シッターさんに伝えておきたい、家の安全のこと
家族、友人、シッターさん。だれかに子どもを預けるのは、家族の暮らしのふつうのことで、前もって短くわかりやすく伝えておくだけで、みんながどれだけ安全に、自信をもって過ごせるかが大きく変わります。家のこと、毎日の流れ、緊急のときにどうするかを知らなければ、預かる人は子どもを守れません。出かける前にシンプルなチェックリストをたどれば、ぴりぴりした引きつぎが、親にも、預かる人にも、子どもにも、落ち着いたものになります。
まずは緊急のときのこと
預かる人がまず知っておくべきなのは、何かあったときにどうするかです。出かける前に、親の携帯番号、近くにいるもうひとりの連絡先、119番、子ども医療電話相談(#8000)を伝えましょう。書いておいた緊急連絡カードの場所を見せ、大変なときにどうするかをいっしょに確かめます。命にかかわることなら、まず119番、そのあと親に連絡。玄関の鍵の場所を教えて、救急隊を入れたり、すぐに外へ出たりできるようにし、電話で伝えられるよう、住所を正確に知っておいてもらいましょう。
子どものことを伝える
子どもはひとりひとりちがうので、預かる人には、わが子のことを知ってもらう必要があります。よいチェックリストには、親には当たり前でも、初めての人には見えないことが必ず入っています。
- アレルギーや持病、反応が出たときにどうするか。
- 飲んでいる薬。何を、どれだけ、いつ。できれば書いておく。
- 食べさせない物と、のどにつまらないための切りかたや下ごしらえ。
- ふだんの寝る流れと、安全な寝かせかた。
あわただしい口頭の引きつぎに頼らず書いておけば、ドアを出たあとで何かが抜けることはありません。
家の中をいっしょに回る
家を知らない人は、その家で子どもを守れません。数分かけて家の中を案内し、物がどこにあり、どう使うかを見せましょう。ベビーゲートの開け閉め、お風呂場のドアの補助錠の場所、子どもに届いてはいけない物が入っている棚を見せます。入ってはいけない部屋、救急箱の場所、ドアの鍵の使いかたもはっきり伝えましょう。この短い案内が、チェックリストのかなめです。なじみのない場所が、預かる人にも扱える場所に変わります。
危ない場面の決まりをはっきりと
ほかより危ない場面もあるので、してほしいことをはっきり伝えましょう。子どもをお風呂にひとりにしないこと、一瞬でも。お風呂のお湯は使ったらすぐぬくこと。玄関と道路についての決まり、熱い飲み物は子どもから離しておくことも説明します。プール、池、ビニールプールがあるなら、すぐそばでずっと見守ること、またはそこには行かせないことを、はっきり伝えましょう。預かる人が親の基準を察してくれると思いこむより、ゆずれないことをはっきり言うほうが、ずっと親切です。
画面、来客、思いがけないこと
ふだんの判断に迷いそうなことも、前もって決めておくと助かります。スクリーンタイム、おやつ、寝る時間の決まりを伝え、子どもが大人どうしをてんびんにかけられないようにしましょう。思いがけない来客にはドアを開けないこと、何かよくわからないときや子どもの具合が悪くなったときは連絡してほしいことも決めておきます。見守っているあいだ、とくに水、階段、食事のまわりでは、自分のスマホはできるだけ使わないようお願いしましょう。迷ったら推測するより連絡してほしい、と親が思っていると知っていれば、預かる人はより安全な選択ができます。
頼れる人を選ぶ
家の安全は、預かる人がその役目をこなせるかにもかかっています。子どもの年齢と必要なことに対応できる、しっかりした責任感のある人を選び、できれば応急手当、とくに窒息と心肺蘇生の基本を知っている人にしましょう。若い人や初めての人なら、親が家にいるあいだに試しにみてもらい、どう対応するかを見つつ、家の流れを覚えてもらうのもよい方法です。預かる人に力があり準備ができているほど、安全の引きつぎが生きてきます。
預かる人が助けを求めるべきとき
ためらわずに助けを呼ぶべきサインを、預かる人に必ず知っておいてもらいましょう。のどをつまらせて息ができない、息が苦しそう、呼びかけに反応しない、ひどく眠そう、ひどいやけどや、ひどく落ちたとき、薬、薬品、ボタン電池を飲みこんだかもしれないとき。大変なことなら、まず119番、親への連絡はそのあと、とはっきり伝え、待つより大げさなくらいに動いてくれるほうがずっといい、と話しておきます。すぐに助けを求めることこそ親が望んでいることだと伝えて、安心させてあげましょう。
自信のある引きつぎを
数分の準備で、預ける時間の過ごしかたはがらりと変わります。緊急のときのこと、子どもに必要なこと、家のこと、決まりを預かる人が知っていれば、落ち着いて子どものお世話ができ、子どもも、自信のある大人の落ち着きを感じとります。短くても毎回チェックリストをたどれば、みんなで共有した計画という安心が生まれ、子どもはしっかり話を聞いた安全な人の手の中にいる、と思いながら出かけられます。
ポイント: 出かける前に、緊急連絡先と住所、子どものアレルギーと薬、家の中の案内、お風呂、ドア、水、画面の決まりを、預かる人といっしょに確かめましょう。