スポンジ、段ボール、身近な道具で絵の具遊び

絵の具遊びの入り口は、筆だけではありません。お子さまがいちばん喜んで描くのは、スポンジのかけらや段ボールのはし、絵の具をつけたポテトマッシャーかもしれません。身近な道具で描くと、手ざわりや模様、驚きが生まれ、扱いにくい筆より小さな手に合うことも多いのです。いつもの絵の具に新しい命をふきこむ、すてきな方法でもあります。

変わった道具がうまくいく理由

変わった道具を使うと、「ちゃんとした絵」を描くプレッシャーが消え、何が起きるかを探ることに目が向きます。スポンジを紙にぽんぽんすると、ふんわりした雲に。くしで絵の具をひっぱると、しま模様に。糸巻きでスタンプすると、小さな輪っかに。どの道具も「こうすると、こうなる」を教え、試したくなる気持ちを誘います。決まったできあがりがないので、こうした自由な絵の具遊びは小さな子にとって深い満足があり、正しくうめなければと思う紙より、ずっと長く夢中になれます。

家の中から道具を集める

キッチンや資源ごみの中は、可能性でいっぱいです。台所用スポンジを切ってかけらに、段ボールの平らなふちをへらに、ラップの芯を転がして。フォーク、ポテトマッシャー、プチプチ、綿棒、しぶきをとばす古い歯ブラシ、ひも、スタンプ用に半分に切ったれんこんやピーマン、オクラも。おもしろい手ざわりやふちのある物を選び、のどにつまるほど小さな物がないか、いつも確かめましょう。

楽しく汚れるための準備

少し準備しておくと、すべてが気楽になります。机に新聞紙か古い布を敷き、絵の具は道具をひたしやすい浅いお皿やパレットに出し、子どもにはスモックか汚れてもいい服を。外やキッチンの床でやると、思いきり大胆に描けます。色をかえるときにさっと手を洗えるよう、水を入れたボウルとふきんを近くに。準備が落ちついているほど、子どもが試すのを見守るのを楽しめます。

試してみたい、かんたんなお誘い

計画はなくてかまいませんが、いくつかのきっかけがアイデアを生みます。1色と道具をいくつか出して、道具ごとにちがう跡がつくのを見る。スポンジで描いた紙を半分に折って、左右対称のもようをつくる。段ボールのふちで線を重ねて町をつくる。プチプチを押して水玉の空に。ミニカーのタイヤを絵の具の上で転がして、わだちをつける。材料を出し、ひとつだけアイデアを伝えたら、あとは子どもの好きなように。

過程を楽しむ

身近な道具で描く絵の具遊びの本当のおもしろさは、結果が予想できないこと。それが大事なのです。見てわかる絵や、きれいな仕上がりへ誘導したくなっても、こらえましょう。重なりあうぽんぽんやすじの紙は、探った時間の正直な記録です。「スポンジだとふわふわになるね」「段ボールだと線が残るね」と気づいたことを口にして、完成した絵ではなく好奇心を目標に。

安全な絵の具を選ぶ

安全性の表示があり、小さな子向けの絵の具を使い、対象年齢をパッケージで確かめましょう。水で落ちるタイプなら、ごしごし洗う手間がぐっと減り、肌やたいていの服からもかんたんに落ちます。まだ手や道具を口に入れる子もいるので、目を離さず、さわっても安心できる物を選んで。肌が敏感な子やアレルギーがわかっている子は、新しい絵の具を小さな範囲で試してから使い、肌が赤くなったらやめてください。

小さな物の安全

変わった道具はすてきですが、気をつけたいものもあります。糸巻き、ペットボトルのふた、ボタン、ビーズのような小さな物は、3歳未満の子にはのどにつまる危険があるので、しっかり見守り、下のきょうだいの手の届かないところへ。とがった物や割れた物は避けましょう。小さく切りすぎたスポンジも口に入れてしまうので、大きめに。始める前に道具のトレーをさっと点検しておけば、描きはじめてからは安心していられます。

気の重くならない片づけ

使いすての道具や、さっとすすげる道具なら片づけはスムーズです。段ボールや野菜は資源ごみや生ごみへ、スポンジやマッシャーは水道で洗うだけ。おもなふき掃除はいっしょにして、片づけを大人に押しつけられた仕事ではなく、遊びのしぜんな終わりに。作品はじゃまにならないところで平らにして乾かし、子どもの気が次に移ったら、お気に入りを1、2枚だけ残しましょう。

成長に合わせて広げる

この絵の具遊びは、年齢に合わせてきれいに広がります。よちよち歩きの子は大喜びでぽんぽん、ぬりぬり。幼児期の後半になると、スタンプの模様を計画したり、色をわざとまぜたり、いくつかの道具を組みあわせておはなしにしたりします。資源ごみからおもしろい「道具」を集めた小箱をいつも補充しておき、いつもの筆にあきたら出してみましょう。ほとんどお金をかけず、好奇心たっぷりで、色と遊ぶ新しい方法を何度でも届けられます。

ポイント: スポンジ、段ボール、台所の道具で、手ざわりゆたかな自由な絵の具遊びに。安全な絵の具と大人の見守りで、安心して楽しみましょう。

UNICEF, Learning through play

NHS, Baby and toddler safety