは緊急時だけの書類から、小さなすりきずから本当の緊急事態まで、代わりに入る人の本当に役立つ手引きに変わります。

いつも最新に、見つけやすく

シートは、最新であってこそ役に立ちます。電話番号が変わった、薬を飲みおえた、新しくアレルギーがわかった、など何か変わったときは見直し、習慣として少なくとも数か月に一度は確認しましょう。冷蔵庫や子どものかばんなど、わかりやすく決まった場所に置き、よくお世話をしてくれる人がみんな、その場所を知っているようにします。古いシートや見つからないシートは、必要な瞬間に誰の助けにもなりません。

本当の緊急事態の見分けかた

シートは、あずかる人が重さを見分けられるときに、いちばんよく働きます。息が苦しそう、けいれんや発作、ぐったりして反応がない、重いアレルギー反応、押しても色が消えない発疹は、ためらわずに119番すること、そして急ぎだけれど命にかかわるほどではない心配は、子ども医療電話相談(#8000)に相談すること。子どもを見る人みんなに、これをわかっておいてもらいましょう。情報シートとこのはっきりした目安を組みあわせれば、あずかる人は情報をもっているだけでなく、それをいつ使うかもわかります。

緊急時情報シートをつくるのは、一度30分ほどかけて、あとはときどき見直すだけです。そしてそれは、ほかの人に子どもをあずける前に親ができる、いちばん安心なことのひとつです。本当の緊急事態が来たとき、その1枚のはっきりした紙が、あわてを、すばやい自信ある行動に変えてくれます。

ポイント: 連絡先、健康の情報、アレルギー、同意を1か所にまとめた、はっきりした最新の緊急時情報シートがあれば、誰が子どもを見ていても、いざというときにすばやく自信をもって動けます。

NHS, When to call 999 and when to use 111

AAP HealthyChildren.org, Choosing a Babysitter