安全でかんたんな材料で、小さな子のコラージュ遊び
コラージュは、小さな子をつくることに誘う、いちばんかんたんな方法のひとつです。絵の上手さはいらず、形の貼り方にまちがいもありません。家にある物を使い、お金はほとんどかからず、押して、はがして、並べる時間をたっぷりくれます。そのあいだに、集中力と手の動きが静かに育ちます。
コラージュが小さな子に合う理由
小さな子は、のちにお絵かきや字を書くのに必要な、指先の細かな動きを育てている最中です。小さな切れはしをつまみ、向きを変え、のりの上に押しつけることで、まさにその筋肉と協調を使います。うまく描くべき絵がないので、白い紙を前にしたときのもどかしさもありません。選んで、貼って、くり返す。できあがりは、まるごとその子のものです。
安全でかんたんな材料を集める
工作店の材料はいりません。ちぎった色紙、布の切れはし、わた、薄紙の四角、お菓子の箱の厚紙、押した葉っぱ、切った古いはがき。家の中を見まわしてみましょう。切れはしは、その子の年齢でのどにつまらない大きさに。1種類を山盛りにするより、いくつかの手ざわりを並べたトレーのほうが誘われます。材料をいっしょに集めること自体も楽しみになります。
台紙と、貼り方を決める
元気よく押されても、うすい紙よりしっかりした台紙のほうがもちます。お菓子の箱の厚紙、紙皿、靴の箱のふたなどがおすすめ。貼るのは、子ども用の安全なスティックのりがいちばん汚れにくく、小さな手でも使いやすいです。のりを使わないなら、透明な粘着シートを粘着面を上にしてテープでとめれば、押して貼ってまたはがせます。ずっと貼りつけるより、こちらのほうが好きな子もたくさんいます。
子どもにまかせる
いいコラージュ遊びの中心は、子どもが自分で進めることです。きれいな場面に並べたり、どう見えるべきかを言ったりしたくなっても、こらえて。すみずみまでうめる子もいれば、ふたつ貼ってやめる子も、貼るよりはがすほうが多い子もいます。どれもちゃんと意味のある遊びです。大人の役目は材料を切らさないことと、選んだことを直すのではなく気づくことです。
できあがりではなく、手ざわりを話す
「なあに?」と聞くかわりに、ふたりで見えるもの、さわって感じるものを口にしましょう。ざらざらの厚紙、ふわふわのわた、つるつるの紙、くしゃっとなる薄紙。語彙が育ち、できあがりではなく体験に注意が向きます。「それ、ぎゅっと押したね」のようなことばは、あわてた「すてきね」よりずっと届き、子どもの夢中を保ちます。
のりと汚れの扱い
コラージュの汚れは、少し準備すればたいてい大丈夫。ふける面の上でつくり、ぬれぶきんを近くに置き、のりは一度に少しだけ出します。この年齢では、液体のりよりスティックのりのほうがずっと散らかりません。切れはしは床に落ちるものと思って、シートを敷くかかたい床の上でやれば、片づけはすぐです。子どもも手伝う5分の片づけで、無理なく続けられます。
読んでおきたい安全のこと
コラージュのおもな危険は窒息です。スパンコール、ボタン、乾いたパスタ、小さなビーズは、まだ物を口に入れる子から遠ざけ、小さな子には大きめの切れはしを。子ども用の安全なのりを使い、ずっとそばで見守りましょう。葉っぱなどの自然の材料は、きれいでかびていない物を。アレルギーがわかっている子は、食べ物を使った材料をよく確かめてください。肌の反応がおさまらないときは、薬剤師やかかりつけ医に相談を。
気楽に、何度でも
毎回新しいテーマはいりません。同じシンプルな準備をくり返すと、何回かのうちに子どもはより器用に、より工夫するようになります。ある週は紙と布、別の週は葉っぱと薄紙。このゆるやかな変化で、大がかりにせずにコラージュは新鮮なまま。準備がらくなほど、本当にやる回数が増えます。
本当に学んでいること
貼った絵の先に、コラージュは、待つこと、選ぶこと、「こうすると、こうなる」を教えます。押すとくっつく、色はとなりあって並べられる、自分の決めたことで結果が変わる。楽しいだけの遊びにくるまれた、はじめての創造と工夫の力です。やがて、集中できる時間がのび、指先がしっかりしてくるのが見えるかもしれません。どちらも、あとのお絵かきや字を書く力を支えます。
作品を飾る
できあがったコラージュを冷蔵庫や低い壁に貼ると、がんばりが大切にされていると伝わります。しばらく飾ったら、そっと入れかえを。全部とっておく必要はなく、いくつか写真に撮って、残りは処分してかまいません。残るのは、この家では自分がつくることが歓迎されている、というメッセージ。それこそが、子どもをまた机に呼びもどします。
ポイント: 大きめの安全な家の切れはしでコラージュ。小さな子が自由に押して、選んで、つくりながら、お絵かきや字を書く指先の力が育ちます。